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【第84回全国高校サッカー選手権大会 2回戦(駒沢陸上競技場) レポート】広島観音がPK戦で星陵を下し、作陽も山形中央に快勝。中国勢がともに3回戦進出を決める。(06.01.03)

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第84回全国高校サッカー選手権大会 2回戦

山形中央(山形) 1-5 作陽(岡山)(12:10キックオフ/1,331人)
得点者:9分 古山慶祐(山形中央)、23分 西脇陽(作陽)、27分 山本翔一(作陽)、29分 椿本拓也(作陽)、65分 山本翔一(作陽)、72分 山本翔一(作陽)

広島観音(広島) 0-0(PK 5-3) 星稜(石川)(14:10キックオフ/1,672人)

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左、右、左、右・・・観音GK川岡耕平はPK戦に入るまえから、自身の跳ぶ方向を決めていたという。そして交互に反応するという彼の決めたその網に、星陵は掛かった。「自分たちが枠に入れれば勝てる自信があった」3番手を担い仙台入団も決まっている左山晋平をはじめ、5人のキッカーすべてが落ち着いてゴールを沈めた観音がPK戦を制し、3回戦に駒を進めた。

両チームの戦いは序盤から互いに譲らない激しい攻防だった。星陵は187cmの長身FW三木卓哉や攻守の要となるMF大畑将徹、センターバックに180cm超の表拓摩と作田裕次を据え、センターラインに一本の軸を通す。対する観音は古川恭治らを中心に、おもに右サイドからの突破やドリブルの勝負を試みる。また怪我をおし痛み止めを打って出場した坪井慎吾の統率する最終ライン、そしてGK川岡と、守備陣も堅い。

20分過ぎに星陵がシュートを放つと、流れがやや星陵に傾き、30分頃にはカウンターから決定機を掴む。しかし川岡の好セーブが星陵の絶好のチャンスを摘み、0−0のまま前半終了の笛を聴いた。

後半から観音は山本哲也と鍋原大崇を投入し、相手に譲っていた流れを手繰り寄せていく。左山によるコーナーキックからのチャンスメイクや鍋原のドリブル突破など、星陵の堅守の間隙を突いた。一方の星陵も素早いパス回しでビルドアップを図り、フリーキックやサイドからのクロスでチャンスを演出する。だが両者ともに80分ではゴールをこじあけることができず、PK戦に委ねられた勝負を観音が制したのだった。

「苦しいなか子どもたちが粘り強くゲームをコントロールした。すごく進歩している。明日もあくまで観音サッカーを貫きたい」観音の畑監督は試合後、選手たちを讃え、明日の3回戦に目を向けた。対するは今日の一試合目の勝者で、且つ今年のプリンスリーグで撃破している作陽である。「勝つことはできたが、一回戦と同様、今日も相手に先制された。そこが一番の反省材料」と、作陽の野村監督は振り返っている。終始、優位にゲームを進め5−1で大勝したものの、先制点は山形中央に譲っていた。

序盤から作陽は宮本大希が中盤の底で起点となってゲームをつくり、ペースを掴んでいた。しかし9分、コーナーキックを競ったのちのこぼれ球に山形の古山慶祐が反応し、左足で先制ゴールを突き刺した。

一転して追う立場となった作陽はFW山本翔一の相手DFの裏を狙う動きや宮本のチャンスメイク、キャプテン奈良林寛紀の枠いっぱいのフリーキックなどで山形を揺さぶっていく。そして23分、フリーキックから生まれたルーズボールに西脇陽が走りこみ、反応の遅れたGKとDFの隙を縫って同点弾を沈めた。その後も27分、29分と立て続けにゴールを奪い、さらに後半もカウンターから山本がハットトリックとなる2得点を重ねた。山形は波状攻撃に得点の匂いを漂わせていたが、同時に守備時のマークの受け渡しなどで脆さを見せ、5−1で作陽が快勝した。

明日は作陽、広島観音、両チームによる中国勢対決となる。過去の対戦によって互いに知り尽くしている面もあるが無論、どちらにも勝利は約束されてはいない。瞬きさえ許されない80分間だけが見る者に約束されている。

以上

2005.01.02 Reported by 隈元大吾
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