今日の試合速報

開幕招待
開幕招待

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【2006シーズン 戦力分析レポート:仙台編】ブラジルからの強烈な追い風は、仙台を一気に4年ぶりのJ1へと導くか?(06.02.21)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
【今季の見どころ】

 これ以上のJ2長期滞在はマズイと考えたか、昇格へのなりふり構わぬ意志を示すため、仙台はドラスティックな変革に踏み切った。新監督、外国籍選手全てを含む選手の入れ替え、クラブ史上かつてない長さの長期キャンプ等々・・・。
 サポーターからしてみれば、この長期キャンプ、さらに仙台の開幕戦が第2節、しかも遠いアウェイの徳島戦ということで、新チームをなかなか見られない事に、不安と寂しさを感じるサポーターも少なくは無いだろう。だがチームは、開幕戦で新鮮な驚きを与え、サポーターの不安を杞憂に終わらせるべく、宮崎の地でチーム作りに勤しんでいる。

 今季仙台を率いるのは、クラブレベルにおけるブラジル国内での実績は、現代の監督の中で間違いなくトップクラスのジョエル・サンタナ監督。日本での指揮はこれが初めてなのだが、キャンプでのチーム作りのスムーズさや、選手たちとのコミュニケーションの図り方などに、随所に監督としての経験に起因する自信、あるいは貫禄が垣間見える。
 まだ公式戦を経験していないことから、采配に関しての評価はこれからになるのが現状だが、メンバー構成も含めて、どちらかと言うと手堅い采配を志向する指揮官という印象がある。とはいえ2節の徳島戦までには、仙台の「これまで」と、サンタナ流の発想による「これから」を見事にハイブリッドさせた、新しい仙台のモードを作り上げてくることだろう。
 ちなみに仙台にとって、ヨーロッパ系の監督は過去に数名いたが、ブラジル人の監督はジョエル・サンタナ氏が初めてである。

 もちろん(監督が七曲署の石原裕次郎然としたビジュアルもありキャラクターも際立っているとしても)今季の仙台の見所は、監督の一挙手一投足のみではない。
 新加入選手の中で、やはりブラジル人トリオには俄然注目が集まっている。これについては別項で詳しく触れる。

 それから、直接チームとは関係ないかもしれないが、もう一つの変革がホームスタジアムにある。1997年のこけら落とし以来「仙スタ」の略称で、聖地として親しまれていた仙台スタジアムが、今季から向こう3年間ネーミングライツにより、ユアテックスタジアム仙台、通称「ユアスタ」として、新たな一歩を刻む。新ネーミングでのホーム開幕戦は、第3節の柏戦だ。

 ここ2年間、開幕ダッシュに大失敗したことが、結局シーズン末に自らの首を絞めた。大変革の後に迎える開幕という点に不安はあるし、当の監督自身が「チームを完全に把握するまでには、5試合程度かかるだろう」と語っているが、それでも今は、急速に変化しているチームが、徳島戦で戦えるチームの姿で現れることを祈りたい。

【注目の新戦力】

●FW9 ボルジェス
●MF8 ロペス
●MF11 チアゴ ネーヴィス

 もしその持てるパフォーマンスを完璧に発揮したとするならば、J2のみならず、J全体に衝撃を巻き起こす可能性を持つと言っても、決して過言ではないだろう。ボルジェス、ロペス、チアゴ ネーヴィスのブラジル人トリオである。
 4−3−2−1が基本システムであると考えられている今季、1の位置にボルジェス、2の位置にロペス、チアゴ ネーヴィスは2の片方、あるいは3の部分に入ることが予想されている。つまりは攻撃に関しては、彼ら3人の能力に任せる比率が間違いなく高くなる。
「外国人頼みの攻撃」ということに、拒絶感を抱く向きもあるだろう。だが国籍の話は一先ず置いておいて、彼らの圧倒的な破壊力は、それだけで「銭が取れる」ものになるはず。それに酔いしれながら、日本人選手の台頭を待つのも悪くない。
 むしろ守備は、日本人選手の頑張りが求められるだろう。特にDFラインは、いささか人材が不足気味。根引、富澤が抜けたCBには池田、白井が新たに加入したが、彼らを含めてCBは現在4枚。ケガなどの不可抗力が起こることも考慮すれば、誰かの出場停止がそのまま命取りとなることも。
 現時点で新加入組の中からは、池田が木谷と共にスタメンと考えられているようだが、彼には「人への強さ」という武器を活かしながらも、カードには常に注意を払う戦いぶりが求められるだろう。

