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【J1:第2節 清水 vs 名古屋 レポート】清水、J1唯一の2試合連続無失点で連勝! 新10番の藤本がJ初ゴール!!(06.03.11)

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3月11日(土) 2006 J1リーグ戦 第2節
清水 2 - 0 名古屋 (15:04/日本平/13,054人)
得点者:'6 藤本淳吾(清水)、'32 チョジェジン(清水)
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システムは同タイプの4-4-2、そしてスタイル的にも「同じようなタイプのチーム」(長谷川監督)という清水と名古屋。となると、やはり成熟度の高いチームのほうが有利になるが、その差がそのまま試合内容にも結果にも表われたゲームとなった。

スタメンは、両チームとも結果を出した開幕戦とまったく同じ。ただ、清水のほうは2列目の藤本が左、兵働が右と、甲府戦とはサイドを入れ換えていた。
立ち上がり、攻勢に出たのはアウェーの名古屋。2トップの玉田や杉本がクサビのボールを中盤に落とし、素早くサイドに展開するというパターンで清水を押しこんだ。2分には杉本がスルーパスからゴール右に飛び出して決定的なチャンスを作るが、ここはGK西部が素晴らしい反応でストップ。これが決まっていれば、試合展開は大きく変わったかもしれないビッグプレーだった。
その後、徐々に清水が落ち着きを取り戻し、自分たちの形に持ちこみ始めたところで先制点が生まれる。6分、左サイドバック山西のロングパスで藤本が左サイドの裏に飛び出し、ボレーでチョ・ジェジンに折り返すと、チョがポスト役になって落としたボールから藤本が迷わず得意の左足でミドルシュート。スピード、コースともに申し分ないボールがゴール右に決まり、清水が早々に先制点をゲットした。新10番・藤本がホーム・デビュー戦で鮮烈なゴールを決めたことで、清水は完全にペースをつかんだ。
1-0となってからは、名古屋がボールを奪っても清水が素早く守備陣形を整えてパスコースをきっちりとふさぎ、出しどころを見つけられない名古屋のDF陣が最終ラインでボールを回す時間が長くなる。名古屋としては、清水のカウンターも警戒しなければならないため、中途半端な縦パスを入れることもできず、結果的にロングボールを入れる場面が多くなった。だが、2トップの玉田(173cm)と杉本(173cm)に対して、清水のセンターバック高木和(188cm)と青山(182cm)はハイボールには圧倒的に優位で、スピードを生かした裏への飛び出しに対してもGK西部と連係しながら無難に対処。時間が経つほど、名古屋の攻め手がなくなっていった。
そんな流れの中での32分、マルキーニョスが鋭いフォアチェックで有村からボールを奪い、そこからのシュートはGK川島に止められたものの、こぼれ球に鋭く詰めたチョが押しこんで2点目。これで清水はさらに楽になった。

後半は、長谷川監督が右サイドバック市川のポジションを修正して、さらに清水の守備が安定し、名古屋の攻撃の基点となる玉田がボールを触る回数は前半以上に少なくなった。
一方、清水の攻撃では藤本のプレーが冴えていくつかのチャンスを演出。とくに12分のマルキーニョスへのスルーパスなどは、目の肥えた清水サポーターもうならせる見事なものだった。また、ショートパスだけでなく、サイドチェンジの大きなパスも精度が高く、ここでもサポーターのため息を誘う。
名古屋のフェルフォーセン監督は13分に本田を投入し、19分には高さのある豊田(185cm)を入れてハイボールにかけたが、ここでも高木和と青山の強さが光り、攻略しきれない。逆のパターン、つまり清水のロングボールに対しては、韓国代表のチョ(185cm)がよく頑張って、名古屋のDF陣はなかなか大きく跳ね返すことができず、セカンドボールを清水の選手が拾う場面も何度となく見られた。ロングボールへの対応という意味では、両チームのDF陣の間ではっきりと明暗が表われていた。
終盤は名古屋がリスクを冒して攻めこみ、押しこむ場面も多くなったが、30分の本田のシュートはGK西部が横っ飛びで弾き出すなど、清水はゴール前の守りも安定。清水としては、後半もいくつか決定機があった中で追加点を決められなかったのは不満だが、結局名古屋の後半のシュートを3本に抑えて、J1唯一の2試合連続無失点で4年ぶりの開幕2連勝を決めた。

清水の側から見れば、まさに「はまった」という快勝。新体制となってまだ公式戦2試合目の名古屋にとっては、清水の術中から逃れることはむずかしかっただろう。フェルフォーセン監督も、「今日の試合に限っては清水のほうが良いチームだった」と認め、次の鹿島戦へと気持ちを切り替えた。
試合前、清水の10番に輝き続けた澤登正朗氏が「エスパルス栄誉賞」の表彰を受け、彼から10番を受け継いだ藤本淳吾がホーム日本平で最高のデビュー。そんな象徴的な出来事も含めて、2年目の長谷川エスパルスは上々のスタートを切った。


以上

2006.03.11 Reported by 朝比奈 穣
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