●第86回 天皇杯全日本サッカー選手権大会
山形 vs 三菱水島
10月8日(日)13:00/山形県
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ホームで初戦を迎えるモンテディオ山形にとっては、この対戦は「奇しくも実現した」と言えるかもしれない。しかし、三菱水島FCにとっては、本大会の組み合わせが決まって以降、「必ず実現させるべき」ものとしてこの一戦がある。天皇杯3回戦、J2山形−JFL三菱水島(岡山県代表)は、1年前と同じ会場、同じカードとなった。
山形は先週のJ2横浜FC戦の敗戦で今季のJ1昇格への可能性がほぼ消滅しているが、そのなかで迎える天皇杯3回戦を樋口監督は「自分たちにとってはチーム全体を上向きにするきっかけになる」と位置づける。「プロとして大事なことは、その試合をしっかりと勝つこと。リーグ戦の残り試合もベストメンバーでしっかり戦っていく、と選手には伝えた」。
その意気込みは、今週トレーニングに取り組む選手たちの姿勢からも見て取れる。ボールを動かしながら連携の声が常に掛かり、プレーが止まれば動きやポジショニングの確認をする姿があちこちで見られた。先週、公式戦に復帰したFWレアンドロの動きにはさらにキレが戻り、FW原はゴール前でハンターとしての本能に磨きをかける。怪我で離脱している選手が徐々にではあるが合流していることも明るさに拍車を掛けている。
「チームとしても個人としても、残りの3カ月をしっかり成長する場にしなければいけない。12月2日で終わるつもりじゃない」(樋口監督)。心が折れた者は誰ひとりとしていない。戦い続ける集団であることを、聖地ベスパで再認識させてくれるはずだ。
1年越しのリベンジに懸ける三菱水島は、今季JFLでは17位に甘んじているが、9月はとうとう未勝利に終わった山形に対して、こちらは天皇杯県代表準決勝・決勝、JFL佐川印刷SC戦、天皇杯本大会1〜2回戦と、9月の公式戦で5連勝。天皇杯1回戦のFCプリメーロ戦ではシュート数20対4と一方的に押し込んだものの決定力不足に苦しみ、スコアでは1−0の辛勝。2回戦ではシュート1本と苦しい前半となったが、後半に入ると攻撃が機能し始め、ラスト10分の2得点でFCセントラル中国を退けた。
それがしっかりと発揮されるとなれば、攻撃力はおそらく山形が数段上だろう。では、得点することよりも、失点をしないことが重要となる三菱水島が相手の攻撃力を削ぐ守備的な戦いに持ち込むのかと言えば、そうとは限らない。4−4−2同士となった昨年の対戦で、三菱水島は真っ向勝負を挑んできた経緯がある。
「いつもは守備的なポジションから入っていくが、中盤の2人を前に置いて攻撃的に行った。守備もしっかりやっていたし、いい形で攻撃もできていた」という三菱水島・熊代監督の采配が的中。後半13分に最初の失点を喫するまでは「もしや」の展開に持ち込んでいる。その一方、天皇杯から採用している1トップを置く4−2−3−1システムでFW松岡大輔がポスト役として機能すれば、リトリートしてスペースを消し、カウンターをうかがうという戦い方もあるだろう。
また、リーグ戦に比べればスカウティングのもとになる情報も少ないが、そのなかで樋口監督が「ひとりキープレーヤーがいる」と警戒するのがMF高松健太郎。昨年の対戦で見せた守備の隙間を果敢に攻めていくドリブルは、スキンヘッドとともに強烈なインパクトを山形サポーターの脳裏に焼き付けた。「常にボールに絡んでプレーしているし、前線に出てきて点も狙える。彼のケアは必要となる」(樋口監督)だけに、三菱水島としては、高松健に周囲がどれだけ連携できるかも大きなカギとなりそうだ。
三菱水島が一発勝負を活かしたアップセットでリベンジを果たすか、山形がプロとしての違いを示すのか。マッチナンバー39、午後1時キックオフ。
以上
2006.10.07 Reported by 佐藤円
J’s GOALニュース
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