■初めての試み
日本テレビではない会社がヴェルディの応援番組を制作し放送するのは、長い歴史の中でも初めてのことです。ご存知の通り、東京ヴェルディ1969の前身である「読売サッカークラブ」は日本テレビ・読売新聞・よみうりランドの3社によって1969年に日本初のプロサッカークラブとして設立されました。以来クラブの栄光の歴史は日本テレビが中心となって「映像」として記録し後世に残してきました。
しかし昨年のクラブ初めてのJ2降格によってこの枠組みも改めて見直す必要に迫られました。そのような時に日本テレビの関連会社（株）シーエス日本がヴェルディの応援番組を作りたいと名乗り出るチャンスがやってきたのです。スポーツ専門チャンネルではない「日テレプラス＆サイエンス」がヴェルディのためにやれること。それは地上波のスポーツニュースとは違う角度から、ヴェルディの情報を発して行くことしかない。ということでスポーツ番組らしくない番組作りを試みることになりました。こうして「All for Verdy」は初めて日本テレビの外で生まれることが出来たのです。

■「All for Verdy」のめざすもの
　番組は、とにかく地上波の10分の1くらいの制作費しかなく、なおかつ毎月30分番組を一本しか作れないという制約があり、しかも必然的に内容が一ヶ月遅れのものになるというハンデキャップがあります。そこで毎回のテーマをなるべく大きな視点からチーム・クラブを見据えたものに決めて、内容を古く感じさせない工夫をすることにしました。9月放送分の「夢」で紹介したヴェルディの普及育成活動や、10月放送の「輪」のテーマになった地域活動など、他の番組では迫れないJリーグのクラブの内側を紹介できたと思います。
　またクラブとの関係が揺るぎないものとなるにつれ、サポーターたちとの関係も深まってきたと思います。ホームゲーム会場での大型ビジョンでの番組PRなど、クラブの協力もありサポーターたちの間での番組の知名度も上がり、今ではクラブと同一視して番組に協力してくれるサポーターの皆さんが増えてきました。
　こうして成長してきた「All for Verdy」ですが、めざすものは番組を企画した今年はじめから何も変わっていません。それは、日本テレビから生まれたという同じ根っこを持つヴェルディを小さな力であっても支え、再び強いヴェルディを実現することです。ヴェルディが強くなるには、今のままではいけない。今あるものすべてを見直し、もう一度すべてをヴェルディのためになるよう（「All for Verdy」）生まれ変わらせる、そういう気概を持って私たちは残りの番組作りに励みたいと思います。


■「All for Verdy」番組ディレクターより

緑の魂が思いきりつまった番組・・・それが「All for Verdy」です。
これまでのサッカー番組は、多少のバラエティ要素が盛り込まれてきました。しかし、この番組には一切ありません。淡々とヴェルディの現在を追いかけているだけです。企画が立ち上がった当初、まず第一に考えたのは、「ありのままのヴェルディ」を描くことでした。そのためナレーションも出来うる範囲まで少なくし、事実以外のことは語らない。当事者の言葉を最大限に使うことを心がけています。その言葉の裏側にある無限の愛情と情熱をぜひ感じとっていただきたいからです。（ヴェルディ初心者の私が語る言葉はおそらく至極薄っぺらなものになりそうで怖かったというのが本音ですが・・・）
このスタイルを貫いたのは、今考えても成功だったのではないかと思います。関わる立場は違えど根っこにあるものは一つ。飾らない姿の奥に熱い魂が宿っていること。

ヴェルディサポーターの方々、関係者の方々、そしてヴェルディに興味をもたれてない方々にもリアルなメッセージが届き、光射す方へ歩き続ける勇気を受け取っていただけたら幸いです。


東京ヴェルディ1969応援番組「All for Verdy」の情報はこちらから
http://www.nitteleplus.com/sports_documentary/verdy.html