第86回天皇杯全日本サッカー選手権大会 4回戦
11/5(日)13:00KICK OFF/5,515人/九石ド
大分 4-1 草津
得点者:9' 高橋大輔(大分)、18' 三木隆司(大分)、44' 高橋大輔(大分)、58' 高橋大輔(大分)、67' 齋藤竜(草津)
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カップウィナーズの称号を得るために、負けは許されない。格下の相手にどのように戦うのか、実力差がある上位相手を負かすためにはどうしたらいいのか・・・九州石油ドームで行われた天皇杯4回戦は、受けてたった大分と一撃必中を狙った草津の戦いとなった。
大分は、普段どおりに3−5−2のシステムで受けてたった。とはいっても、中盤の選手が前線に顔を出し続けるので、3トップ気味となり前線での受けのポイントが多くできていた。DFも的確にパスコースを探して味方につなぎ、MFは左右にボールを散らしチャンスと見たら前線に飛び込んでいった。FWの高松は、ポストやサイドで起点となり、時にシュートを放って草津を脅かした。
試合開始から全選手の気持ちが一つになってボールを回し続けていた。その中で特に気を吐いた選手がいた。23歳の高橋大輔選手である。
「みんなが動いていたので、飛び込むところがたくさんあった」というほど、スペースが見えていたのであろう。90分を通して3本のシュートを放ち、すべてが草津ゴールに飛び込んだ。9分には右足、44分と58分にはヘディングと得点能力の高さを見せ付けた。
彼だけではなく、この試合の大分の選手は良く動きシュートを放った。終わってみれば17本を浴びせていた。
これには、草津の取った戦術が大きく影響している。草津は、4−2−2−2の布陣でキックオフの笛を聴いた。寺田・チカ・斉藤・佐田と並んだDFの前に鳥居塚と秋葉がしっかりと壁を作った。大分に中盤でボールを回されても、中でしっかりとはじき返すつもりだった。草津にすれば、ボールを回されているうちはOKで、ボールを奪えばカウンターでゴール奪う作戦を立てていた。
「天皇杯用の布陣だったし、我々が勝つにはこれしかないと考えていた」(秋葉/草津)
事実、大分はサイドへの展開が自由に行えて、ボールを回す事においては不自由をしなかった。
しかし、9分にその作戦を根本と高橋のコンビで打ち砕いた。梅田からのボールを左サイドで受けた根本がセンタリング。高橋が右足で押し込んだのである。「チカや斉藤で跳ね返す」つもりだった植木監督にすれば、最悪の状態での失点だった。18分には、CKから三木がヘディングで追加点を奪い、前半終了間際には高松からの折り返しをまたもや高橋がヘディングで押し込んで3点差をつけた。
後半に入っても大分は同じように展開を図り、攻める手を緩めなかった。58分にはハットトリックとなる高橋の3得点目が根本からのセンタリングから生まれた。4得点ともサイドから起点となって生まれた得点。見事なまでに草津の作戦を正攻法で破った事になる。
「実力差がはっきり出た試合」と植木監督は完敗を認めた。
しかし、草津も後半に少し意地を見せた部分もあった。3失点後には中盤を厚くしてプレッシャーを高めからかけ始めることで大分ゴールに迫り、67分にGKのこぼれ球を押し込んで1点を返した。
「負けるわけには行かない相手」(三木/大分)
「一発かましてやろうと思った」(秋葉/草津)
この気持ちの違いがチームの戦術に左右した。普段どおりの戦い方で臨んだ大分にこの試合用の作戦を立てた草津。トーナメントならではの試合の醍醐味を見せてくれた。
一昨年にジャイアントキリングとなって、C大阪・横浜FMを破った草津だったが、今年は物の見事に粉砕した内容だった。逆に順当勝ちを見せた大分。リーグ戦の好調さを見せ付けてくれた。
トーナメントを戦うアスリートには、勝利にこだわる何かがある。
その何かを11人で90分間行い続けるのは容易ではない。
しかし、ことを成しえた時には感動とドラマが生まれる。
5回戦では、もっと大きな感動とドラマが待っている。
その開演は、1ヵ月後・・・
以上
2006.11.05 Reported by サカクラゲン
J’s GOALニュース
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