●第86回 天皇杯全日本サッカー選手権大会
仙台 vs 熊本
10月8日(日)13:00KICK OFF/ユアスタ
-スコアボード速報は【こちら】-
----------
自分たちのクラブのタイトルを賭けた争いを見守るために、元日の国立へ…Jリーグに限らず、JFLでも、地域リーグでも関係ない。愛するサッカークラブを一つでも持つ「サポーター」ならば、誰だって一度は描く夢だろう。伝統という面ではイングランドのFAカップのように、上を行くものはいくつかあるが、元日決戦という「舞台装置」は、日本が世界のサッカー界に誇るべき財産である。全くの余談かつ私見ではあるが、仮にJリーグが現在の春秋開催制から、欧州スタンダードだと言われている秋春開催に移ったとしても、この天皇杯というカップの権威にさらなる重みを与えてくれる「元日の決勝」というフォーマットは、絶対に失わないでほしいものである。少なくとも、いつか仙台がそれを経験するまでは。
と、話が大きく逸れたところで、第86回天皇杯 全日本サッカー選手権大会の3回戦。J2クラブが登場する今ラウンド、現在J2で4位の仙台が、普段ホームとして使用している地元、ユアテックスタジアム仙台(天皇杯は原則として、ホーム、アウェーという概念が無いため、このような表現となる)に迎えるのは、現在JFLで3位、Jへの準加盟も無事承認され、あとは悲願である来期からのJ2参入に向けて、2位以内への進出を賭けた激闘を繰り広げているロッソ熊本。3回戦屈指の好カードとなった。
昨年の今頃、仙台は熾烈な昇格争いを繰り広げていたこともあり、同大会において3回戦の対仙台大学戦、そして4回戦の対横浜FM戦には、リーグ戦であまり出場機会の無かった選手を中心としたメンバー構成で臨んだ。
だが今年は「我々がベガルタのフラッグの下でプレーする時は、常にサポーターを意識し、サポーターのために勝利を目指しながらプレーしないといけない。だからベストを尽くさなければ」というサンタナ監督の言葉が示すとおり、リーグ戦の布陣と変わらない、文字通りのベストメンバーで熊本を迎え撃つことになりそうだ。
その中で唯一の変更点は、CBが池田から丸山に代わること。リーグ第39節・徳島戦の立ち上がりで負傷して以来、戦線からの離脱を余儀なくされていたが、今週末のこの戦いで復帰が予想される。彼がここで良いプレーを披露できれば、今後続くリーグ戦でのチーム構成にも光明が差し込むことになる。
一方の熊本は、1回戦では未来のJリーグ参入を目指している香川県代表、カマタマーレ讃岐を5−0で下し、続く2回戦では熊本と同じくJFLに参入している流通経済大学に2−0で勝利。ともに相手の地元での戦いという不利を乗り越えて、Jリーグチームとの対戦である3回戦に進出してきた。今季のJFL2位以内、そしてその先にあるJリーグでの戦いを思えば、熊本にとっては将来に向けた「腕試し」の機会を、自ら掴んだ格好である。
ただ、チームにとってはそうかもしれないが、熊本の選手リストを見れば、そこにはJリーグでの経験を豊富に持っている名前がずらりと並ぶ。
2トップの福嶋(福岡から期限付き移籍中)と高橋(千葉から完全移籍)は、元々Jリーグで結果を残していた選手。サンタナ監督も「強さがあるし、素早くて、危険。ペナルティエリアの中で、注意を払いながらプレーできる」と警戒を強めているし、元札幌の右アウトサイドである市村、鳥栖から今季期限付きでやってきた矢野など、J2の戦いで仙台が煮え湯を飲まさせられた選手たちも多く所属している。
その上、仙台とのゆかりがある選手も多い。中盤を締める山口は2004年までソニー仙台(JFL)に在籍、今季途中にアルテ高崎(JFL)から加入した斉藤は仙台ユースの出身、そして何より、昨年までの3年間、仙台で守備のさまざまなポジションをこなし、上背の無さをカバーする驚異的なジャンプ力とスピードで、仙台サポーターからの人気も高かった森川などが、熊本には所属している。このうち森川は軽い打撲を抱えているそうで、終盤に差し掛かったJFLを考慮して起用には慎重を期すとのことだが、3人ともチームの主力として活躍中。その意味でもこの対決は、見所が多い。
今季のJリーグ開幕前、3月3日に、仙台と熊本との間でトレーニングマッチが行われていた。その時は仙台が村上のゴールで1−0と勝利している。だがこの結果は、半年以上たった今の公式戦では全く参考にならないだろう。一発勝負ということもあり、どのような結果がもたらされても、このカードに関しては何ら不思議ではない。
以上
2006.10.07 Reported by 佐々木聡
J’s GOALニュース
一覧へ【第86回天皇杯:仙台 vs 熊本 プレビュー】それぞれのリーグで昇格争い真っ只中の両チーム。可能な限りのベストメンバーをつぎ込む覚悟で、この一戦に臨む。(06.10.08)













