11月11日（土） 2006 J2リーグ戦 第48節
山形 3 - 0 草津　（14:04／山形県／2,236人）
得点者：'58 レアンドロ（山形）、'73 レアンドロ（山形）、'74 根本亮助（山形）
★ハイライト＆会見映像は【こちら】
----------

●樋口靖洋監督（山形）：
「まず、久しぶりの勝利を心からうれしく思っています。なかなか勝てない間もゲームの内容自体は、もちろん波はありますが、選手たちは非常にどの試合もファイトしてくれて、特に昇格の可能性がなくなったあとの試合に関してもモチベーションを落とすことなく、チームとして成長するという意識をしっかりもってゲームに臨んでくれてました。そのなかでもなかなか結果が出なかったのですが、いいゲームを続けてきた証ということで、今日、こういう結果が得られたと思います。

正直ゲーム前は、特に仙台戦、（天皇杯４回戦の）甲府戦と、ゲームをほぼコントロールすることが出来ていながら結果が出なかっただけに、今日の試合前は「相手ではない、我々がいかに戦うかだ」というところを強調して臨んだのですが、選手たちは今日もしっかりと、いい守備をして、そこから攻撃を仕掛けるという我々のプランをしっかりやってくれました。本当にうれしく思ってます。

あと具体的なところでは、草津さんがどういうシステムで、あるいはどういうプランでやってくるかということが、ここ数試合の分析をしていても試合ごとに変わっていたり、いろいろ試行錯誤されてるなというところでなかなか読めなかったです。実際にメンバー表を見て、『3-5-2かもしれない』あるいは『4-3-3かもしれない』といろんな部分を探って、蓋を開けてみたら4-4-2の、我々と基本的には同じようなシステムの横並びできたと。正直、試合の10分ほどは『えっ！』と、選手たちに指示を出してたのとあまりにも違ってたので、戸惑いました。選手も戸惑っていましたが、落ち着いて草津のディフェンスラインと中盤の間をうまく使いながら、本来我々がやってた、愛媛や横浜FCあたりを相手にしているときと同じように、サイドを使う攻撃が多くできたと思います。そういった意味でも、選手たちは相手のやり方の違いにも柔軟に対応していた。
さらに（失点を）０に抑えたという部分、特にディフェンスの選手たちの我慢、前半攻めててもなかなか入らない。いつもだとそこで、セットプレーとか何かしら失点して崩れていたが、そこをしっかり我慢したことも大きな勝因のひとつかと思います。なんとか今日の勝ちをきっかけにして、今シーズン残り３試合になりましたけども、さらに選手、そしてチームが成長するゲームを、勝ち点３を積み重ねていきたいと思います」

Q：試合が終わった瞬間、ベンチに座って手を合わせるような仕草をされましたが、あれはどういった気持ちでしたか？
「ほっとしたということです。ずっといいゲームが続いたなかで選手たちに結果を出させてあげることができなかった、あるいはサポーターのみなさんにも本当に勝ちを届けることができなかったという思いで、久しぶりの勝ち点にほっとしたという心境で、ということです」

Q：チームが成長していると感じるのはどの部分ですか？
「守備の部分ですね。たとえば個の力がある外国籍選手が前にいるチーム、あるいは、この前の天皇杯の甲府のようにすごくアグレッシブに、前から流動的に動いて攻撃的に仕掛けるチームを相手に、我々がいい状態で守備のブロックをつくると、バイタルエリアにいいボールを入れさせない。そして狙ったところに相手を追い込んでボールを取れるというケースが非常に多くなってきていると思います。まずはその守備でゲームをコントロールするというプランが、特にここ数試合機能していることが、成長しているひとつの大きな要素だと思います」

Q：次節が休みで期間が空きますが、そのなかで成長させていく部分や修正していく部分というのは？
「本当はもう少し違うタイミングで休みが欲しかったというのが正直な気持ちです。選手たちはここまで45試合終わって、やはりシーズンを通しての疲労っていうのは、目に見えない部分でかなり出てますね。どこか痛いところを抱えている選手もいますし、これだけ試合がほぼ休みなく続いてると、メンタル的な疲労もあります。それを残り3試合に向けて、一度気持ちの部分をブレイクさせてあげて、体の部分も2日間ほどオフを取ったうえで次のゲームにもう一度向かうという気持ちを準備したいと思っています。
チームとしてやるべきことは、今やっていることの継続です。今日は形として３点取りましたが、もっと点を取れるケースもあったし、取らなきゃならないケースが、3点取ったあとにもありましたね。ああいうところを確実に決めていかないと、これまで苦労したような、ペースを握りながらも勝ち点3が取れないという状況ができていくと思うので、ディフェンスのいい部分にさらに上積みしていきたいと思っています」

以上