11月11日（土）J1 第30節 京都 vs 甲府（15:00KICK OFF/西京極）
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残り5節。京都は残留への第一歩目となる大きな、とてつもなく大きな試合をホーム西京極で迎える。

16位福岡、17位Ｃ大阪との勝点差は４。今節の甲府戦で京都が勝点３を積み上げられるかが、この後の残留争いへ踏み留まることができるか大きく左右するだけに、この試合はどうしても負けられない。

美濃部監督が指揮してまだ1勝もしていないという現在、その危機感を表したのか今週木曜日のフォーメーションの確認をする練習はマスコミ・サポーターに全くの非公開で行われた。内容は「普段通り」としながらも、「練習の入り方もよかったし、動きも良かった、選手から声を出そうとする意識が高かった」（美濃部監督）と緊張感が高まりつつある様子を感じさせた。

「甲府の前線の3枚の攻撃を止めて相手の良さを消すこと」（美濃部監督）と甲府戦のポイントがあがる通り、バレーを中心に茂原、山崎、須藤と甲府の勢いある攻撃は要注意だ。特にバレーは体を生かしたドリブルで強引に持ち込み強烈なシュートを放つだけにドリブルに入らせないチェックの早さ、厳しさが必要になるだろう。しかも、バレーは左に入ることが多く、中央、サイドと起点を作られることになれば、京都の守備は、最終ラインが広げられるか、ワイドの選手が守備に取られるなどして、守備的になる可能性もある。そして、「甲府の攻守の切り替えの速さ」も注意が必要で、前線の起点、中盤からの速攻で甲府のリズムに飲まれる可能性はある。

しかし、相手の速攻については京都もトップ下を配置し（時には2枚置く形も）、相手へのチェックを前線からかけられる様にしており、石井、斉藤のボランチもポジションのバランスが良く大きな不安とはなっていない。京都がこれまでやってきたラインをコンパクトに保ち、中盤が前線から厳しくチェックに行く守備ができれば甲府の攻守の切り替えの速さにも対抗できるはずだ。

最近の甲府のアウェー5試合を見ると、1勝4敗と大きく負け越している。前節は執念を見せたＣ大阪の前にホームで敗れた。今回の試合、甲府にとってはアウェーで、しかも、残留へ向けてモチベーション高く試合に入る京都が相手ということで、甲府にとってはやりにくい相手になるだろう。

これまでの京都だと、川崎ＦやＧ大阪、浦和といったチームを相手に負けたあとはガタッとモチベーションが落ちた試合を見せてきた。だが、前節の川崎Ｆ戦では完封はされたものの練習を見る限りモチベーションを落とすこともなく、残留をかけた大一番に、心・技・体ともいいコンディションで入れそうだ。残留をかけた大一番、京都の気持ちの入った試合に期待したい。

以上

2006.11.10 Reported by 武田 賢宗