6月11日(日) 2006 J2リーグ戦 第21節
水戸 1 - 3 神戸 (14:04/笠松/1,848人)
得点者:'30 三浦淳宏(神戸)、'41 アンデルソン(水戸)、'43 オウンゴ−ル(神戸)、'76 栗原圭介(神戸)
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3対1で神戸が完勝。試合後、「プロフェッショナルなフットボールができた」とバクスター監督が言えば、栗原も「ほぼ完璧な内容だった」と満足した表情で話した。試合前から激しく降り注ぐ雨のため、スリッピーなピッチでの試合。足元が覚束ないピッチコンディションでの戦いとなったからこそ、両チームの実力の差が如実に表れた90分となった。
試合1時間前、バクスター監督は入念にピッチ状態を見ていた。そこで考えたのが「いつもよりもっと速い突破を心掛ける」ということだった。中盤で余計なボールタッチをなくし、シンプルにボールを前に進めるサッカーを展開。「プレースタイルを修正しないといけなかった」とバクスター監督は話すが、それに対して選手たちが見事に呼応して見せた。
その最たる選手が右FWの茂木だ。神戸の攻撃の核・朴の出場停止でやってきたチャンス。「結果を出したい気持ちが強かった」という茂木が果敢なフリーランニングで右サイドを制圧。そして「茂木はヘディングが強いので、対角線のボールでヘッドで競らせ、そこからの展開を狙った」と指揮官が語るように彼へのロングボールで水戸を押し込んでいった。また、彼へシンプルにボールを入れることで個々のボールタッチが減少。「こういうピッチ状況ではリスクのある位置にボールを回さないことが大切」と栗原が言うようにスリッピーなピッチ上でリスクのかからない効率的なサッカーを展開することができるようになったのだ。
その辺が水戸は未熟だった。小椋を出場停止で欠くため、3ボランチで中盤を厚くして試合に臨んだが、それが裏目に出る。DFラインから足元でボールを受けようとするボランチがミスを連発。そこから神戸の速攻を食らうこととなった。そして、それが失点につながったのが30分。ペナルティエリア前でボールを受けた権東がバックパスをミス。そのボールを奪った近藤をペナルティエリア内で倒してしまい、PKを与えてしまう。それを三浦に落ち着いて蹴り込まれ、先制点が生まれた。41分にCKから同点に追いついたが、2分後には中盤での不用意なファウルで与えたFKから失点。前回の対戦で、FKから2失点を喫している教訓を生かすことができなかった。
後半に入るとさらに神戸のペースが上がり、右サイド茂木の突破から何度もチャンスをつくる。そして、76分、水戸が「点を取りに行った」(前田監督)ために前掛かりになった時、椎原が中盤で軽率なパスミス。そこから神戸の電光石火のカウンターが繰り出され、左サイド抜け出した三浦からの正確なクロスをファーサイドの栗原がうまくボレーで合わせ、ダメ押しの3点目が生まれた。
スリッピーなピッチだったため、ともにミスが多発した試合だったが、リスクのある場所へボールを送らずにシンプルに展開した神戸に対して、危険な場所でミスを繰り返した水戸は『状況を見極める力』で大きく劣っていた。また、35分にアンデルソンが右サイドを突破してあげたクロスに対してGKがつり出され、無人と化したゴールへのシュートを桑原は外してしまう。対する神戸は76分に1回のカウンターでしっかり得点を生み出すなど、個人技術にも差がはっきりと出ていた。
そして、水戸は小椋、神戸は朴という中心選手を欠いた試合。小椋の守備力をカバーするために中盤を1人増やしたものの、機能せず。一方、神戸は朴の代わりに起用された茂木が大活躍。「茂木はいい質の動きができていた。誰が出ても変わらずにできている」という栗原の言葉通り、層の厚さでも水戸を圧倒した。
今節前には5位と6位という順位であり、結果いかんでは順位が入れ替わるという直接対決であったが、順位以上に、また得点差以上に歴然とした力の差が顕在した90分であった。
以上
2006.06.11 Reported by 佐藤拓也
J’s GOALニュース
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