5月27日（土）J2 第18節 東京Ｖ vs 湘南（14:00KICK OFF/西が丘）
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-遂にあの企画が復活！『サポーターズTV』。この試合、J'sGOALは西が丘サッカー場を取材します。東京Vサポーターのインタビューや応援風景を収録し、後日公開致しますので是非ご期待下さい。
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去年のこの時期、今季Ｊ１へ昇格した甲府は４位や５位の位置をウロウロしていたこともあった。最後まで入れ替え戦を争った仙台に至っては、ようやく８位に順位を上げてきた頃。ましてや今年は試合数が増えているのだ。東京Ｖが現在６位というのは、そこまで悲観しなくてもいい。

と、敢えて前向きな話から入ってみたものの、それにしても東京Ｖが５月に入って勝ち星無し、愛媛に引き分けた後、４連敗とはどうしたことか。
「シーズンの中で２連敗、３連敗はあると思っていたが、４連敗はまさかのこと」とラモス監督も苦しい表情だ。何せ得点が取れていない。ここ５試合無得点、ＡＣＬ蔚山現代戦を含めると五月の６試合全て無得点なのだから、勝てるわけがない。
もちろんこれはＦＷだけの責任とは言えないだろう。確かに前節徳島戦でもチャンスに決めきれなかった部分はあるが、ここ数試合シーズン序盤に比べ決定機の数は確実に減っている。「焦りやちょっとしたミスが原因。プロ意識、仲間意識が足りない」とラモス監督。ピッチ上の選手達の少しずつの意識のズレが、修正のきかないまま今の現状を招いているということだ。

前節からたった中２日では、４連敗のチームを建て直すには時間が無さ過ぎる。練習中には「ミスしても気にするな」、「リラックスして」、「楽しんでサッカーしよう！」と、下を向きがちなチームを懸命に盛り上げるラモス監督の姿があった。
「ヴェルディが初めて７、８連敗した９５年の話をした。ネルシーニョ（監督・当時）を信じてやっていこうと選手で話し合って、そのあと１６連勝して優勝した時の話をね。きっかけさえあれば、波に乗っていけるって信じてる。自分には（そのチームの姿が）見えてるよ」。
選手達に指揮官の気持ちがどこまで伝わったのか。とにかく、今節は絶対に落とせない。

さてその湘南戦でも若干のメンバー変更がありそうだ。前日の練習にはＦＷバジーリオが別メニュー調整。右足を痛めた模様で、「ドクターの判断で試合に出るかどうか決める（バジーリオ）」ということ。徳島戦を欠場したＦＷ平本は戦線復帰するが、ベンチスタートが濃厚だ。
しかし、これを逆にプラス要素に変えてくれそうな選手がスタメン起用されそうだ。東京Ｖ加入後サテライト暮らしが続いてきたＦＷ松浦。松浦はサテライトで結果を出し、前節移籍後初ベンチ、初出場を果たした。「チームで１番スピードがある（ラモス監督）」松浦だが、実際徳島戦でも「松浦が入ってから攻撃のリズムが良くなった」とＤＦ萩村も話し、「うまさもあるし、泥臭さもあるＦＷ。やってくれると思う」と太鼓判を押す。
停滞するチームでは、フレッシュな選手の活躍が起爆剤になることが多い。ＦＷ斎藤、松浦の２トップがチャンスを逃さず結果を出せば、これ以上無いチーム浮上のきっかけになるはずだ。

対する湘南も現在２連敗中。山形に敗戦し、「どうしても勝ちたい（上田監督）」という気持ちで臨んだ前節水戸戦だったが、「動き出しも少なく不完全燃焼（田村）」の内容で３失点。去年も第２クールからズルズルと後退し、昇格争いから脱落していっただけに、ここが踏ん張りどころとの意識は強いだろう。
しかし連敗の後に１週間の時間があったのは大きい。「この一週間で気持ちの面からチームを作っていきたい」と上田監督は話していたが、気持ちの面でも、フィジカル面でも中２日の東京Ｖと比べると大きなアドバンテージだ。
現在の順位は５位。東京Ｖとは勝点２２で並んでおり、９位の山形（勝点１９）まで勝点差３以内で拮抗している。４位神戸とも勝ち点差１で、ひとつの勝敗で順位が大きく変動する可能性があるだけに、湘南にとっても負ける訳にはいかない試合だろう。

東京Ｖは湘南には前回の対戦で、カウンターからＦＷ横山に２得点を挙げられ完敗している。ＤＦ萩村は「横山というより、ボールの出し所をしっかり抑えていかないと二の舞になる」と、加藤や佐藤を注意すべき選手として警戒していた。

今節の会場は、スタンドを間近に感じる西が丘サッカー場。前回のこのスタジアムでの札幌戦ではサポーターの声援に後押しされ快勝したが、チームはそれ以来勝利から遠ざかっている。その東京Ｖサポーターは昨日、最寄り駅となる都営三田線本蓮沼駅などでこの試合の告知活動を行った。チームの苦境を支えるサポーターの気持ちに報いる為にも、この湘南戦では必ず勝利を勝ち取って欲しい。

以上

2006.05.26 Reported by 高木 聖佳