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【2006シーズン 戦力分析レポート:千葉編】即戦力補強も主力流出も少なかったオシム体制4年目。悲願のリーグ初優勝へは個々のレベルアップがカギ。(06.02.22)

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【今季の見どころ】

昨季はナビスコカップ初優勝で悲願のクラブ初タイトル獲得を達成し、選手たちは自信をつけた。だが、オシム監督は今年のトルコキャンプの練習試合の大敗に「うぬぼれているのではないか」と慢心を戒めたという。昨季のリーグ戦では首位と勝点差1、得失点差により4位となった。選手が勝点1、得点1、失点1の重みを痛感したはずだからこそ、オシム監督は気の緩みによるミスを許さない。MF坂本將貴も「頭ではわかっていても実際に攻守でできていなかったことを、今季は本当にできるようにしなければならない」と話す。特に、守備時の集中力の欠如によるイージーミスをなくせるかどうかがポイントだ。
複数の主力選手が去った昨季と違い、今季はレギュラークラスの選手の大幅な入れ替えがない。攻守の連係に問題はないが、逆にいえば現在のメンバーがやる『考えて走るサッカー』を対戦相手は熟知している。昨季を上回る攻撃サッカーをやらなければ、昨季以上の結果は望めない。それは選手たちも自覚しているが、個々がどれだけ自分を追い込んでレベルアップできるか。千葉にスペースを与えないように引いて守る相手から得点するには、フィニッシュの場面のアイデアを増やして精度を上げることが急務となる。
また、スタメンではなかったが、FW林丈統(京都へ移籍)が抜けた穴の大きさは気になる。林は途中出場すると試合の流れを変え、時には値千金のゴールを挙げてチームを救ってきた。彼のような選手はチームには欠かせない。林のようにスピードがあり、疲れてきた相手が嫌がる動きを仕掛けられる選手といえば、現在は右ウイングバックでの起用が多いFW堀川恭平、先日の全国高校選手権で活躍したルーキーFW青木孝太だろう。もちろん林と同じタイプである必要はないが、新たな『頼れるスーパーサブ』の出現が待たれる。
また、昨季の飛躍は「レギュラー選手がいなくなった分、自分が試合に出てやるという気持ちでサブの選手が頑張ったことが大きかった」(MF佐藤勇人)。今季の即戦力補強は唯一の移籍加入選手のMFクルプニコビッチだけ。レギュラーの座を狙う選手たちがレギュラー選手との力の差を縮め、さらにチームを底上げする。それこそが、クラブ運営費は低予算でもチームスローガンの『WIN BY A LL!』のような全員攻撃&全員守備を貫き、昨季誇れる結果を出した千葉が今後も目指すべき姿ではないだろうか。

【注目の新戦力】

●MF 9 クルプニコビッチ
●DF 14 田中淳也
現時点で即戦力としてまず計算できるのはMFクルプニコビッチだ。1997〜1998年にはG大阪でプレーしている。Jリーグのレベルが当時と比べて高くなっているという違いこそあれ、初めて日本でプレーする外国籍選手のように公私両面の環境の変化にとまどうことがないのは強みだ。現在の千葉には、パスで人を動かしながら攻撃を組み立てるようなゲームメーカータイプの選手が少ない。視野が広く、的確なパスが出せるクルプニコビッチは、攻撃のバリエーションを増やすうえでカギを握る選手であることは間違いない。
また、昨季は神戸の特別指定選手としてナビスコカップ1試合に出場したルーキーDF田中淳也も注目すべき選手だ。188cmと長身だが足下の技術も確かで、キックの精度が高い。何よりもオシム監督がDFにも求める攻撃に対する意識が高い点は評価できる。DFストヤノフを尊敬しているという田中は、本人が言うようにJリーグのプレースピードに慣れて状況判断を速くすることが必要だが、その課題をクリアできれば十分チャンスはあるだろう。

【日本代表へイチオシ】

●MF 7 佐藤勇人
日本代表に推薦したいのはMF佐藤勇人だ。長年のチームメートのMF阿部勇樹、双子の弟のFW佐藤寿人(広島)が選ばれているからというわけではない。千葉の好不調のバロメーターとなるのが佐藤の動きといっても過言ではないように、攻守両面で惜しみなく働ける頑張り屋だからだ。日本代表には少ない汗かき役としてチームを支えられる。
佐藤はオシム監督が就任した2003年にレギュラーを獲得し、その年はU-22日本代表にも選ばれた。翌年はボランチでありながらリーグ戦で7得点の活躍を見せたが、昨季に阿部がより攻撃的にプレーするようになると、それを絶妙のコンビネーションでフォロー。千葉がピンチになった時に長い距離を走って戻り、ペナルティエリア内で必死に守る佐藤の姿は珍しいことではない。その一方で、昨季のリーグ戦では阿部の12得点に及ばないまでも8得点。華麗なテクニックはないが、FW巻誠一郎が「勇人はストライカーチックなシュートで点を取る」と評するように、得点に対する嗅覚とシュート力は優れている。
佐藤はチームが苦しい時にこそ、最後まで体を張って頑張れる。市原ユース時代に2度クラブを辞めたことがあり、誰よりもサッカーの楽しさやおもしろさを再認識してプレーしているからだ。サッカーエリートではなく、回り道を経験した佐藤が日本代表入りすれば、挫折しかかっているサッカー少年たちに夢や希望を与えることもできるだろう。

【開幕時の布陣予想】

対戦相手によってシステムを変えるオシム監督だが、昨季の大宮との対戦を振り返ると今年の開幕ゲームでも基本の3-5-2システムを採用し、昨季のベースのスタメンからの変更もないだろう。
レギュラー争いが熾烈なポジションがいくつかあるが、右ウイングバックは山岸智がスタメンの座を獲得しそうだ。ライバルとなる水野晃樹ともども、攻撃力に秀でているものの課題は守備という2人だが、山岸は水野のようにクロスボールをどんどんあげるのではなく積極的にシュートを打ってゴールを狙うタイプ。よりゴールに直結したプレーをするという点で山岸が一歩リードしている感がある。また、ストッパーでは攻撃もできるという点で水本裕貴を上回る結城耕造のスタメンが濃厚だ。
新戦力のMFクルプニコビッチは就労ビザ取得の関係で、2月19日のプレシーズンマッチ「ちばぎんカップ」の時はまだ来日していなかった。オシム監督は選手を年齢や経験、実績だけで特別扱いして試合に起用することはしない。昨季はワールドカップ出場経験がある元ルーマニア代表のMFポペスクがレギュラーに定着できなかったように、いかに千葉のサッカーにフィットし、ベストコンディションで与えられた役割を務められるかどうかが重要となる。開幕までの期間を考えると、クルプニコビッチがチーム戦術を会得してスタメンを獲得できるまでの時間はやや足りないように思われる。トップ下は羽生直剛で決まりではないだろうか。

Reported by 赤沼圭子


2006開幕直前 クラブ別キャンプ・戦力分析レポート
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