7月19日(水) 2006 J1リーグ戦 第13節
名古屋 2 - 3 広島 (19:01/瑞穂陸/6,760人)
得点者:'6 玉田圭司(名古屋)、'10 ウェズレイ(広島)、'37 ウェズレイ(広島)、'44 金正友(名古屋)、'56 佐藤寿人(広島)
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名古屋の滑り出しは順調だった。ワンボランチの3-5-2のシステムが機能し、金を中心に、中央に配された4人のMFが互いにバランスを取りながら、積極的にゴールへと向かう。フェルフォーセン監督がこのシステムで「攻撃のカギ」と言っていた4人のMFは、その言葉通り、動いてスペースをつくり、パスをつなげ、広島へと襲いかかった。「名古屋は生まれ変わった」そう思わせる展開。6分、ボランチ吉村が中央の空いたスペースへパスを出し、金がそれを受け取ると、ペナルティエリア内へと切り込む。惜しくも倒されてしまったがPKを得ると、ワールドカップドイツ大会・ブラジル戦でゴールを挙げた玉田がこれをきっちり決めて先制。流れは名古屋に確かにあった。
ところが、ここから若干、名古屋のバランスが悪くなっていく。積極的に攻めてはいるものの、守備では中盤でのチェックが甘く、前掛かりすぎているようにも見えた。そう思った瞬間、広島はフリーで中央に走り込んだウェズレイがボールを受け取ると、前線の佐藤寿人にパス。これがいとも簡単に通ってしまい、さらにオフサイドギリギリで抜け出したウェズレイへとボールが渡ると、ゴールを許してしまう。先制してからわずか4分の出来事だった。前半残り約10分のところで、PKを与えて広島に追加点を許してしまい、勝負は後半かと思われた。
しかし、この日の名古屋は違った。勝負を後に持ち越さず、何が何でも前半で追いつく気迫を見せた。スピラールが中央までドリブルで持ち込み、前戦の空いたスペースに絶妙のパス。ここへ走り込んだ金が受け取るとそのままシュート。豪快にゴールネットを揺らし、同点ゴールを決めて、2−2で前半を折り返す。
後半早々、広島・ペトロヴィッチ監督がカードを切る。右ウィングの李に変えて、DF八田を投入。この八田がいきなりチャンスを作る。中央からドリブルを仕掛け、強烈なミドルシュートを放つと、名古屋GK川島がこれをパンチングでセーブ。しかし、このこぼれ玉を佐藤寿人が拾い、ゴール。名古屋はまたも逆転を許してしまう。ここから広島はより守備を堅め、攻撃では中盤で多くのパスをつながず、ハッキリとカウンター狙いのフォーメーション。これにつられて名古屋の中盤がルーズになり、攻撃ではパスを回しているだけの状態が続き、守備ではペナルティエリア付近での攻防をせざるを得ない状況に持ち込まれる。これを打開しようと、名古屋のフェルフォーセン監督は玉田に変え、スピードのある杉本を投入。そんな中、吉村が負傷退場のアクシデントに見舞われ、急きょ藤田も投入された。
しかし、これで名古屋の中盤が落ち着き始める。徐々にパスがつながり始め、ペースを取り戻すと、チャンスを作っていく。しかし、ペナルティエリア付近での動きが乏しく、フィニッシュまでつながらない。終盤、FW豊田に変えてMF片山を投入すると、怒濤の攻撃態勢に入った名古屋。しかし、流れの中でも、セットプレーでも広島の守備を崩すことができない。ロスタイムにはスピラールを前線に上げてパワープレーを試みるも、届かず、痛恨の黒星を喫してしまった。
これで名古屋は2つ順位を落として15位。対する広島はリーグ戦3連勝でまたひとつ順位を上げ14位。リーグ再開を機に、下位脱出を図る両チームの明暗が分かれた試合だった。
それにしても名古屋は昨シーズンに続き、またもや降格圏内へと順位を下げてしまい、しかも、16位の福岡とは勝ち点差わずか2、17位の京都とも3差しかないという状況。やろうとしていることが見えたシーンもいくつかあっただけに、結果がでなかったのは残念。しかし、結果が出なければ後がない。7月残りの3連戦で結果を出せるか?早くも正念場を迎えてしまった。
以上
2006.07.20 Reported by 茂木美佐子
J’s GOALニュース
一覧へ【J1:第13節 名古屋 vs 広島 レポート】名古屋がボールを支配するも決定機を決められず、広島に逆転を許して15位転落。(06.07.20)
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