7月22日（土）J2 第29節 横浜FC vs 湘南（19:00KICK OFF/三ツ沢）
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J2リーグも折り返しとなった第27節、横浜FCは鳥栖を相手に、「お互いにガマンのし合いだった（横浜FC・高木監督）」ゲームを、後半35分に登場した滝澤が僅かなチャンスを見逃さず見事なゴールを決めた。チームにとって5試合ぶりの白星とあって、試合後の選手たちの表情はほころんでいるように見えた。

「節目節目で良い入り方が出来れば」と話していた高木監督の言葉通り、幸先の良い後半戦のスタートを切った横浜FC。
第28節（前節）は試合予定がなかったために第29節は10日ぶりの試合となる。その神奈川ダービーを翌日に控えた21日、高木監督はあの試合（第27節、鳥栖戦）を「なかなか結果が出ない中での勝利だったので良かった」と振り返り、「リーグ後半戦、良い入り方が出来たのでこれを続けていかないといけない」と今節に向けた心境を話してくれた。

27節の滝澤の活躍があったように、今節も新たに横浜FCの一員として加わった選手から目が離せなさそうだ。
まず、鳥栖戦でも後半からピッチに登場したアレモン。前半なかなかチャンスが作れなかったものの、後半はアレモンをターゲットとして長いボールが入り始めたことでリズムが生まれ、徐々に横浜FCペースで試合が進んだ。アレモン自身も「後半からの出場であったが、ゲームにうまく入れたと思う。少しはチームのためになれたのでは」と振り返った。今節の起用について、高木監督は明言は避けながらも「彼のポテンシャルは高いが、周りとの連携や守備においてのポジショニングは重要。今までチームがやってきたことに対してフィットしなければ」と話した。アレモンも「スタメンでも、ベンチスタートでも、ゲームに入った時に100%、しっかり自分の力を出せれば」と明日に向けた意気込みを語った。
そして、もう一人。選手登録を済ませ、今節から出場が可能になる元韓国代表の崔成勇。「攻撃に関しては、とても運動量のある選手だと思うので、どんどん前に出て相手の嫌がるエリアに動きながらやってほしい」と話す高木監督。だが、彼についても「コンディションなどの部分では問題ないと思うが、あとはゲームに、チームにフィットすることが彼のいちばんの課題」とし、この日の練習後、崔成勇と話し込む姿が印象的だった。「まだ日本に来て2週間、チームに合流して1週間くらい。監督からはチームのプレーのことや、監督のスタイル、僕に望んでいることなどを聞いたりしている」と崔成勇。「生活にも慣れ始め、練習も良い雰囲気で楽しんでいます。試合がとても楽しみです」と6年ぶりのJのピッチを心待ちにしている様子だった。

雨の降る中で行われた前日トレーニングの後、「どこが相手であっても勝たなくてはいけないことには変わりない。神奈川ダービーという位置づけにおいても、明日は勝たなくてはいけない」と、指揮官は静かに闘志を燃やし、練習場を後にした。
今節、累積警告で3人の選手（ニヴァウド、中町、田村）を欠く湘南は「どうしても今までとプレーの質が変わってくる（高木監督）」だろう。今シーズン、神奈川ダービーでは第1クール、第2クールともに2‐0で快勝しているが、その湘南を相手に第3クールでもダービーを制すことが出来るか。厚かった選手層に、さらに厚みを増した横浜FCが一丸となって連勝を目指す。


以上

2006.07.21 Reported by 浅野有香