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【J2:第6節 東京V vs 柏 プレビュー】東京Vと柏のJ2リーグ初対戦。様々な思いの絡み合った試合の結果の行方は…。(06.03.31)

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4月1日(土)J2 第6節 東京V vs 柏(14:00KICK OFF/味スタ)
-ゲームサマリーはこちら-
-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
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この対戦カードにはどうしても特別な思いが宿る。
「ヴェルディがJ1チームでいられた最後の日」とDF戸川が表現した、あの11月26日以来の柏との一戦。J1・J2入れ替え戦の椅子を最後まで争った柏から、J2降格の引導を渡されてから4ヶ月が過ぎた。そして今回、共にJ2チームとして再び顔を合わせる。
「あの日の黄色いユニフォーム、黄色いスタンド…一生忘れることはできない(戸川)」のは、サポーターやクラブ関係者にとっても同じだ。

ここまで4試合を終え3勝1敗の東京V。順位も2位に位置し、数字上では上々の滑り出しと言える。「内容を伴った結果」を得るまでには至っていないが、「苦しい中でも勝点3を取れていることが大事」とMF永井。確かに、圧勝を期待される中では不満は残るものの、「何のベースもない中でスタートしたチーム(永井)」が、自分たちのサッカーを確立しようと、もがきながらも結果を手繰り寄せている。このことをまずはプラスに捉えていくべきなのかもしれない。

今節の会場は今季初となる味の素スタジアムだ。水曜日にはピッチの感触を確認する意味もあり、スタジアムで練習が行われた。その際のフォーメーション練習は恒例の非公開。「しばらくはできるだけたくさんの選手を試していきたい」というラモス監督は、これまで毎試合のようにスタメンの入れ替えをしているが、今回も変更があるのかは試合当日を待つしかない。ただ、左サイドバックに定着しつつあったDF菅原が右足の肉離れで戦線離脱。少なくともDFラインの顔ぶれは前節とは変わることになる。

苦しい展開が続く中でも勝利している要因は、ラモス監督の交代策が当たっていることも大きい。
愛媛戦(3/18・第3節)ではMF永井が、山形戦(3/25・第5節)ではMF久場が、共に途中出場で決勝ゴールを挙げている。特に久場はこれまで怪我も影響し、なかなか出場機会に恵まれなかった選手。それが今季初出場で勝負どころに投入され、J初ゴールが決勝点と最高の結果を出した。
ラモス監督は「もちろん、感じるものがあったから使ったんだよ」と話したうえで、「選手がその期待に応えてくれた。選手数が多い中、チャンスが来たらやってやろうという気持ちでいてくれている」と続ける。さらに「試合の流れによるけど、あと2〜3人は試したい選手がいるよ(ラモス監督)」。ならば、この柏戦でもラモス采配によってチャンスを掴む選手が登場するかもしれない。

一方の柏は5試合を終え4勝1分けで首位を確保。守りを固めるJ2の戦い方に苦しめられながらも結果を得ている点では東京Vと同じではある。
ただ、昨年からのメンバーがチームに残っていることもあり、チームの完成度では一歩先を行っている印象。石崎監督が語る現在の課題は「決定力」だが、これは個に頼る部分が大きい。システムやメンバーも「試している段階(石崎監督)」といえど、J2経験者である石崎監督のもと、チームは確実にまとまりを見せつつある。ここで2位東京Vを突き放し、さらに勢いに乗っていきたいところだろう。

ここまでと違い「サッカーを楽しめるゲームになると思う(FW北嶋)」と、この試合を楽しみにしている選手は多い。が、石崎監督は「どんな試合になるか全く想像がつかない…やりづらいよ」と話す。
J2では相手が引いてくること、点差が僅差になるのも想定内。しかし今回は「1点勝負になるのか点の取り合いになるのか。ブラジル出身のラモス監督だけあって、何をしてくるのかわからないね」と、東京V vs 山形のビデオをチェックした感想。相手の出方によって、ゲームの中で対応ができるよう準備をしてきたそうで、今週の練習では新システムも試したということだ。

メンバーは、MF平山が怪我のために欠場が濃厚。左サイドの選択肢はFW宇野沢、鈴木将らがあるが、MF永井の可能性もあり不確定。前節体調不良で欠場した大谷はDFラインに戻ってくる見込みだ。

「不思議だよ…おもしろいものだね」。ラモス監督はあの日、柏のコーチとしてベンチにいた自分と、同じくコーチとして東京Vベンチにいた石崎監督との立場の入れ替わりを問われて、こう答えた。「仲のいい選手もいるしね。東京Vと柏、一緒に1年でJ1に上がれればいいなと思ってる」とのラモス監督の言葉を聞けば、因縁という言葉は不適切かもしれない。
いずれにしても、東京Vのキャプテンとして古巣との対決を迎えるMF大野を含め、様々な思いが絡み合ったこの試合を見逃す手は、ない。


以上

2006.03.31 Reported by 高木 聖佳
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