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【J1:第12節 横浜FM vs 千葉 レポート】横浜FMは、またマイクのヘッドからフィニッシュ!千葉の集中力、ラストで切れる(06.05.06)

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5月6日(土) 2006 J1リーグ戦 第12節
横浜FM 1 - 1 千葉 (15:04/日産ス/32,073人)
得点者:'27 山岸智(千葉)、'87 清水範久(横浜FM)
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■特J!プレイヤー: ハーフナー マイク選手(横浜FM)
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相手ゴールに向かって前から強いプレッシャーをかける。FWを含めた攻撃的選手が流動的に動いて、チャンスをつくり出す。両サイドバックが左右からガンガン、クロスを放り込む…。キックオフのホイッスルが鳴った瞬間、そうしたアグレッシブな展開から主導権を握ったのは、『走るサッカー』を標榜する千葉ではなく、意外にもホームの横浜FMのほうだった。
前節、首位を走る浦和を攻守にわたって圧倒した千葉だが、横浜FMの思いもよらぬ戦い方の前に、受けに回らざるを得ない。しかし、先制したのは、数少ないチャンスをものにした千葉。前半は1-0。後半、なおも攻勢を仕掛けてくる横浜FMに対して、千葉は自陣ペナルティエリアの中でのプレーを余儀なくされる。そして迎えた終了3分前、ロングボールからついに同点ゴールが生まれる。この試合を最後に、ワールドカップによる長い中断期間に入るJ1リーグ戦。浦和の独走にストップをかけ、中盤以降の混戦への参入を名乗り出た千葉の『ラストゲーム』は、生き残りをかけた横浜FMとの痛み分けに終わった。

横浜FMは相次ぐ負傷者、体調不良、さらに攻守のキーマン・マグロンを累積警告による出場停止で欠く。「このメンバーでは、洒落たサッカーはできない」と岡田監督が選択したシステムは『4-2-3-1』。久々の4バック。FW大島秀夫の下に3枚(狩野健太・清水範久・吉田孝行)のシャドーストライカーを並べた。「吉田とケンタ(狩野)は、FWのつもりでやってくれ」という岡田監督の指示通り、3人が流動的に動きながら、前線から強いプレスをかけていく。横浜FMの本来のシステムは3バック。対応に戸惑った千葉は得意のムービングサッカーを封じられる。「マークの受け渡しがうまくいかなかった」と、MF山岸智が試合後に語っていた。

開始1分、横浜FMが早々にコーナーキックを獲得。これは千葉GK立石智紀のキャッチに遭うが、ゴールキックにプレッシャーをかけていったのは、何とボランチの河合竜二。7分、狩野が落として田中隼磨の右クロスはDF斎藤大輔が跳ね返すも、今度は左から上野良治のクロス。これも跳ね返されるが、那須大亮が追い込んでコーナーを取る。9分には自陣の守備から大島、清水とダイレクトにつないで、左サイドに展開。那須が上野に預けて追い越してクロスを挙げる。清水のヘディングシュートは惜しくも右に逸れた。
一報の千葉は攻撃の形をつくれない。14分、羽生直剛が倒されて得た左からのFKは早いリスタートながら、しっかり跳ね返される。「千葉は攻守の切り替えが早い。セットプレーには気をつけた」と河合が言う通り、守備でも集中を切らさない。だが、先制点は千葉。27分、ゴール前で佐藤勇人が前節・浦和戦の再現のように、胸で落とし、ストヤノフが右に展開。羽生の速いクロスに山岸がジャンピングボレーを叩き込んだ。

ハーフタイム、「タイトにマークが付けていない。もう少し厳しく付こう」と千葉・オシム監督。一方、「前半は悪くない。このままいこう」とは横浜FM・岡田監督。後半も横浜FMが攻勢を続けていく。千葉は自陣に追い込まれながら、カウンターで追加点を狙いに行くもラストパスの精度を欠いてしまう。千葉の後半のシュートは、わずかに1本だった。横浜FMは久保竜彦、194センチの長身ハーフナー・マイクを投入してパワープレーに出る。そして、ついに同点ゴールが生まれる。右からのクロスにマイクがヘッドで叩きつける。GK立石が弾いたところを左足でつなぐと、走りこんだ清水が鮮やかに右足で流し込んだ。

「いちばん背の高い選手を誰もマークしていなかった。ヘディングも大したことないのに、GKは弾いた。点を決めた選手に対しても、ウチの選手は誰も行っていなかった。あらゆるミスが最後で重なった」というオシム監督。だが、「横浜FMのホームで勝点3が取れなかったとはいえ、千葉はガッカリするようなチームですか?」と、連戦による身体的・精神的疲労にもかかわらず、勇敢に戦い抜いた選手たちを庇っていた。
対する横浜FM岡田監督は「こういうゲームは、今シーズン初めてだと思うが、ともかく試合経験の少ない若い選手たちが、よく頑張ってくれた。今日の勝点1は、貴重な勝点1になるような気がしている」と語った。選手たちは「勝てなかったことのほうが悔しい」と口を揃える。リーグ戦中断以降に課題と希望を残した両チーム。若い力が更なる成長を遂げて、再びぶつかる次の対戦が待ち遠しい。


以上

2006.05.06 Reported by 池田博人(インサイド)
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