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【J1:第17節 広島 vs 清水 プレビュー】チームが変貌しつつある広島と勢いのある清水、今季3度目の対決は好ゲームの予感。(06.08.12)

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8月12日(土)J1 第17節 広島 vs 清水(18:00KICK OFF/広島ビ)
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「チームは成長に向けての第2段階に入った」
ペトロヴィッチ監督の言葉どおり、広島の練習内容は彼が就任した当初より少し変わった。ハードな練習量と「走る」ことを前提にしたメニューはベーシックに存在するが、そこに「考える」という要素がかなり強く入ってきている。

例えば、オシム日本代表監督が千葉時代に行い、代表合宿でも披露した5色のビブスを使ったボールまわし。2つの色ごとにチームをわけ、一つの色がフリーマン。同じ色のビブスに対するパスを禁じたこの練習は、事前に状況を把握してしっかりとまわりを確認し、動きながらプレーしないとついていけない。

さらに、11人対12人のフルコートマッチでは、一方のチームの最終ラインがハーフウエイラインを超えて押し上げてきた状態を人為的に設定して行われる。数的不利の側は常に相手よりもプレッシャーを受けながらプレーしなければならず、しかも状態はいつもコンパクトだ。その中でボールをしっかりとつないでいくためには、広い視野を確保し、数手先を読んだプレーを選択しないと不可能。つまり、「知性」を発揮しないと練習はうまくいかないのである。

「今よりも30%走れるようになれば、このチームはリーグで何連勝も続けることができるチームになれる」
ペトロヴィッチ監督は、自信に満ちた表情でそう語った。もちろん、その「30%」という数字の裏側には「量」だけでなく知性に裏付けされた「質」も含まれているし、数字そのものの設定も高い。しかし、それに向けてペトロヴィッチ監督は毎日声を張り上げ、大きく手を振って選手たちを叱咤している。試合に出ている選手にもそうでない選手にも、全く分け隔てなく声をかけ、常にポジティブな言葉を口にして選手たちに自信を与える。そして、練習で結果を出した選手は必ずチャンスを与え、一度失敗した選手にも挽回の機会を用意する。

その彼の姿勢は、選手たちの間に共感をもって迎えられた。例えば、名古屋戦で失敗した後、再びチャンスをもらった李漢宰は「監督の期待に応えられなかったら、プロでも男でもない」と語り、その後スタメンから外されても「監督は必ず見てくれているから、続けていかないといけない」と口にした。甲府戦(第15節)の不甲斐ない敗戦の後、森崎浩司は「ブーイングも当然の内容だったけれど、それはすべて選手の責任。監督の采配とか戦術とか、そんな問題ではない。せっかくいい監督に来てもらったのに、こんなことをやってしまっては…」と言い切った。その想いが選手全員に伝わった広島は、3日後の前節F東京戦で今季最高の内容で相手を圧倒し、ペトロヴィッチ監督に初めての完封勝利をプレゼントしたのである。この試合を含めて、ペトロヴィッチ監督は就任後の4試合を2勝2敗で乗り切り、チームは間違いなく上昇機運にある。

広島と清水は、今季ヤマザキナビスコカップで2度闘い、清水の1勝1分。第1戦の日本平では森崎浩の1点1アシストの活躍で広島が逆転に成功したものの、枝村匠馬の見事なミドルシュートが突き刺さって引き分け。第2戦の広島スタジアムでは、引いたゾーンで強固なブロックを築き上げた広島の守備を清水が攻めあぐみ、逆にカウンターで広島に決定機を与えてしまったが、マルキーニョスが美しいループシュートをネットに沈め、清水が辛勝した。

しかし、この結果は、明日はほとんど意味を持たないと言っていい。広島は過去2戦とは全く違うチームへと変貌している。闘い方もシステムも起用される選手も、違う。何よりも、チームの中に漂う雰囲気がまったく違う。もちろん清水も研究はしているだろうが、今までのイメージで選手たちが試合に臨んでしまうと、かなり戸惑うことになるだろう。

もっとも、清水も勢いに乗っている。7月の4試合を3勝1敗で突き進み、前節・磐田との静岡ダービーにも完勝した。青山直晃の日本代表選出や彼を含む3人の選手(枝村匠馬・平岡康裕)のU-21日本代表選出は、その清水の勢いを象徴する出来事だった。負傷のため出場微妙と言われていた藤本淳吾の復帰が濃厚なのも明るい材料と言えるだろう。

「第2段階」に入ったばかりの広島にとって、現在5位の清水は強敵だ。ペトロヴィッチ監督も「厳しい相手」と認めている。しかし、選手たち全員がポジティブに向かっている今の広島ならば、決して闘えない相手ではない。タイトルを狙える位置にある清水と、残留争いから早く脱出したい広島。互いに熱い気持ちを前面に出して闘う好ゲームが期待される。

以上

2006.08.11 Reported by 中野和也
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