今日の試合速報

チケット購入はこちら

J’s GOALニュース

一覧へ

【ワールドカップイヤー特別企画】クロアチア代表イバン・クラスニッチ選手インタビュー (06.03.30)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

今のクロアチアはみんながお互いを尊重しあっている。このチームで前に進みたい!


■イバン・クラスニッチ(クロアチア代表/ヴェルダー・ブレーメン/FW)

 3月1日の国際Aマッチデー。クロアチアはFIFAワールドカップドイツTM優勝候補のアルゼンチンを3−2で撃破、世界中を驚かせた。このゲームで幸先のいい先制点を挙げたのが186cmの長身ストライカー、イバン・クラスニッチだ。同国の誇るベテランFWプルショ(レンジャーズ)と2トップを組む彼は、所属クラブではあのドイツ代表FWクローゼと共にゴールを量産し続けている。今季もシーズン途中に虫垂炎にかかるアクシデントに遭いながらも、すでに11点を奪っている。その得点感覚、ポストプレーのうまさは日本にとって脅威になることは間違いない。そんなクラスニッチをドイツで直撃した。



イバン・クラスニッチ選手
Q:昨年、虫垂炎の手術を受けたそうですが、今年に入ってからその影響をまるで感じさせないすばらしいパフォーマンスを見せていますね。
「もう完全に治りましたよ。悪いものは全て体から抜けて行ったから逆によかったかもしれないですね。2005年の年末までは様子を見ながらプレーしていましたけど、今は全く問題ないですね」

Q:ブレーメンはUEFAチャンピオンズリーグで決勝トーナメントに進み、ベスト16でユベントスにあと一歩のところで敗れました。その快進撃を支えているのがあなたとクローゼの2トップだといわれますが。
「そうありたいんですけど、残念ながら僕とクローゼはあまり一緒にゲームに出ていないんです。いつもどっちかがケガをしていますからね。僕らがもっと長い時間プレーできていれば、もっと息の合ったハーモニーを奏でられるはずだと思います。彼とともにプレーすることで僕はさまざまなことを学んでいますよ」

Q:クロアチア代表ではユーロ2004(ポルトガル)でも大活躍したプルショと2トップを組んでいます。アルゼンチン戦を見た限りでは、あなたがポストプレーヤータイプで、プルショはスピードを生かして守備陣の背後に抜けるタイプのようですが?
「そうですね。僕らは2人の特徴を生かして、そのパターンを過去に何回もトレーニングしてました。プルショとのコンビはやりやすいし、アルゼンチン戦でもよく機能した。今度のワールドカップでもうまくいくと確信していますよ」

Q:なるほど。日本にとっては非常に嫌な相手になりそうですね。
「日本のみなさんは1月末に香港の大会に出たクロアチアが韓国に2−0で負けたと聞いて、すっかり安心していたかもしれませんね。でもあの時は優れた選手たちが帯同していなかった。だから結果が出なかったんです」

Q:確かにクラスニッチさんもプルショもコバチ兄弟も不在でした。
「クロアチア代表はドイツ本大会に出場するにもかかわらず、それほど高く評価されていないように僕は感じますね。でも実際のところはそうじゃないと断言できます。自分たちはすごくいいサッカーをしていますから。いっても、日本を甘く見ているわけではないですよ。昨年のコンフェデレーションズカップで物凄くハイレベルなパフォーマンスを見せたことは強く印象に残っていますし」

Q:その日本も入っているF組についてですが、率直な感想はいかがですか?
「すごく難しいグループ。ブラジルはもちろん優勝候補だし、日本とオーストラリアとも冷静に戦わなければならない。でもクロアチアがグループを突破するチャンスは十分にあると思っています」

Q:クロアチアにとって重要なのが初戦・ブラジル戦ですね。この結果が大会全体を左右することになると思われますが。
「そうかもしれない。でも日本のみなさんは知らないかもしれないけど、僕らはブラジルと親善試合をやって1−1で引き分けたことがあるんです。ブラジルにどんな選手がいて、誰ががどんなサッカーをしてくるかは十分に理解していますよ。まあ、実際に戦ってみないと勝つか負けるかは分からないけど。1つ言えるのは黒星スタートはよくないということ。万が一、ブラジルに負けたとしても残り2試合にはまだまだチャンスがあります。きっと大丈夫でしょう」

