7月17日(月) 2006 J2リーグ戦 第28節
愛媛 0 - 1 水戸 (19:04/愛媛陸/2,721人)
得点者:'19 アンデルソン(水戸)
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キックオフと時を同じくして降り出した激しい雨。この雨によってスリッピーになったピッチコンディションに、両チームともにボールを落ち着かせることができない序盤となった。その悪条件の中でも、普段通り前線からのプレスとショートパスを繋ぐサッカーでリズムをつくろうとした愛媛。しかし、そこには大きな落とし穴が待ち受けていた。
悪いピッチコンディションの中、無理に繋ごうとする愛媛は度々中盤でパスミスからボールを奪われては水戸にカウンターを許す。すると19分、水戸は自陣でパスカットしたボールを素早く前線へ。ボールを受けたアンデルソンはゴール前にボールを運び、愛媛のDF森脇のマークを受けながらも強引にドリブル突破。そこから放たれた強烈なシュートがゴールネットを揺らし、水戸は今季1分け1敗と分の悪い愛媛から貴重な先制点を奪った。
こうなれば、先制点を奪った水戸から愛媛がゴールを奪うことは難しい。愛媛が試合の主導権を握り、シュート数では水戸の2本をはるかに上回る13本を打ったとしても水戸にとってはゲームプラン通りの展開。しかし、この日の水戸はどこかちぐはぐな部分も隠し切れなかった。「今回は愛媛のためのシステムだった」と試合後に明かした水戸・前田監督が採用した愛媛対策は、今季初の3バック。慣れないシステムに、水戸は早い時間に先制したことを差し引いても、実際には両サイドがDFラインに吸収されて4バック、あるいは5バックのような状態となる。そして、愛媛の両サイドバックの松下、森脇のサイド攻撃を再三受け、ピンチも迎えた。
こうして、愛媛にとって最大のチャンスが生まれたのが後半の立ち上がり。後半開始直後に、右サイドからMF菅沼が突破してゴール前のFW田中へラストパス。さらに49分には菅沼と田中が中央からワンツーで抜け出しシュート。そして51分には左サイドのスペースを突いた田中のクロスがそのままゴールへ向かい、クロスバーを叩いた。しかし水戸の前田監督が「シュートの精度で差が出た」と指摘したように、今日の試合でもチャンスを迎えながら愛媛はフィニッシュの精度を欠き、自ら連敗脱出のチャンスをふいにした。
逆に、水戸にとっては先制、逃げ切りという狙い通りの試合展開。3バックの奇策が十分に機能しなかったとはいえ、的確な選手交代に加えて前節の湘南戦で見せた粘り強さを今節も如何なく発揮。「上位に食い込みたいという思いで、選手も監督もやっている」とキャプテンの吉本が語るように、最後まで集中を切らさないサッカーで9位ながら今季10勝目を挙げた。
一方の愛媛は終盤、MF金子のロングシュートで試合の流れを引き戻したが、水戸の堅守を崩すことはできずに今季初の4連敗。「内容的には悪くなかったので、結果を出したかった」と望月監督が振り返ったが、負け続けながらも期待感を残す試合展開は良くも悪くも今季の愛媛らしさといったところか。ただ、4月1日以降ホームで勝利から遠ざかってしまっている現実には、プロである以上は厳しい目が向けられても仕方がないところだろう。しかし、仙台、横浜FCと上位陣との対戦が続く愛媛には、今後も厳しい戦いが続きそうだ。連敗脱出に向けて、今季の愛媛にとって最大の正念場が訪れているのかもしれない。
以上
2006.07.18 Reported by 近藤義博
J’s GOALニュース
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