3月21日（火）J1 第4節 新潟 vs 磐田（15:00KICK OFF/新潟ス）
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新潟は前節大宮戦、アウェイで勝点3を奪い上昇ムードだ。中でもFWエジミウソンが調子を上げている。第2節F東京戦、大宮戦と連続得点。大宮戦は先制と決勝ゴールの2点を奪った。エースの好調さがそのままチームの勢いにつながっている。対する磐田はまだ白星がない。前節京都戦も終了間際に追いつかれてドローと、いまひとつ波に乗れない状態だ。過去の対戦成績では比較的相性のいい新潟を相手に、攻守のリズムをつかみたい。

表情の明るさが、コンディションの良さを示している。練習後、エジミウソンは居残りのシュート練習を行う。野澤洋輔ら、GKを立たせてマウスを狙う。決まったときは、試合の予行演習のような歓声とパフォーマンス。「調子は一日、一日よくなっている」と手応えは十分だ。前節大宮戦では2得点。3戦消化して3得点はこれまでにないハイペースだ。一昨年の初得点は第3節、昨年は第4節だった。来日3シーズン目。これまで夏に近づくにつれて調子が上がってきたが、今季は開幕から感触をつかんでいる。

今季の新潟は、前線の攻撃はポジションにこだわらない流動的な動きを見せている。エジミウソンは2トップを組む矢野貴章、MF鈴木慎吾、寺川能人らのポジションを確認しながら動く。前に張るだけではなく、中盤に下がってボールをつなぐこともある。サイドに開くことも。大宮戦の先制点は右サイドに開き気味に入りながらパスを受けてのもの。どんな形でも最後はゴール前に顔を出す。「前線でポジションを変えながら攻めることで、いろんなオプションができた。自分にとってもチームにとってもいい」。チームの攻めの形がフィットしている。

1月のチーム始動時、いきなり右足の付け根を故障した。グアムキャンプの序盤は別メニューだった。キャンプでの故障は初めての経験だった。不安はあったが丁寧にケアを続けることで、開幕に間に合わせた。「結果的にシーズン前にいい準備できた」。それも成長の証しだ。磐田戦では昨季の第31節でハットトリックを達成し、新潟の対磐田戦初勝利の原動力になった。「昨年と今年は違う。磐田は素晴らしいチーム」と気のゆるみはない。同時に「僕の仕事は点を取ること」と言い切る自信もある。

磐田は新潟とは相性がいい。昨年までの公式戦で5勝2分け1敗。ただ、現在の状態は必ずしもそのデータが当てはまるとは言い難い。

磐田が今季第2節から取り組んでいるのは4-5-1のシステム。2試合とも4バックが崩されたわけではないが、攻撃の厚みには欠ける状態が続く。前節も鈴木、服部の両サイドバックが攻撃参加し、いい形は作った。ただ、クロスに合わせられないパターンが目立った。課題を消化できているかどうかが、ポイントの1つになる。

新潟は、2連勝でつかんだリズムが本物であることをホームで確認したい。磐田にとってはアウェイで今季初勝利を挙げることがチームを立て直す最良の方法。状態は対照的な両チームだが、勝ち星の意味の大きさは変わらない。

以上

2006.3.20 Reported by 斎藤慎一郎