11月18日(土)J1 第31節 広島 vs 京都(14:00KICK OFF/広島ビ)
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前週の福岡戦前、広島・ペトロヴィッチ監督はまなじりを決して、こう語った。
「福岡戦は『サッカー』ではなく、我々にとっては『仕事』なのだ」
この試合に勝つか負けるか。それによって「J1残留」という今の広島にとって最大のミッションの成否がかかる。ペトロヴィッチ監督はそう判断し、勝つためだけのサッカーに徹した。最終ラインの攻撃参加も封印、中盤からの飛び出しもなくしてブロックをつくることに専念させ、リスクを最小限に押さえ込む。「カウンターとアウトサイド」という福岡のストロングポイントを徹底して封じるサッカーを演じたのだ。こういう「相手に合わせるサッカー」は、今までどういう相手に対しても自分たちのサッカーを貫こうとした彼の信念とは反する方向性。だから、ペトロヴィッチ監督はそれを「我々にとっての『サッカー』ではない」と言い切ったのである。
では、勝てば数字上でもJ1残留が決定する京都戦はどうなのか。
「今週は、各年代別も含めた代表チームのために、多くのメンバーが抜けて準備が難しかった。しかし京都戦は『サッカー』をやるつもりだよ」
ペトロヴィッチ監督はそう語った。縦にボールを入れた瞬間に、全員が一気に前に向かって走り出す。リスクを覚悟した攻撃サッカーで京都を破り、地元サポーターの目の前でJ1残留決定の凱歌をあげる決意を示したのである。
とはいえ、状況は決して楽観視できない。代表戦の疲労が色濃い駒野友一や柏木陽介。佐藤寿人や李漢宰も、福岡戦で負傷した影響が残っている。さらにペトロヴィッチ監督が心配しているのは、大一番に勝利した後の気持ちの緩みだ。
彼は福岡戦後「京都は入れ替え戦を目指して死にもの狂いでやってくるし、次は難しい試合になる。しかし、最大の問題は京都ではなく、我々の心の内にあるものだ」と語った。前節、大きな決意を持って試合に臨んだ選手たちが、もし福岡戦の勝利で「やり遂げた」気持ちになってしまったら、プレーにその緩みが現れてくるのは必至。そうなれば、京都の気迫に圧され、膝を屈してしまう可能性が高くなる。ペトロヴィッチ監督はそこを心配し、ミーティングでも繰り返し「京都戦への決意」について、語ったのだ。
「選手たちは理解してくれていると思う。トレーニングも、しっかりとやっていた。ただ、大切なのは、それを試合でどう表現してくれるかということ。90分間、続けられるかということだ」(ペトロヴィッチ監督)
京都にしても、広島の心の隙につけ込みたいはずだ。既にJ1に自動残留の可能性は失ってしまったが、しかしまだ16位福岡とのポイント差はわずかに3。残り4試合で十分に逆転可能であり、入れ替え戦に行けば残留のチャンスは膨らんでくるのだから、まだまだあきらめるわけにはいかない。強い気持ちを前面に出し、勢いで相手を圧倒したいはず。そのためには、広島の選手の心の動きを読み取り、一瞬の隙も見逃さない肉食動物のような厳しさをもって、対峙する必要があるだろう。
そういうどん欲さを持っている選手こそ、FW林丈統ではないだろうか。決して運動量が多いタイプではない。しかし、スピードに乗った裏への飛び出しは鋭く「どこにどう動けば得点が生まれるか」を熟知している。実際、西京極の広島戦では、1点ビハインドの状況で登場し、前線を鋭く動き回って広島DFをかく乱させ、見事に同点ゴールをゲットした。「スーパーサブ」としてプレーした千葉時代も数々の劇的なゴールを演じてきた林は、間違いなく天性の勝負勘を持っている選手だ。彼の独特の感性が広島の「心の隙」を捕まえ、一瞬のうちに得点機を演出する可能性は、決して低くない。
田原豊・大久保裕樹が出場停止で、守備の要・手島和希も脇腹を傷めており、京都もまたこの試合を万全の体制で臨めない。しかし、美濃部監督就任後は守備が安定し、得点数こそ少ないが決定機は演出できている。内容は悪くはないのだ。この苦しい状況下で勝利をつかめば、残留に向けての勢いは必ず出てくるはずである。
「この試合は生きるか死ぬかの闘いだった」と福岡戦を表現したのは戸田和幸だったが、京都もまた同じ想いで広島にやってくるだろう。広島がホームでJ1決定の瞬間を勝利で迎えたいとするならば、少なくとも福岡戦と同じテンションを保ち、京都の闘志を気持ちで跳ね返していく必要がある。
以上
2006.11.17 Reported by 中野 和也
J’s GOALニュース
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