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【J2:第2節 湘南 vs 東京V レポート】新加入FW横山2得点!少ないチャンスを活かし、湘南が東京Vを下す!(06.03.11)

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3月11日(土) 2006 J2リーグ戦 第2節
湘南 2 - 0 東京V (13:04/平塚/10,723人)
得点者:'32 横山聡(湘南)、'89 横山聡(湘南)
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 『J1への階段を駆け上がろう!イッツ ショータイム!!』というスタジアムDJの掛け声で始まった湘南ベルマーレのホーム開幕戦。昨日までの寒さとは一転、暖かな陽射しに包まれた平塚競技場には、緑のユニフォームに身を包んだ東京Vサポーターも含め一万人を超す観客が詰めかけた。

 湘南にとってはどうしても勝ち点3が欲しいホーム開幕、そして連勝して勢いにのっていきたい東京V。共に高いモチベーションで臨んだ一戦は、湘南が東京Vを2−0で下す結果となった。

 湘南のメンバーはツートップにファビオと横山、両サイド左に加藤、右にアジエル、ニヴァドと佐藤を中盤の底に置き、4バック右から須田、田村、城定、尾亦。対する東京Vはツートップ平本、バジーリオ、右サイド大橋、左サイドにはアナイウソンが配され、大野と金澤のダブルボランチ、4バックに右から柳沢、戸川、萩村、菅原という布陣で、ほぼ予想通りの顔ぶれが並んだ。

公式記録では前半のシュート数は東京V8、湘南3。前半の殆どの時間はこの数字が示すままのものだ。

 立ち上がりから東京Vがボールを保持する時間が続き、湘南はポジションを替えながらゴールを脅かしにかかる東京V攻撃陣の対応に追われる。更にその攻撃陣に気を取られていると、中盤からするすると上がってきた東京V・大野がシュートを放つ。
 傍目には湘南の早々の失点を予感する展開。しかし、最後の局面での守備は落ち着いて見えた。「恐さは無かった(MF加藤)」、「攻められていてもメンタル面で崩れることがなかった(DF尾亦)」と選手達。ベンチもまた、開始17分頃には「トップとMFの入れ替わりの動きに対応する為(上田監督)」BOX型の中盤をダイヤモンド型に変更、素早い対応策を見せた。

とはいえ、攻撃に関しても30分を過ぎようという頃まで、湘南はシュートらしいシュートを見せられないまま。マイボールにした後を素早く前線に繋ごうとはするが、東京Vの激しいプレスに結局ボールを渡してしまう。15分に右サイドDF須田から作ったチャンスもシュートまでは至らず、27分には意表をついた佐藤のグラウンダーで狙ったFKもDFに阻まれていた。

だが、機会は突然やってきた。32分、中盤の深い位置でボールを奪ったMF佐藤がドリブルで中央を駆け上がり、DFをかわし抜け出したFWファビオへ通す。ファビオが放ったシュートは一旦GK水原にはじかれたが、傍観者にならずしっかりと詰めていたFW横山が押し込み、これが先制弾となった。

「前半は最悪でも0-0でいきたかった」と後のラモス監督。後半、その1点がやはり大きくゲームに影響を与えた。

前半と同じく、パスワークで揺さぶりをかける東京Vに対し、速攻を仕掛ける湘南という構図はしばらく変わらなかった。しかし東京Vはボールを支配しても、決定的な機会は訪れない。パスで崩そうとしても途中で奪われ、1点の重みに選手には焦りの色が見え始めた。ラモス監督は「後半20分ごろから選手がバラバラになってきた。流れを変えようと」MF大橋と金澤を下げ、MF永井、FW飯尾を同時に投入、より攻撃の意識を強くする。

しかし「永井はいいポジションを取ってくれたけど、そこにボールが来なかった(ラモス監督)」。加えて、「いいボールを持ってるから、ボールを集めよう」と後半32分には柳沢に替えデジマールをピッチに送るも、そのデジマールにもボールが入らず、結局交代策は功を奏さなかった。

残り時間が少なくなると共にセーフティに試合を運んでいた湘南に追加点が生まれたのはロスタイムに入ってから。足を痛めたMFアジエルに替え、MF坂本を投入した直後だった。東京Vのセットプレーのこぼれ球を、コーナー近くで奪ったMFニヴァウドがフリーでハーフェーライン辺りにいた坂本を見落とさずロングフィード。追いすがるDF二人を引き連れてドリブルで駆け上がった坂本は、エリアに入ったところで1点目と同じく走りこんできた横山に折り返し、そのまま横山がフリーで右足ゴール。まさにショーの幕切れに相応しい、劇的なフィナーレだった。

 押される展開になるのも織り込み済みだっただろう。狙っていたカウンターから2得点し、白星を挙げた湘南。「いいゲームができた」と上田監督は笑顔を見せた。

 逆に前半いい形を作っていただけにラモス監督は悔しさを隠しきれない表情。ともあれ、選手達の共通の言葉は「まだ2試合終わったばかり」。勝者も敗者も、それぞれ次の試合へと気持ちを切り替えていかなくてはいけない。

以上

2006.03.11 Reported by 高木聖佳
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