7月26日(水) 2006 J2リーグ戦 第30節
鳥栖 1 - 2 山形 (19:04/鳥栖/4,184人)
得点者:'4 高地系治(鳥栖)、'52 根本亮助(山形)、'64 氏原良二(山形)
----------
天候は晴れ。弱風、気温は29.9度、湿度65%…。今節の鳥栖スタジアムのキックオフ前のピッチである。
この数値以上に選手は暑く感じたことだろう。勝点差はわずか1、勝利した方が順位で上に立つ。
中位につける両チームにとって、上位進出にためには負けられない一戦である。
中3日で戦う両チーム選手にとっては、過酷とも言える戦いでもあった。
この試合にあたり、鳥栖は高橋義希・山口・新居が出場停止明けで戻ってきた。休養十分、気合も入ったことだろう。
呼応するようにチーム全体も勢いがあった。
開始4分、鳥栖がゴール17m地点でFKを得た。高橋義希からのパスに併せて、DFの裏に飛び出した新居に山形DFが身体を張って止めたファールである。開始早々から元気な二人のコンビネーションを見せてくれた。
キッカーの位置には、精度の高いキックを見せる尹、低い弾道の強烈なキックを見せる高橋、そしてレフティの高地が並んでいた。山形の壁は7枚、その前に鳥栖の選手3人が入る。山形GK清水にボールの位置を見せないためである。
蹴ったのは高地、弧を描いたボールが壁に当たりわずかにコースを変えた。結果、GKの伸ばした手の先をボールは通過して先制点となった。鳥栖のファーストシュートであり、俄然流れは鳥栖に傾いて行った。
尹を中心に縦横無尽にパスコースを作り、ボールを山形ゴールへ近づけていった。
14分には山口のシュートがバーを叩き、18分の新居のシュートはGKの正面を突いた。前半に4本しかシュートを放っていない鳥栖だったが、そのうち3本がゴールマウスを捕らえていた。シュート数は少ないながらも、追加点は時間の問題と思われた。しかし、「あの1点でよく耐えてくれた」(樋口監督/山形)と評価したように、追加点を取れないことが後半の山形の攻勢に結びついてしまった。山形の前半のシュート数は0本だったことを考えると、前半に鳥栖は山形を突き放しておかなければならなかった。
後半開始から、山形は阿部に代えて氏原を入れた。氏原のダイナミックな動きに期待してのことである。
ボールを大きく動かすことにより、前半の鳥栖の勢いは止まり、徐々に流れは山形に傾いて行った。
氏原は、樋口監督の期待に応え前線でパスコースを作り続けた。52分には、両手を挙げて右DF臼井にボールを要求し、そのまま右サイドに流れて折り返した。ボールは、高橋健二を経由して走りこんだ根本が鳥栖ゴールを揺らした。
さらにこの4分後に鳥栖は自ら流れを山形に渡してしまう。後半に入り、再三チェックを受けていた尹が、乱暴な行為で退場処分となってしまう。
64分には、臼井からのボールを氏原がヘディングで決めて勝ち越した。
一人少ない鳥栖は、蒲原・奈良崎を入れて状況を打破しようと試みるが、山形の上手い試合運びに点を取り返すことはできなかった。
試合で勝つためには、得意の形に持ち込んで点を取るのか、相手の弱点を突いて点を取るのかが考えられる。
そうならないためには、相手の攻撃の要を抑える必要がある。
山形は起点となる尹を抑えることにより、試合の流れを掴みきった。逆に鳥栖は、起点を失い最後まで持ち直すことができなかった。
この日の鳥栖スタジアムは、体感以上に熱くなる要素が多かった。勝ちたい一心から熱くなることもあるだろう。
しかし、90分の中でわずかでも冷静さを欠くと相手に突け込む機会を与えてしまう。
サッカーの試合では、試合をコントロールするのは審判だが、プレーをコントロールするのはプレーヤー自身である。
以上
2006.07.27 Reported by サカクラ ゲン
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第30節 鳥栖 vs 山形 レポート】前半は鳥栖のペース。後半は一転して山形が優位に試合を進める。優位の時間帯に多くの点を取った山形に勝ち点3が入る。(06.07.27)















