12月3日(土) 2005 J2リーグ戦 第44節
徳島 0 - 1 水戸 (14:00/鳴門/5,379人)
得点者:'28 ファビオ(水戸)
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今シーズンの最終節となった今日の一戦。1点のリードを守った水戸が、ホーム・徳島を降した。徳島はホームサポーターの前で何としても有終の美を飾りたかったのだが、水戸のFWファビオに許したわずか1点に泣くこととなってしまった。
試合は、立ち上がりこそホーム徳島が有利に進める。ボランチの秋葉を起点に中盤で得意の細かなパスをつないでチャンスをうかがい、たびたびいい流れで攻撃の形を創り出した。しかし…放つシュートはなかなか水戸のゴールネットを揺らすまでに至らない。すると、ホームで迎えた最終戦というプレッシャーからか、早くも徳島の攻め急ぎが目につくようになる。それまでのパスワークが影を潜め、縦へのロングボールが徐々に増え始めてしまった。それは、何か自らペースを乱しているようにさえ感じた。
そんな中、迎えた28分。主導権を握りながらゴールに結び付かない徳島を嘲笑うかのように、水戸がコーナーキックからあっけなく先制点を奪う。ゴール前でDFの吉本と大和田が巧みに徳島ディフェンスをブロックすると、フリーになったファビオがニアサイドできっちりと決めた。水戸としては、セットプレーからのまさに狙い通りのゴールであったと言えよう。逆に歯車が狂いかけていた徳島としては、選手たちの中に生まれ始めていた『得点への焦り』を増幅させる必要以上に苦しい失点を与えることとなってしまった。さらに、その『焦り』の影響か、それ以降に放つシュートは枠を捉えながらことごとく跳ね返される。水戸GK本間のファインセーブがあったのは事実だが、シュートコースの甘さも徳島がゴールを割れなかった大きな理由だったと言っていいだろう。
そして結果的に、最後までこの1点のリードを押し切った水戸が今シーズンを勝利で締めくくった。
()試合後、水戸の前田監督は「10位という順位は別にして、今年は昨年より勝ちゲームを増やすことができた(昨年6勝、今年13勝)。また、非常に若いチームである我々は、試合ごとに選手が吸収し成長していくこともできる。来年へ期待のできる結果ではないか」と語ったが、確かにチームは今節も含めリーグ戦大詰めになって光るものを随所に見せるようになった。来季への期待も高まって当然であろう。
逆に、「1年間戦ってきた中で、納得できた戦いはまだまだ少なく、来季にこの借りを返せるよう努力していくしかない」と今シーズンを振り返ったのは徳島の田中監督。Jリーグ1年目を、苦しみながら戦い抜いた徳島。12勝を挙げ、52の勝ち点を獲得したことから考えれば、1年目のチームとしては健闘を讃えるべきシーズンであった。しかし、である。リーグ最多(山形と同数)の16という引き分け数が物語る通り、あと一歩のところで勝ち点を取り切れない戦いが多かったことは大いに悔やまれる。それを如何にして克服するか、徳島にとっては来季への課題が明確に示されたシーズンでもあったと言えよう。
「Jリーグというものを勉強できたし、来年に新たな目標もできた」と最後に話してくれた徳島の谷池キャプテンの目はすでに来季を見据えていた。
真冬の到来を告げる寒さの中、スタジアムに鳴り響いた今日の試合終了を告げるホイッスル。そのホイッスルは同時に、次に向けての準備の始まりも意味している。両チームの来シーズンの健闘を祈ってやまない。
以上
2005.12.03 Reported by 松下英樹
J’s GOALニュース
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