7月16日(日) 2006 J2リーグ戦 第28節
草津 0 - 2 仙台 (19:05/熊谷陸/4,024人)
得点者:'26 ロペス(仙台)、'63 ロペス(仙台)
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ゴール前での決定力の差が勝敗を分けた。
仙台の9本のシュートに対して、草津が放ったシュートは17本。仙台のFK20本に対して、草津がもらったFKは33本。草津の内容自体は確かに悪くなかった。しかし、仙台の頑強な守備陣に阻まれ、最後がどうしても決められない。草津にとっては、決定力の差、そしてチーム力の差を思い知らされたゲームとなった。
過去2戦、草津は奇策とも呼べる戦術で仙台に挑んできたが、この日、サプライズを起こしたのは仙台だった。前節・東京V戦での不甲斐ない敗戦を受けて、ジョエル・サンタナ監督は、先発メンバーを大幅に入れ替えるという決断を下した。そして、不動のレギュラーだった高桑、梁らの名前が先発から消えた。「定位置が決まっている選手はいない。監督は時に重要な決断をしなければいけない」(ジョエル・サンタナ監督)。
仙台のメンバーが大きく変わった影響か、序盤は草津がリズムをつかむ。攻撃の姿勢を見せる草津は10分、島田からのクロスに山崎が飛び込み決定機を作ると、15分には佐田のスローインから山崎が再びシュートを放つなど、仙台ゴールへと迫る。そんな流れを断ち切ったのがロペスだった。26分、約25メートルのFKが鮮やかな軌道を描いて草津のゴールに吸い込まれる。「コースが良くて、手が届かなかった」とGK高木。先制した試合は11勝2分と圧倒的な勝率を誇る仙台(Jリーグ公式サイト「状況別勝敗」参照 http://www.j-league.or.jp/data/2/?league=j2&genre=circumstances )は、この1点でペースを取り戻す。1点を追う展開になった草津は、島田が千葉にマークされ孤立。単調な攻撃を繰り返しては仙台にボールを奪われてしまう。
後半、追加点を挙げたのは、またしても仙台・ロペスだった。63分、素早いカウンターから熊林がラストパス。個人技で切り込んだロペスが高木をかわし、ゴールネットを揺らす。草津は寺田、太田、佐藤といった攻撃的な選手を次々と送り込み、打開策を探るが、仙台の組織的な守備を撃ち破ることができずにタイムアップ。「追いつくチャンスがあっただけに2点目が痛かった。仙台の戦術にハメられた感じだった」と高田は振り返った。
メンバーを大幅に代えるという「賭け」に出た仙台だが、今季、初スタメンとなったGK小針が、前半のピンチを決死のパンチングで防ぎ勝利に貢献。熊林は2点目をアシストするなど、起用された選手が期待に応える活躍を見せた。この「決断」がチーム全体に与える影響は大きく、シーズンを振り返ったとき、このゲームがターニングポイントになる可能性もあるだろう。
草津はこのゲームで、いくつかのの課題が浮き彫りになった。一つは島田がマンマークされたときのチーム全体での対応。そして、ゴール前でのプレー精度、決定力だ。今後、これらを改善していかないことには、上位陣から勝点を奪うことは難しいだろう。
植木監督は試合後、「最後までゲームのリズムを変えられなかった。タレントの差でやられたのが悔しい。選手たちはレベルをもう一つ上げなければいけないし、サブ組からはレギュラーを奪い取るような選手が出てこなければいけない」と煮え切らない表情を見せた。仙台はこの試合、前節でミスした選手を起用しないという「決断」でチームに刺激を与えた。それに対して草津は、レギュラー組を脅かす選手がいないのが現実。植木監督は、「決断」しようにも「決断」できない、チームの選手層の薄さを嘆いているようだった。
以上
2006.07.17 Reported by 伊藤寿学
J’s GOALニュース
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