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【J2:第27節 横浜FC vs 鳥栖 レポート】サッカーをする喜びを強く感じてプレーした滝澤のゴールで、横浜FCが鳥栖を下す。(06.07.13)

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7月12日(水) 2006 J2リーグ戦 第27節
横浜FC 1 - 0 鳥栖 (19:04/三ツ沢/2,690人)
得点者:'81 滝澤邦彦(横浜FC)
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今シーズンの後半戦もこの日がスタート。前日練習で高木監督は「節目節目で、いい入り方が出来ればいいなと思う」と、第3クール初戦を目前にこう話していた。27節を終えると次の試合まで少し間があく横浜FCにとって、いい形で終わって勢いをつけたいところ。

ここ4試合、白星から遠ざかっているからだろうか。「監督、守れるのはわかった。じゃあ、どうやって攻めるんだい?ゼータクだけど。」バックスタンドには、こんな横断幕が掲げられていた。最後の「ゼータクだけど」の一言に、去年のこの時期の順位が12位だったことを考えると、現在の2位というポジションはサポーターにとっても夢のような順位であることに違いないことがうかがい知れる。が、これは今年のチームの快進撃にサポーター達も胸を躍らせ、期待を込めているからこそ…のメッセージなのだろう。

この日の試合、横浜FCは前節・柏戦と変わらぬメンバーで、対する鳥栖は、宮原と廣瀬が初めてスタメンに名を連ねキックオフ。
鳥栖は序盤から横浜FCに対し早いプレスを仕掛けボールを奪いにいく。「今日の守備は選手を褒め称えるべき」と鳥栖・松本監督が話すように、鳥栖はアウグストに対しボランチ・高橋、右SB・長谷川が挟むように対応し、横浜FCはアウグストになかなかボールが入らない。「前半は尹にプレッシャーがかからなくて、何度かいいボールを通されてしまった(高木監督)」尹が高い位置でプレーし、そこから新居へボールが出てゴール前まで展開するなど、鳥栖の良さが目立つ前半だった。「ある程度、両チーム共我慢のし合いの中で、前半ちょっとしたミスが多く、暑さで足が止まってしまう、ボールが前に進まない…、そんな悪循環な中で前半が終わった」と高木監督が話すとおり、横浜FCはほとんどチャンスを作ることが出来ぬまま、試合を折り返した。

後半、横浜FCは城に代えてアレモンを投入。登場早々、吉野からのボールを自らペナルティエリアまで運び豪快なシュート。「アレモンをターゲットとして長いボールが入りだした。また「彼の前を向いてボールを持った時のスピードは相手に脅威を与える。(高木監督)」と、後半に入ってから、前半になかったリズムが出る。前半、かなり上がってプレーしていた尹が 後半に入ってあまり上がらなくなってきたことから、横浜FCのボランチ、山口・吉野が上がり始め、流れは徐々に横浜FCへ。 鳥栖も虎視眈々とチャンスをうかがうも、高橋の正面からのFKは見事に枠を捉えていたが、菅野のファインセーブでゴールならず。鳥栖との3回目となるこの対戦もスコアレスドローで終わるかと思われた時、三ツ沢が歓喜に包まれた。後半36分、カウンターから左サイドへの展開。この直前に三浦知と交代しピッチに現れた滝澤がボールを受けると中央のアウグストへ。そこからワンツーで再びボールを受けた滝澤がドリブルで運び放ったシュートは、見事にゴールネットを揺らし、これが決勝弾となり、横浜FCに5試合ぶりの勝利をもたらした。

9節からここまでわずか一敗だった鳥栖。惜敗してしまったものの「今日のミスはあの失点シーン一つだけ。今日の守備はパーフェクトだった」と松本監督は選手たちを称え、また「横浜さんは、うちのホットラインをよく研究しており、尹→新居のラインをよく遮断していた」と続けた。高木監督も「全てが新居ではないが、尹→新居、その他→新居という中から得点をあげている試合が多くある中で、新居のボールを持っていない時の動きとスピードは彼の持ち味だと思うし、そこを押さえなくてはいけないことはミーティングでも伝えた」と、新居を警戒していたことを明かした。

決勝弾を決めた滝澤について、高木監督は試合前日「左足のクロスなど、持っているものがあるなと思った。久し振りのゲーム(柏戦)なのに良くやってくれた。これから何かやってくれるのでは…という存在感を残してくれた」と話していた。その言葉に応えるような、本人にとっても見事な「復活弾」。それが、チームを5試合ぶりの勝利に導いた。試合後、滝澤は「柏戦は、ピッチに出たときは負けている状態だったので、少々のリスクを背負っても…という気持ちだったが、今日はバランスを考えようと思った。監督からはサイドからチャンスを作るように言われてピッチに入った」と話してくれた。

ジェフ千葉を戦力外になり、これまで約半年、一人で黙々と練習をしていたという滝澤。一ヶ月弱の練習生期間を経て、この日を迎えた苦労人は、このゴールにも浮かれる様子は全くない。「これを続けていくことが大切。自分がこうやって活躍できたのは皆の頑張りがあるからこそ。今このポジション(順位)にいるのは、今までの皆の頑張りがあるんだということを決して忘れてはいけない」と、表情を引き締め、しっかりと次を見つめていた。

試合前日、「選手には、色んな意味で楽しんでやってほしい」と話していた高木監督。この日一番サッカーを楽しんだ、いや、サッカーをする喜びを強く感じ、それを体で表現していたのは間違いなく滝澤だろう。「またこうやって大好きなサッカーが出来ることにとても喜びを感じています。こういう環境を与えてくれたチームに感謝しているし、そのチームのためにも貢献したい。今日の(ゴール)は出来すぎなので、もういいです、忘れましょう(笑)」と言葉を残しスタジアムを後にした。

彼だけでなく、ピッチでプレーする選手の全てが、プレーする喜びと楽しさを思いっきり体で表現してほしいと願う三ツ沢の夜だった。

以上

2006.07.13 Reported by 浅野有香
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