Q:そして第2戦の日本戦がやってくるわけですが。どんな戦いになるとは予想しますか?
「どうでしょうね。これもやってみないと分かりませんね。だけど僕は絶対に勝ちたい。今回の記事は日本のみなさんが読むんでしょうから『一緒にグループを突破しましょう』と言っておきます(笑)」

Q:あなたは186cm、79kgという恵まれた体格を備えています。特に高さはクロアチア代表の大きな武器になりますね。
「クロアチア代表には高さのある選手が自分以外に3〜4人はいます。日本人は一般的に見て小さいですよね。単純に比較するとこちらが有利かもしれないですけど、彼らには敏捷性が高くて足元のテクニックもある。だから決して油断はできませんね。相手を甘く見ないことが一番重要なんです」

Q:なるほど。では日本の選手についてお伺いしますが、誰を知っていますか?
「まず中田(英寿=ボルトン)だろ。それからアレックス(三都主=浦和)…。確かブラジル出身の選手だよね。彼はスピードがあるみたいだね。あとはフラムの…」
Q:稲本(潤一=ウエストブロミッチ)ですね。
「そうそう。その選手だね」

Q:では、中村(俊輔=セルティック)はご存知ですか?
「左ききの選手ですよね。知ってます。コンフェデ杯を見て、すごく危険なプレーヤーだと感じましたよ。とはいえ、相手がどうであろうと、初戦からいいゲームをして、いいスタートを切りたい。自分たちのやるべきことをするのが一番大切なんですよ」

Q:クロアチアと日本は98年フランスワールドカップの第2戦でも対戦していますけど、覚えていますか?
「もちろん見たし、今も何となく記憶にあります。当時の日本は最後まで戦う姿勢をしっかりと持っていましたね。そしてあの後も着実に進歩している。昨年のコンフェデレーションズカップを見たけど、ブラジル相手にゴールを2つも奪った。そしてブラジルを慌てさせた。結果は2−2だったけど、最高の試合の終わり方をしていたんじゃないですか。インターナショナルレベルで高く評価されていい選手も何人かいたと思いますよ」

Q:今、思い返しても98年のクロアチア代表はスター集団でした。ボバンやシュケルは多くのサッカーファンを魅了しましたね。それに比べると今のチームはどんな特徴を持っていますか?
「今は若い選手とベテランが混在していて、両者の融合が非常にうまくいっていますね。98年の時みたいなスターはいないけど、選手みんながお互いに尊重しあっている。それがここまでの成功につながっていると思いますね。僕はこのチームを誇りに思っているし、今のチームで可能な限り前へ進みたいです」

Q:ドイツ本大会に挑むに当たっての個人的な目標は? クローゼとの得点王争いがドイツでは話題になっているようですが。
「彼はドイツ人で僕はクロアチア人。普段は同じチームで協力しあいながらプレーしていても、自分は彼よりも多くのゴールを奪わなきゃいけないんです。高いステージに勝ち進んだ方に得点王に近づきますよね。自分がクロアチア代表の試合にコンスタントに出て、チームが次々と勝ち進めば、クローゼより得点が多くなる可能性も大きくなる。そんな理想のシナリオが現実になるような努力は積極的にしたいですね」

イバン・クラスニッチ選手プロフィール------------------
1980年1月29日、ドイツ・ハンブルグ生まれ。身長186cm、体重79kg。サンクトパウリで頭角を現し、2001-2002シーズンからヴェルダー・ブレーメンへ。当初2年間は思うように結果を出せなかったが、3年目の03-04シーズンには13得点をマーク。一気にレギュラーの座をつかんだ。翌年は10点、今季もすでに11点をマーク。その得点能力はドイツ内外で高く評価されている。クロアチア代表の方は2004年2月のドイツ戦でデビュー。ユーロ2004の後、中心選手となった。今回のワールドカップでは大ブレイクが期待される。
------------------------------------------------------
Interview by 元川悦子/取材日:2006年1月
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2025/12/21(日) 10:00 知られざる副審の日常とジャッジの裏側——Jリーグ プロフェッショナルレフェリー・西橋勲に密着