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【J1:第30節 清水 vs 横浜FM プレビュー】3連覇の可能性がなくなった横浜FMに対し、残留争いを脱したいモチベーションで清水がデータ上の不利を跳ね返せるか!?(05.11.12)

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11月12日(土)J1 第30節 清水 vs 横浜FM(16:00KICK OFF/日本平)
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-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
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 まだまだ残留争いから脱していない清水と、3連覇の可能性がすでに消滅した横浜FM。モチベーションが高いのはホームの清水だろうが、最近の対戦では横浜FMが7戦負けなし。メンバー的にも、横浜FMがようやくベストメンバーが整ってきたのに対して、清水はケガ人の多さに苦しんでいる。状況やデータ的には有利な2年連続王者に対して、強い危機感を持った清水がどのような戦いを挑むのだろうか。

 とはいえ清水のほうは、28節の静岡ダービーあたりから良い感触をつかみつつある。ダービー(磐田戦)では、勝ちきれなかったものの気持ちの入ったプレーを見せて、3連敗のイヤなムードを払拭し、続く名古屋戦で5試合ぶりの勝利。ケガや出場停止で台所事情が苦しい中でも、枝村、青山という2人のルーキーが活躍して、チームに活力を与えた。攻撃面でも、枝村が入ってボランチの片方がより攻撃的になったり、サイドでのタメが以前よりも作れるようになったりして活性化。3日の徳島戦(天皇杯4回戦)では、力の差はあったものの、意図した攻撃の形から5ゴールを奪った。

 守備面では、3連敗中には大事にいこうとしすぎて消極的になったり、ミスにつながったりするという悪循環が目立ったが、まずは局面局面で人に対して厳しくいくという原点を見直しながら改善されてきた(天皇杯を含めたここ3試合で2失点)。今節も斉藤の出場停止が残っているが、青山も十分に戦力になることを示したし、ボランチの高木和がセンターバックを務めることもできるし、大きな不安はない。あとは、このところ少し目立っていたGKとDFの連携ミスをなくすことができれば、失点を最小限に抑えることはできるだろう。

 一方、横浜FMはエースの久保が復帰してきたのが何より大きい。まだ完調とは言えないだろうが、天皇杯の仙台戦で2得点を決めており、気分は乗っているはず。ボランチには奥と上野が揃って、トップ下は山瀬功という形で、展開力の面でも不足はなく、両サイドのドゥトラと田中隼はJ有数の実力。DFラインも、中澤、松田の2枚看板に加えて、もう1人は、中西、河合、那須と誰が入っても不安はない。GKの榎本達が右手指を骨折したが、榎本哲にも十分な実績はある。つまり、ほぼベストと言える布陣がようやく整ってきたわけだ。このメンバーで各自が自分の仕事をしっかりと果たせば、そう簡単に負けるはずはない。

 となると、中盤でどちらが主導権を握るかによって、展開は大きく変わってくるだろう。とくに横浜FMは、ボールポゼッションで優位に立たないと、両サイドが高いポジションを保つことがむずかしくなる。4−2−3−1に近い形の清水のほうはサイドに2人ずつ選手がいるため、ドゥトラと田中隼らがかなり守備的にならざるを得なくなってくるからだ。
 
 逆に清水のほうは、当然その形に持ちこみたいはず。個々のキープ力やパス能力では横浜FMが上だろうが、清水が速い出足で横浜FMのパスワークを寸断すれば、そこから得意の「ファーストブレイク(速攻)」も生きる。したがって、どちらが中盤で優位に立ち、サイドを制するかというのが、ひとつの焦点になりそうだ。さらに、どちらも一発のカウンターからゴールを奪う力があるし、セットプレーからの得点力もある。両チームが良い状態で試合に臨み、自分たちの持ち味を出し合えば、互いに一瞬のスキも見せられない非常にスリリングかつ質の高いゲームになることが期待できるだろう。

以上

2005.11.11 Reported by 前島芳雄
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