10月1日(日) 2006 J1リーグ戦 第25節
甲府 3 - 2 G大阪 (15:04/小瀬/15,462人)
得点者:'19 ビジュ(甲府)、'47 茂原岳人(甲府)、'59 石原克哉(甲府)、'60 播戸竜二(G大阪)、'67 二川孝広(G大阪)
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「ガンバは強いですよ」
専門誌のG大阪担当記者の試合前の言葉だ。(甲府が勝つのは無理ですよ)と翻訳できる表情だった。この言葉がなくても、最近のG大阪の結果と内容を見ると「勝負できる」という希望と予測に、「先制されて大量失点」という弱気な予測がのしかかって来る。
立ち上がりはポゼッションでG大阪が上回り、甲府陣内でボールが動く時間が続いた。甲府はG大阪の攻撃を跳ね返しても、G大阪陣内でセカンドボールが拾えなかった。しかし、甲府のポゼッションが蘇るのに10分もかからなかった。12分にはバレーが両チームを通じて最初のシュートを放つ。そして、19分にはバレーが貰ったファールで手にしたFKから、先制ゴールが決まる。アライールがキッカーになるFKは前日のトレーニングで行っていたが、それが見事にハマった。アライールが蹴ったボールはゴールエリア付近でバウンドしてビジュが軽く頭でコースを変えてG大阪のゴールネットを揺らした。
先制されたG大阪は右サイドからの攻撃を中心にチャンスを作り出すが、甲府が最後の最後でシュートを防いだ。ここで失点しなかったことは甲府の成長と言っていいだろう。あとは、後半に追加点を取ることが出来るかどうかで次の段階の話になる。
前半から降っていた雨が強くなった後半、開始間もない47分に甲府が追加点を挙げる。茂原が中央からドリブルで突っかけて自ら決めたゴールだが、G大阪の守備陣がプレッシャーを掛けないままズルズル引いたことで茂原はコースをしっかり狙う余裕が生まれた。2−0になったことでG大阪は後がなくなる。加地の代わりに右サイドバックに入っていた前田を下げて、家長を投入してリズムを取り戻しはじめた。そして、58分に日本代表に選ばれた播戸がGKと1対1の場面でシュート打つが、GK・阿部の飛び出しにコースを外してしまう。G大阪の不運はこれで終わらず、1分後には自陣ゴール前のボール処理でシジクレイの判断ミスを石原が突いて甲府は3点目を挙げる。
「サッカーは2点差が一番危ない」と言われるが、甲府は3点にまで得点差を広げた。このことは素晴らしいことであるが、3点差がもたらせる安心感が甲府の選手に伝染する。そして、G大阪は「あの圧力で前半から来られれば危なかった(石原)」と言わせたサッカーで60分、67分に得点を挙げて甲府を追い詰める。
「ガンバは何故か後半がいいんですよ」
専門誌のG大阪担当記者が勢いを取り戻す。石原は「ガンバは3点取られても慌てていなかった。ウチが逆の立場なら2点を返すことは出来ないと思う。3点リードされても、落ち着いてプレーをして2点を返す部分は見習わないといけない」と、G大阪の選手が持つチャンピオンのメンタリティの凄さを感じた。3−2なったことで、甲府には悪夢が蘇る。そう、1−0でリードしながらも最後の最後に同点ゴール決められた浦和戦(第16節)だ。ビッグクラブを追い詰めながらも勝ち切れなかったゲーム。その上、時間は20分以上残っていた。
大木監督は須藤を投入してメッセージをピッチに伝える。3トップの頂点に入った須藤は、前線から積極的な守備で走り回り、深い位置からのボールの出所を潰しにかかる。1点差になったことで、更に下がってゴール前を厚くしたくなるのが人間の心情。しかし、甲府のサッカーの生きる道は前にある。リスクを冒してでもラインを上げ、前線からプレッシャーを掛けてボールを奪う。そして、瞬時に攻撃に移るサッカーだ。須藤は、前線からボールを追いまわすことでチームメイトにメッセージを伝えた。完全ではないが、甲府は中盤を中心に高い位置でプレーしようとし始める。しかし、相手はチャンピオンチーム・G大阪、パワープレーに何度か危ないシーンを迎えるが、GK・阿部を中心に守りきった。甲府サポーターの祈りに加えて、きっと甲府を応援してくれたであろうJリーグ最強・浦和サポーターの願いも背中を押してくれたのかもしれない。4点目を奪えなかったことは反省点だが、同点に追い付かれなかったことは成長だ。レフリーが終了の笛を吹いた瞬間、須藤がボールを大きく蹴り上げた。勝利の打ち上げ花火のように。そして、サポーターはいつまでも勝利の歌に酔い続ける。
「ボール回しはウチの方が上だと思う」
数人の選手に聞いたコメントの中で、最も自信に溢れたコメントだった。このコメントを残したのは藤田。寡黙な彼が言うのだから、よほどの自信だと思う。
「藤田っていい選手ですね」
前述のG大阪担当記者に言わせた言葉だ。
しかし、甲府はまだ波が大きいから首位に立っていた川崎FやG大阪に勝っているのに、優勝争いの舞台にはない。だが、J1リーグ1年目の探検で多くのことを学んでいる。石原が感じた「ガンバは3点リードされても慌てない」という部分もそうだ。多くの人は「甲府が勝ったこと」よりも「G大阪が負けた」という観点でこの試合を評価するだろうが、甲府は強いということに確信が持てた人は少なくないだろう。専用のトレーニンググラウンドを持たないしクラブの予算規模も小さいが、それでもやれることを証明する素晴らしい戦いぶりだ。順位も中位グループの12位に辿り着いた。気が早いが、天皇杯で甲府が勝ち上がる姿がふと頭に浮かんだ。こんな想像を楽しめるのも甲府にJリーグがある幸せだ。
以上
2006.10.02 Reported by 松尾 潤
J’s GOALニュース
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