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【J2:第7節 仙台 vs 鳥栖 プレビュー】チーム浮上の兆しは感じられる仙台。苦手の鳥栖を迎えるが、攻撃陣の活性化を狙う(06.04.04)

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4月5日(水)J2 第7節 仙台 vs 鳥栖(19:00KICK OFF/ユアスタ)
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-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
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今シーズン初の連勝、そして1試合の休みをすでに消化した状態での3位。数字を見れば、仙台が調子を上げてきた…ように、他チームには映るだろうか。
しかし順位表よりもさらに細かい数字、例えば前節・神戸戦のスタッツを覗くと、そこには仙台がまだ決して、想像していた本調子には達していないことを表すデータが溢れている。シュート数は神戸の26に対し仙台は10と、約2.5倍のシュートを浴びた。しかも前半だけで見れば、仙台はわずか2本しかシュートを放てていない。終了間際に決勝点を決めたボルジェスに至っては、梁のシュートをGKがはじいたこぼれ球を押し込んだそのシュート1本のみ、という状況だった。こんな状況でも途切れなかったボルジェスの集中力を褒めるべきなのかもしれないが、それにしても(少なくとも見ている側としては)苦しい。
この点を尋ねられたジョエル サンタナ監督は「サッカーはシュート数を競うのではなく、それをいかにものにするのかを競うもの。(先日の世界クラブ選手権を例に挙げて)リヴァプールは19回もチャンスを掴んだが、サンパウロはたった4つのチャンスをゴールに結び付けて、世界一になった」と気丈に語るが、同時に「シュートを増やせば、チャンスが増える」とも言った。

中3日という日程からやることが限られている今節、仙台はトレーニングでの紅白戦で、攻撃の形作りに多くの時間を割いた。「重要なのは(攻撃の)オプションを多く作ること。1つ消されても、他に2つは持っておきたい」とはサンタナ監督の言葉だが、Aチームの攻撃が終わるとボールを戻し、一つ一つ細かい指示を選手たちに送る。中でも頻繁だったのは、中盤の選手たちへの指示。梁、熊林、そしてどちらかと言えば守備専業といえた千葉も基点となって、ボールを前線に運ぶ、その過程を何度も確認していた。
さらにはここ数節であまり見なかった、中盤の選手が前の3人を追い越していく光景も。引いたロペスが空けた前線のスペースに、梁が飛び出していった場面がチャンスになるなど、月曜日のトレーニング終盤には、期待の持てるシーンもいくつか飛び出していた。チャンスは少ないものの、それを外国人選手が高い決定力でものにしてきたことで順位を上げてきた仙台だが、鳥栖戦ではまた違った攻撃を見たいものである。

対する鳥栖。こちらも節別動向を見る限り、仙台と動きが似ている。4戦勝ちなしの状況から2連勝、調子は上々だ。仙台に完勝した(3/21・第4節)湘南を相手に、前節はカウンターからの1点を守りきっての勝利をあげている。
苦しんだ序盤からの浮上に、松本育夫監督の老獪な采配が与えている効果は大きい。ただでさえ他チームから研究されて苦しんでいるボルジェス以下仙台の前線の選手たちに対して、アウェーチームの将はさらなる策を講じているに違いない。

思えばこの松本監督率いる鳥栖に、昨年仙台は1勝3敗と負け越し。J1・J2入れ替え戦に出場した甲府と勝点1差に泣いた仙台にとっては、この負け越しが響いてJ1昇格を逃したと言っても過言ではないだろう。今季最初の対決ではどうか。松本監督が張り巡らした「罠」を回避する術を、サンタナ監督がどれだけ自分のチームに植えつけて試合に臨めるか。4月初頭という早い時期に組まれたナイトマッチ、寒さ対策をしっかりとりながら、その点に注目して90分を眺めたい。


以上

2006.04.04 Reported by 佐々木聡
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