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【J1:第34節 大宮 vs 横浜FM レポート】大宮、最終戦をホームで飾れず 先制するも「2点目」に課題(05.12.03)

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12月3日(土) 2005 J1リーグ戦 第34節
大宮 1 - 1 横浜FM (14:03/埼玉/10,558人)
得点者:'33 トゥット(大宮)、'72 上野良治(横浜FM)
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 試合後、横浜FMの中西が「相手にあれだけドン引きされたんで、うしろからボールを出しようもないし、しょうがない」と語る一方で、大宮の久永も「あれだけ引かれたら崩すのは難しいと思う」と話した。埼玉スタジアムで行なわれた一戦は、シュート本数が大宮8本、横浜FM7本という決定的場面の少ない低調な内容の末、1対1のドローに終わった。

 今季の最終節ということで、選手入場時にはホームの大宮、アウェイの横浜FMともにサポーターがビッグフラッグをスタンドに登場させて、締め括りにふさわしい雰囲気を演出。しかし、ゲーム内容は大宮がパスミスなどでチャンスを潰せば、横浜FMはバランスよくスペースを埋める大宮の組織的な守備の前にすばやい攻撃へと移れず、バックラインでボールを回すばかり。ペナルティエリア内でのプレーの少ない、迫力に欠く立ち上がりとなる。

 そんななか、先制点は大宮に生まれた。「相手が3バックの場合はバイタルエリアというところがどうしても危ないので、それをケアした」(三浦監督)という大宮は4−1−4−1のフォーメーションでスタートしたが、押し上げを見せない横浜FMの攻撃に「あまり怖さを感じなかった」(三浦監督)ため、桜井を前線に上げて基本フォーメーションの4−4−2に変更。先制点が生まれたのはその直後だった。33分、横浜FM・田中隼のパスをトゥットが奪って右へと流すと、ペナルティエリア内に走り込んだ好調・久永が、ドリブルでかわしにかかったところを中西に倒されてPKを獲得。これをトゥットがきっちりと沈めた。
 
 一方、「前半はバックパス、ボール回しに終始して、相手のゴールに向かうというプレーが非常に少なかった」(岡田監督)横浜FM。後半は「勇気を持ってリスクを恐れず行こう」(岡田監督)というねらいのもと、55分にはMF熊林に代えてFW大島を投入。攻撃の人数を増やすと、押し込む時間帯が多くなる。しかし61分、河合が侮辱行為をしたとして一発退場に。数的不利を強いられることになる。

 ところがこの時間帯、試合はさらに動きを見せる。64分、66分と立て続けに2枚のイエローカードを提示されたトゥットが退場となり、大宮も10人での戦いに。すると、ポジションの修正をし切れずに「横浜FMよりもうちがパニックになっていた」(久永)という大宮は72分、上野のミドルシュートを浴び、横浜FMに引き分けに持ち込まれた。

 試合後、大宮の三浦監督は「内容的には2点目を取って終わりにしたかったかなと、やや悔しさは残る」と振り返った。「1年間しっかりやってきたことを、サポーターの皆さんに見せたい」(三浦監督)という気持ちで試合に臨んだ大宮。試合展開としては、自分たちのペースで進んだといえる。決定的チャンスも大宮の方が多かった。しかし、後半開始3分に桜井が追加点の絶好機を活かせなかったほか、60分には森田のシュートがバーに阻まれるなど、どうしても2点目を奪えなかった。三浦監督は以前、連敗中と連勝中の違いについて「決定機で点が入ったか、入らないか」と語ったが、今日も同様の課題で勝ち点3を逃す結果となり、大宮にとっては、来季もうひとつ上のレベルへ行くための課題を再確認させられる一戦となった。

 対する横浜FMは、岡田監督が「いい試合が続くと、必ずちょっとサッカーをなめたようなプレーが出てきてしまう」と嘆くゲームとなってしまった。優勝も残留も関係がなく、ホームで迎えた最終戦を白星で飾りたい大宮に比べても、モチベーションを保つことが難しかったことは確かだが、最近5試合で4勝1分けといういい流れが、ほとんど見られず。勝利につながる勢いを欠く「今年を象徴するようなゲーム」(岡田監督)となった。

以上

2005.12.3 Reported by 小川典子
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