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【Jユースサハラカップ2005 決勝トーナメント1回戦レポート】Jクラブ2チームが格の違いを見せ順当勝ち。(05.12.06)

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12月3日、2005年のJ1リーグが波乱の幕切れに終わった翌日、Jユースサハラカップ決勝トーナメントがその幕をあけた。クラブユース勢にとって今年最後の大会であり、クラブ三冠と言われる大会のトリをつとめる大会だ。クラブユース選手たちにとっては高体連の選手にとって高校選手権と同等の意味合いを持ち、気合いと思い入れを持って臨む大会でもある。

「今年、Jリーグでプロ契約をした選手の約40%がユース出身だというデータがあり、この比率は年々高まりつつあります」と決勝トーナメントの日程発表会見の際、鈴木チェアマンも発言しているとおり、近年のクラブユースのレベルは高い。一例を挙げれば、先日U-18日本代表が参加して行われたAFCユース選手権予選メンバーも最終メンバー20人のうち14人がクラブユース勢、残る6人が高校生という実績を持つ。クラブユース勢のレベルの高さを物語るといえよう。従って、この大会も高校選手権に比べると知名度や華やかさで劣ることは否めないが、ゲームのレベルの高さや将来性ある選手たちを発見できる確率では決してひけをとることのない、むしろ見どころの多い大会なのだ。

 さてそのJユースサハラカップ決勝トーナメント初日は12月4日、埼玉スタジアム第二グラウンドにて第一回戦2試合が行われた。
気温6度、時折冷たい小雨の混じる曇り空のなか2チームが第2回戦への切符を手にした。
 第一戦は横河武蔵野FC対ヴィッセル神戸ユース。決勝トーナメント参加18チームのうちJリーグの下部組織でない日本クラブユースサッカー連盟所属のチームには4枠が設けられている。横河武蔵野FCはその関東予選で2位になり、北海道・東北代表のFCみやぎバルセロナをプレーオフで下しての決勝トーナメント参加となった。
 大会初戦の堅さもあってか両チーム共に動きの少ない立ち上がり。「何かがおかしかった」と神戸ユースキャプテンのDF増田清一は振り返った。神戸はトップチーム昇格2名がセンターバックをつとめるディフェンスの堅さが売り。徐々に守備からのリズムを攻撃につなげ伊藤将大のPKと技ありシュートの2得点で手堅く勝利を手に入れた。「Jリーグのチームと対戦することでなくJリーグのチームに勝つことを目標にやってきたから…」と言葉を詰まらせたのは横河武蔵野FC・田村大監督。選手たちは大粒の涙を流し大会を去った。

 第二戦の日本クラブユースサッカー連盟所属の愛知FC対湘南ベルマーレユース。愛知FCキャプテンがアンケートでこたえてくれた「Jクラブをひとつでも破る」という目標はかなわぬ夢となった。高田哲也監督就任3年目という湘南ユースは、巧みなパスワークが見物。J2チームの下部組織ながら躍進を予感させる戦いぶりを見せた。サイド攻撃の要、猪狩裕貴を負傷で欠きながらの3得点は見事。監督が「実力を出せばベスト4は行けると思っている」と言えば、選手たちは「優勝できると思っています」と口を揃える。

 第二回戦は12月11日、全国8会場で行われる。Jクラブのトレーニンググラウンドなどで行われ、至近距離での観戦が可能。是非、足を運んで頂きたい。第一回戦の前日、Jリーグで優勝を果たしたG大阪でも宮本、大黒ら日本代表選手や、若手の三木、寺田、家長など下部組織出身者が中心的な存在としてプレーしている。将来のJリーガー、日本代表を発掘する近道でもあるこの大会を見逃す手はない。

以上

2005.12.06 Reported by 了戒美子

Jユースサハラカップ2005特集はこちら
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