4月2日(日) 2006 J1リーグ戦 第6節
川崎F 2 - 2 千葉 (15:00/等々力/10,316人)
得点者:'1 ジュニーニョ(川崎F)、'18 巻誠一郎(千葉)、'81 ジュニーニョ(川崎F)、'89 阿部勇樹(千葉)
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試合を通して感じた落ち着きのなさは、開始早々の得点から始まっていた。
川崎フロンターレにとっては願ってもない展開である。開始1分に箕輪義信のカットから始まった攻撃は、マルクスのフリーランニングによるアシストを受けてジュニーニョのゴールで完結。ジェフ千葉はいきなり1点を追いかける展開を強いられた。
「前半の入りは悪かったですね。勢いに乗せたら恐いチームなのに、先に失点をしてしまった。それが気になってしまったところがあった」と語ったのは千葉の佐藤勇人。立ち上がりの得点によってペースをつかんでいた川崎Fは、ところが、徐々に主導権を失っていく。伊藤宏樹は「前半は風の影響もあって持ち込まれる時間帯があった」と振り返っていたが、それは千葉の復調の理由の一部でしかない。
ジュニーニョ、我那覇和樹に対してマンマークで対応しようとしたオシム監督は、1点先行された事実や、激しいポジションチェンジを目の当たりにして斎藤大輔と結城耕造にマークを受け渡す事を指示。また、「パスをつなぐことを意識しはじめた」(佐藤)ことで千葉がペースを握り返すことに成功した。そうした流れの中で、18分に巻誠一郎の同点ゴールが決まり、千葉がイーブンペースに持ち込む。
ところがこの試合はどうにも収まりが悪かった。芝が濡れ、風が吹く中でミスが頻発。それでも後半に入り、押し込まれていた川崎Fが勝利への意欲をピッチで表現する。
後半、65分頃からスイッチが入ったかのような猛攻をしかけはじめると、その努力が報われる瞬間が訪れた。81分のCKの場面。ファーサイドの寺田周平が中央に折り返すと、谷口博之が「ゴールを狙った」ヘディング。これをジュニーニョが押し込んで勝ち越しに成功する。途中交代の井川祐輔と米山篤志が左右のWBに位置していたこともあり、5バック気味になりながら千葉の反撃を受け止めた。そのまま時間は経過するものと思われた。しかし、サッカーとはそう簡単なものではなかった。
「最後の所(2失点目)は、崩されたその前の段階で中が空いていました。あれはどうしてなのか…」(伊藤)
「悔やんでも悔やみきれないですね。最後のところは相手も捨て身で来る。そういう状況に慣れていなかった」(寺田)
試合の大半を通じてストヤノフが渾身のオーバーラップを見せていたが、その影にあったのが阿部勇樹のカバーだった。常に守備を意識していた阿部が、試合終了直前にポジションを捨ててゴール前に詰めていた。要田勇一からのタテパスを受けた山岸智がゴール前にパスを出した時、相手DFを背負ってボールを受けたのがその阿部だった。足元にうまく収めてからの反転で放ったシュートは、川崎Fから勝ち点2を奪い取った。
「運があった」と振り返ったのはオシム監督。負け試合を覚悟していたかのような発言に対し関塚監督も「ジェフさん相手にこれだけのサッカーができるようになった。チームに力が付いてきたなと思います。ゲームの内容に関しては非常に満足してます」と述べているが、それに続いて口にした「こういう厳しい戦いの中で勝ち点3を奪っていく」事が今後の課題となるのである。
サッカーとは奥の深いものであり、それを痛感させられる試合だった。
以上
2006.04.02 Reported by 江藤高志
J’s GOALニュース
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