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【ヤマザキナビスコカップ 広島 vs 清水 プレビュー】引き分けすら許されない両チーム。勝点3を求めた熱い戦いへ。(06.05.17)

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5月17日(水)ヤマザキナビスコカップ 広島 vs 清水(19:00KICK OFF/広島ス)
-ゲームサマリーはこちら-
-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
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喜びと哀しみ。15日の広島には、そんな正負の感情が渦巻いた。
一つは、もちろん駒野友一のワールドカップ代表選出。もう一つは、佐藤寿人の落選である。駒野はサンフレッチェにとって待望の、初めてのW杯日本代表という意義があるし、一方の佐藤寿は共にラストチャンスに賭けていた巻誠一郎が代表の座を勝ち取っただけに、なおさら悔しい想いが募る。しかしそれらは、広島・望月監督の口癖を借りれば「もう終わったこと」だ。

さて明日は、広島にとってはほんのわずかに残っている決勝トーナメント進出のために絶対に負けられない試合、というより引き分けでも可能性は消えてしまう。絶対勝利、が求められる戦いだ。一方の清水もまた、引き分けても決勝トーナメント進出が非常に厳しくなる。つまり、両チームとも勝利にこだわらなければならないゲームだ。

そこで注目したいのは、広島の戦い方である。
ここまで広島は、極端な守備的戦術で失点を最小限に抑え、少ないチャンスでゴールを狙う戦い方をしてきた。しかし、どうしても勝たなければならない状況において、果たしてその戦いに徹していけるのか、ということだ。確かに福岡戦(5/6)や新潟戦(5/14)では、それまでよりもややラインを高くしてきている。しかし、ベースにあるのが「ディフェンス」「ノーリスク」であることは、変わりはない。ただそれは、あくまで「負けない戦術」であって、勝つためには「オフェンス」と「リスクに挑戦する」気持ちが大切だ。例えば、大宮戦での駒野のオーバーラップや、福岡戦での高柳一誠のドリブルのように。

実は望月監督は、慎重な戦いの裏側で「勝負師」の一面を持っている。ナビスコカップの千葉戦(4/26)や新潟戦で、彼は勝利を求めてDFをFWにあげる戦術をとった。特に新潟戦では、相手の圧力がかかっている状況だったのに、である。その勝負は、これまでは「残り10分」の選択だった。しかし、引き分けすら許されない状況で、誰よりも結果にこだわる望月監督が今までと同じ戦いを志向するだろうか。
おそらく、試合の入り方はこれまでとは変わらないだろう。しかし、どこかのタイミングで勝負を仕掛けようとするはずだ。それは、今までよりも遥かに早い時間帯で。
その勝負の切り札とは何か。これまでのような「DFを前にあげる」戦術はそれほど長くは使えない。とすると、ベンチに切り札的な存在を置いておいて、勝負どころで投入する、という考え方になるだろう。佐藤寿がチームに戻ってくることから、森崎浩司をベンチスタートとさせて彼をポイントで投入するのか。もう1枚、実績あるアタッカーをベンチに準備しておくのか。準備のための時間がほとんどない中で、望月監督がどういう決断をしてくるのか、楽しみではある。

一方の清水は、韓国代表にチョ・ジェシンを送り出してはいるものの、もう一人のストライカー・マルキーニョスが好調を維持している。4月以降の公式戦10試合で6得点。千葉戦(5/14)でも厳しい試合内容ながら、彼の見事なヘッドで勝利をおさめた。また、マルキーニョスは広島戦に強く、公式戦6試合で4得点。4月12日のナビスコカップでも、ヘッドで先制点を決めている。
決勝トーナメントに向けて勝利が絶対条件となる清水としてみれば、マルキーニョスを中心に攻め立てていきたいところだ。しかし、これまでの広島の戦いぶりを考えれば、相手の引き気味の布陣に誘い込まれ、裏をとられてしまうことがもっとも危険だろう。何より広島には、望月監督下で5試合に出場し3得点を決めている佐藤寿人がいる。彼に加えウェズレイもいる広島の攻撃陣にスペースを与えるほど、清水・長谷川監督は楽観主義者ではないだろう。まして佐藤寿は代表落ちの屈辱に沈むのではなく、それをバネにできる男なのだ。

両チームの勝ちたい気持ちは、おそらくピッチに充満する戦いになる。しかし、それがスペクタクルな内容につながるとは限らない。勝ちたいからこそ、まずは守備から入り、慎重な内容になる可能性は十分にある。しかし、大差がつかなければ、残り10分間の戦いは勝点3のために互いの死力を尽くした戦いとなるだろう。その熱さ、その激しさは、きっとワールドカップに負けないものになるはずだし、またそうでなければプロとしてサポーターを納得させることはできないはずだ。


以上

2006.05.16 Reported by 中野和也
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