【日本代表へイチオシ】

●MF25 菅井直樹

 日本代表の中盤、特にボランチの構成を眺めていて、どうも気にかかることがある。
「ボランチ」の定義にもよるが、どうも最近は、とかく攻撃の組み立てや展開力といった華麗な部分を持った選手が重宝されるあまり「守備的MF」としての側面が軽視され、同時に中盤という戦場を駆けずり回り、汚れ役を一手に引き受ける「ファイター」の存在が、半ば否定されているかのような印象を受ける。強いてあげれば福西くらいだろうか。また個人的に、2002年日韓ワールドカップでの戸田の姿が忘れられないというのも、私にこうした気持ちを抱かせる理由の一つだろう。そういう奴が一人でもいれば、それだけでチームの「好戦度」は向上するのに・・・

 そこで私は、代表に欠けているこれらの要素を武器として、昨年急成長した選手を、代表に推薦したい。それは背番号25番、菅井直樹だ。
 中田英寿似の風貌が周囲にそう思わせたわけではないだろうが、リーグ戦出場が無かった状態でいきなりスタメンに抜擢された一昨年の開幕戦で、彼はトップ下を務めていた。だが元々兼ね備えていた闘争心や接触プレーへの強さを活かす上で、ボランチが適任だということは、このシーズン終盤にわかることになる。年が変わり、一度はポジションを完全に失うが、昨年の第4クールでもチームを上昇気流に乗せたのは、彼のボランチ起用だった。
 そして同じボランチでも、一昨年と昨年で決定的に違うのは、攻撃への貢献度。ゴール前に顔を出すことを覚え、昨年はアシストも記録。熱望している自身のゴールまでは、あと少しという段階だ。
 今季もサンタナ監督に、すぐにその名を覚えてもらうなど、プロ4年目で存在感も増してきた。今年仙台が昇格を果たす中で、これまで叶わなかった「一年を通じた活躍」を見せられれば、本気で代表を狙える素質はあると、私は信じている。

【開幕時の布陣予想】

 開幕戦の1トップはボルジェスで決まりだろう。上背があるわけでもなく、純粋なポストプレーヤーとは違うが、本人の「サイドに流れてからドリブルで仕掛けるのが好き」という言葉を考えれば、サイドで起点を作る形で、1トップの役割を果たすのだろう。実際、サイドでボールを受けた後、強引なドリブルで相手SBをぶち抜きペナルティエリアに横から侵入、ゴールを襲うシーンが、練習試合や紅白戦では多く見受けられた。
 こうしたボルジェスのスタイルは、1.5列目からの飛び込みを売りにするロペスにとっても好都合だろう。空いたゴール前に、186センチの巨体が入ってくる光景は迫力満点である。
 また、2トップ下の左は、キャンプ序盤は鹿島からやって来た中島が、DFライン裏への抜け出しの上手さでアピールを見せていたが、遅れて合流したチアゴ ネーヴィスも、細かなドリブルと左足から放たれるラストパスを活かして、この位置でやれるところを見せた。開幕戦にどちらが割って入るのか、注目が集まる。
 中盤はこの構成で問題ないだろう。CB二人と連係し、常に相手の攻撃に備えることになる中央のボランチに千葉というのは、これ以上ない適職である。
 DFライン以降は、ほぼ昨年終盤と同じ顔ぶれ。それゆえに池田にとってシーズン序盤は、昨年までの根引、富澤と比較されることになるだろうが、そのプレッシャーをプレーで跳ね除けたい。

Reported by 佐々木聡


2006開幕直前 クラブ別キャンプ・戦力分析レポート
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着