7月22日(土)J2 第29節 仙台 vs 愛媛(19:00KICK OFF/ユアスタ)
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-スターティングメンバーは、試合開始約2時間前に各試合のスコアボード「試合詳細」に掲載されます-
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前節の草津戦に、それまでのレギュラーメンバーから4人を代えて臨んだ仙台は、無事にアウェイゲームで0−2の勝利を収め、仙台に戻ってくることができた。この試合にも、約1000人ほどの熱心な仙台サポーターは駆けつけていたが、仙台で待つ身だったサポーターたちは、ホッと胸をなでおろしたに違いない。
前節終了後、次の試合にも同じメンバーで臨むのかを尋ねられた際にジョエル サンタナ監督は「成功したがどうか判断するにはまだ早過ぎる。次のゲームに関しては、まず悪夢に襲われることのない十分な睡眠を取ってから」とはぐらかしたものの、どうやら今節も、草津戦での構成をもう一度試すことになりそう。19日、20日と行われた紅白戦でも、メンバーはピッチ上での並びも含めて前節の草津戦と全く同じ。木曜日の練習後には監督自身「選手たちが私の期待に応えているのなら、変える理由はない」と語っており、前節のメンバーには監督も一応の及第点を与えているようだ。
そうなると期待がかかるのは、前節からスタメンとなった選手たちのさらなる奮起。特に、今季既に何度もスタメンを務めていた熊林は別として、前節、スタメンとしての起用が9試合ぶりだった中田、昨年の第29節以来だった関口、そして同じく昨年の開幕戦以来であった小針の3人は、掴みかけた信頼を確実なものとし、ようやく回ってきたチャンスをそう簡単に手放すものかと、意気も新たに愛媛戦に臨むだろう。
3人は2試合連続のスタメン出場をひかえ、まさに三者三様とも言うべき表情を見せている。3トップ(実際はロペスが一歩下がってトップ下となり、ボルジェスと関口が前線に残る形だったが)の一角として可能性は感じさせたものの、自らのシュートが0本に終わった関口は「前節の自分には全然納得していない。守備して走っただけという感じ。愛媛戦はシュートを撃って、ゴールを取れる雰囲気を出していきたい」と語っている。また、自分の裏のスペースを狙ってくる草津のロングボール攻勢により、持ち味であるタッチライン際のアップダウンを見せられなかったことで、関口と同じく前節終了後には消化不良の感想を漏らしていた中田も「愛媛はサイドにドリブラーを置いてくると聞いているし、若くて運動量が落ちないチームという印象があるから、こっちが上がるタイミングを間違えると裏を突かれる。そこは駆け引きをして、隙を見てこっちも仕掛けたい。今度はセンタリングを上げられる位置で、チャンスに絡んでいきたい」と意気込む。2人に共通するのは「結果出さないと次につながらない」(関口)、「毎試合これが最後だという気持ちを持って、ハングリーにプレーしないと。スタメンも2試合目だから、言い訳はできない」(中田)という「危機感」である。
一方、前節、セットプレーの場面で何度もファインセーブを見せ、試合勘の鈍りを感じさせないプレーを披露した小針は、2人とは対照的に「自然体」で試合に臨もうとしている。「前節が良かったからといって、変に余裕を持っていろんなことをしようとするのではなく、前節の自分を続けていくことを考えてやりたい。緊張も余裕も、持ちすぎてはいけないと思う」という言葉からはしかし、久しぶりのリーグ戦出場となった前節に感じたという手ごたえが伝わってきた。
ただ小針は同時にインタビューの中で「久々のホーム」という言葉を何度も使った。「人がたくさん入る中でやれるのは嬉しい」と小針は言うが、頭の片隅には、ポジションを失うきっかけとなった昨年の開幕戦の記憶があるのか。前節終了後には「これで個人的にも開幕」というニュアンスを話した小針だが、このホーム戦を何事もなく乗り切ってこそ、小針にとって本当の意味でシーズンが始まるのかもしれない。前述の2人とは性質の違うモチベーションが小針にはある。
そんな選手たちの意気も高い仙台に、今節乗り込んでくる愛媛。3連敗、1勝。3連敗、1勝、3連敗ときて、リズム的には勝つタイミングだった前節だったが、シュート2本の水戸に虎の子の1点を守り切られ敗戦。Jリーグ参入後初の4連敗を喫してしまった。
しかし、対戦した敵将、さらには今回の相手であるジョエル サンタナ監督は口を揃えて「どんどん愛媛は良くなっている」とか「敗戦に値する内容ではない」と愛媛を評する。事実、成績は下降気味ながら、4バックをベースにシンプルで素早いサイド攻撃と、粘り強いチームディフェンスは、第1クールから全くぶれることなく継続されており、仙台も前回、アウェーでの愛媛戦では、終了間際の萬代のゴールで辛くも勝利したものの、内容においてはほぼ愛媛に主導権を握られたままの戦いを強いられた。
さらに、前回対決では登録が間に合わなかったものの、最近出場機会を伸ばしつつある、浦和から加入のドリブラー千島には要注意。前節はビハインドを負ったチームのために、後半だけの出場で3本のシュートを放つなど、ゴールへの積極性も持ち合わせており、どういった起用法になるかはわからないが、全体の足が止まり始める試合の後半には嫌な選手といえる。
このように、一貫して継続の道を選んだ愛媛を迎えることになった仙台。戦いのカギは、「変化」を追い風にチャンスを掴んだ選手たちが握っている。
以上
2006.07.21 Reported by 佐々木聡
J’s GOALニュース
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