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【プレシーズンマッチ:横浜FM vs セルティックFC プレビュー】つかんだ手応えを確かなものとするために。横浜FMが戦うメンタリティで名門・セルティックFCを迎え撃つ(06.08.03)

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●ドワンゴカップ2006
8月3日(木) 19:00/日産ス 
横浜FM vs セルティックFC

●試合速報は横浜FM公式サイト http://www.f-marinos.com/
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横浜FMサポーターにとって待ちかねた名前が戻ってきた。7月30日に行われたリーグ戦第16節新潟戦。約3カ月半ぶりに坂田大輔が、そして約8カ月ぶりに山瀬功治がピッチに立った。坂田は、試合開始直後にクロスバー直撃のシュートを放つなど、チーム最多の6本のシュートを放ち、切り込み隊長としての存在感を強烈にアピール。山瀬功は持ち前のスルーパスと前線への鋭い飛び出しに加え、49分にはダメ押しとなるゴールを挙げて勝利に大きく貢献した。

リーグ戦では6試合ぶりとなる勝利でひとまずの中断期間を迎えた横浜FMは、3日にスコットランドのセルティックと親善試合を戦う。新潟戦では今後のチームを背負って立つべき年代の2人が復活を遂げただけでなく、ブラジル人トリオも活躍。好調だったシーズン序盤を思い出させる連動とコンビネーションで相手守備陣を切り裂いた。この親善試合は、苦戦のなかでようやくつかみ取った復活への萌芽が本物かどうかを試す場となる。

相手のセルティックは、スコットランドリーグ優勝40回、カップ優勝33回を誇る名門中の名門だ。長くチームを支えてきたサットン、ハートソンらが去り、闘将ロイ・キーンも昨シーズン限りで引退と、チームは目下世代交代期にある。そんな中で注目されているのが新加入の点取り屋ケニー・ミラー。元々はスコットランドのヒバーニアンで頭角を現したストライカーだが、イングランドのウォルヴァーハンプトンで見せた活躍によってセルティックに迎えられた。

そして、忘れてはいけないのが移籍2シーズン目を迎える中村俊輔。ときに直線的過ぎるセルティックの中盤に貴重なアクセントを与えうる存在となり、7月29日のリーグ開幕戦でも見事なFKを直接決めて勝利の一翼を担った。年代的にも、今季はチームの中核としての活躍が期待されている。

このチームの特徴は、強いフィジカルと素早い切り換えからダイレクトにゴールへ向かうサッカー。だが、強いのは体だけではない。チーム力に差のあるスコットランドでは、相手に守りを固められることも多いが、そんな状況でも最後の1秒までゴールを破ろうと諦めずに戦い続ける。名門としてのプライド、熱狂的にして暖かいサポーター、そして創立118年という伝統に裏打ちされた矜持が強いハートを支える。ある面では、代表チーム、Jリーグを通じて日本サッカーに欠けているものを持っているチームだ。

そして、横浜FMにとっても、この「勝者のメンタリティ」は学ぶところが大きいはず。プロである以上、ピッチ上に現れる選手にやる気のない人間などいない。ただ、11人のやる気のベクトルが同じ方向を向いていなければ、勝利には結びつかない。それがプロ同士がしのぎを削る勝負の世界の繊細さだ。それを痛いほど知っているからこそ、岡田監督は常日頃から「気持ち」を強調する。

加えて、リーグの中断が空ければ、待つのは首位川崎Fとの一戦。故障者もほぼ戻り、技術、戦術面では十分に戦えることを新潟戦で再確認できた。あとはメンタル。セルティック戦は、残るシーズンを勝ち続けるための「気持ち」を計る試金石として見てみたい。

以上

2006.08.02 Reported by 内田智(インサイド)
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