5月17日（水） 2006 J2リーグ戦 第16節
札幌 2 - 2 鳥栖　（19:04／札幌ド／10,124人）
得点者：'5 濱田武（鳥栖）、'58 オウンゴ−ル（札幌）、'72 新居辰基（鳥栖）、'85 砂川誠（札幌）
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●松本育夫監督（鳥栖）：

「開幕戦のホームゲームで0‐1と敗れた相手なので、1‐0でもいいのでとにかく何としても勝ちたかった。そんな戦い方をしたかった。そして、非常にタフなゲームだった。J2も随分とレベルが上がって、見ているお客さんにとってはハラハラドキドキするようなゲームをできるようになったと思う。前半1‐0でリードして、そのあと追いつかれてまたリードということで、2度リードしていながらもアグレッシブというかより攻撃的なサッカーができなかった部分がある。そういった反省をしている。リードしてからは好守の切り替えが少し遅くなった。それから、1点をリードしたがために、1人1人の選手のなかで闘争心というものが少し落ちてしまったのではないかと思う。
このチームは非常に若い。必ずこの反省というものを生かしたゲームができるようになってくるだろう。今日で7試合負けなしという状況なので、次のホームゲームでどんなことがあっても勝ちたい。お客さんも非常に増えてきているので、我々を支えてくれる地域社会の多くのサポーターの方や応援してくれる方に、地元でどうしても白星をプレゼントしたい」

Q：相手の両サイドに高い位置でボールを持たれてしまい、サイドアタックがなかなかできなかったが？
「相手が3バックで中盤が5枚。そこで中盤の外側の選手、右の芳賀、左の関といった選手を守備に回すことができれば、と試合前には考えていた。しかし、こちらの両サイドの攻撃参加がもう少し欲しかった。これはサイドバックの長谷川、高地だけの責任ではなく、その前の山城と濱田との関連性もある。そしてサイドバックが上がるためには前線にボールが収まらなければならないが、今日は真ん中にクサビを入れたときに守備を固められてしまってそうしたことができなかった。そうなるとどうしてもトップが相手のサイドのスペースを使わざるを得ない。そのためにサイドバックが攻撃参加できなかった。
我々としてやりたいことは、センターフォーワードの足元にボールが収まって相手の守備者が中に絞る、そうすることでサイドバックの攻撃参加が生きるという戦い方。その辺のところがちょっと不足していたと思う」

Q：新居選手が途中交代だったが、先発させなかった理由は？
「彼はケガをしているので、リードしている展開が続いていたら使わなくて済むだろうと考えていた。そうするともう1週間休めるので、次の横浜FC戦でスタメン起用できると思っていた。もしスタメンから出て0‐0の状況が続いていたら、勝負をかけないといけない。そうなると新居を長時間プレーさせなければいけなくなる。我々のポイントゲッターなので、使い方の部分で新居にとってベスト、それからチームにとってもベストな選択をさせもらった。
もし、相手にリードしている状況になったらどうしても新居がプレーする時間は長くなってしまう。またもう一度筋肉系のケガが再発する恐れがあるので、時間を制限して、回復させながらプレーさせようと考えていた。1点取ってくれたので、我々の期待には十分に応えてくれたと思う」

Q：尹晶煥選手が使えない中でも比較的ボールをしっかり動かすことができていたと思うが、その辺りはチームとして自信になったのでは？
「山口が今日の前半非常に良かった。やはり尹晶煥のタッチ数の少ないダイレクトのゲーム作りと、ボールを持ってから味方に正確にプレーさせる山口との違いはある。しかし、どちらにしても非常に質が高い。同じポジションでの争いになっている。48試合という長いシーズンなので、ゲームメーカーはひとりでは厳しい。山口と尹晶煥という2人の柱となる中盤選手の補強したことがいま、尹晶煥がケガしても山口が十分に補ってくれることに繋がった。これはもう今年の補強のひとつの成功の表れだと思う」

Q：守備の部分で連係が崩れた部分があったが？
「今日は加藤が非常に良かった。金裕晋が今日は出場停止だが、次の試合には出られるので問題ない。守備で崩された部分というのは、相手がボールを持ったときのプレッシャーが弱くボールを回された。バックラインのところで4人だけでは守れないので、ボールを持った選手に対して方向付けの守備、それから相手を自由にさせない寄せ。この部分が今日のゲームでの大きな反省である」

以上