●第86回天皇杯5回戦
12/9(土)13:00キックオフ/神戸ユ
G大阪 vs 広島
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シジクレイ(負傷)・家長昭博(アジア大会)不在のG大阪。ウェズレイ(帰国中)・戸田和幸(出場停止)・青山敏弘(アジア大会)がいない広島。両チームともベストメンバーが組めない中での戦いの中で、勝負を分けるのは選手層の厚みということになる。
そうなると、有利なのはやはりG大阪だろう。シジクレイのかわりには実績のある實好礼忠がいるし、左サイドの家長不在は山口智を左サイドバックにまわし、4-4-2で対応すればいい。今季は何度も4バックで戦っており、違和感は当然ないはずだ。
さらにチームの核である遠藤保仁が復活する見込みで、そうなるとG大阪の中盤に芯ができる。縦に速いプレーヤーの多いG大阪にあって、遠藤は攻撃のリズムを変えることのできる数少ない選手。独特のボールタッチによるタメと前線に飛び出してゴールに絡む判断の良さ。もちろん、高い技術を誇るキックの素晴らしさもある。彼の復活は、G大阪にとっては大きなアドバンテージとなるだろう。
バックアップにも、前田雅文・寺田紳一・中山悟志ら攻撃力を持つタレントが控えているわけで、例えば体調に不安のある遠藤が90分戦えなくてもオプションは様々持っているのがG大阪の強み。それがなければ、Jリーグの優勝を常に争う強豪チームは作れない。
一方の広島のチーム事情は、苦しい。前述のレギュラー3人の他、高柳一誠・中里宏司・ダバツらも負傷で欠く上に、ウェズレイの代役を務めた前田俊介もアジア大会のため出場できない。明日の試合でプレー可能なフィールドプレーヤーは、今のチームには16人しか残っていないのだ。
ウェズレイの代役には故障が癒えた上野優作の先発が濃厚。「優作のコンディションに不安がないといえば嘘になるが、我々には他に選択肢がない。優作は真面目だし、ハードワークする選手。やってくれると思う」とペトロヴィッチ監督は期待を寄せる。また、青山が務めていたボランチには森崎浩司、戸田和幸の替わりにリベロに入るのは森崎和幸の可能性が強い。
そして、森崎和が安定したプレーを見せていた右ストッパーには、駒野友一を起用する予定だ。「もちろん、我々にとってのベストは駒野を右アウトサイドで起用すること。しかし、相手の2トップのスピードを考えれば、駒野を最終ラインで起用することがベストだが」とペトロヴィッチ監督。もっとも、駒野のかわりに右サイドに入る李漢宰は、今季はこの位置で経験を積み、アシストも記録している選手。守備力は駒野ほどではないが、攻撃面ではかなりの能力を持っている。特に対G大阪を考えた時、ペトロヴィッチ監督は「2列目からの飛び出し」と「サイド攻撃」をカウンターの過程で発揮したい、と考えており、そのコンセプトの実現には力を発揮できる選手と言えるだろう。
ただ、ベンチに座るバックアップメンバーのほとんどが、経験のない選手。特に攻撃的な選手が今季一度も試合に出場していない趙佑鎮のみ、というのはさすがに苦しい。また、先発が予想されるメンバーも、上野は負傷明け、桑田慎一朗は今季あまり試合に出場していない選手だ。布陣的にもチーム事情的にも、広島はかなり厳しい状況に追い込まれていることは、間違いない。
冷静に考えれば、G大阪がゲームを支配する展開になるのは、間違いない。しかし、広島には「G大阪は攻めてくるチームだから、スペースがある。僕にとってはやりやすい相手」と豪語する日本人得点王・佐藤寿人がいる。また、アジアユースで大活躍した柏木陽介も、ようやく疲労が抜けてきて身体にキレを取り戻してきている。もしG大阪が広島の身体を張った守りに苦しみ、闇雲に前にかかるようになってしまえば、広島のカウンターが炸裂する可能性も否定できないだろう。特にG大阪はJリーグのタイトルを失っただけに、今季最後のタイトルである天皇杯獲得に向け、モチベーションが高まっている。その気持ちが得点という形に結実すれば問題ないが、先制点を逆に失うようだと、その気持ちの高まりが焦りに変わる危険性が高い。
ベストメンバーが組めない広島は、人数をかけた守りに活路を求めるだろう。一方のG大阪は、その広島のやり方に苛立たず、セルフコントロールをしっかりとしながら冷静に闘うことが求められる。
以上
2006.12.08 Reported by 中野 和也
J’s GOALニュース
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