●日程終了後のペトロヴィッチ監督(広島)コメント
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●日程終了後の広島選手コメント
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「長かった。特に食事はうまかったんですけど、さすがに飽きましたね。日本に戻ったら、焼肉を食べたいです」
DF森崎和幸は、イスタンブール空港のカフェの椅子に腰掛けて、そう言って笑った。約2週間にも及ぶサンフレッチェ広島のトルコキャンプは、14日に打ち上げ。15日17時50分、関西国際空港にチームは到着した。
この2週間、ほとんどが試合・試合の毎日。その間に「リカバリー」ではなく通常の練習が入ってくるハードなスケジュールだった。
ただ、成長を感じたのは、厳しい日程の中での試合にもかかわらず、パフォーマンスが落ちないこと。前千葉のマリオ・ハースがいるシュトルム・グラーツ(オーストリア)に4−1で圧勝した試合もそうだったが、疲労が蓄積しているはずの最終日=グールニク・サブジエ戦(ポーランド)でも、広島のコンセプトであるワイドな展開とMF・DFからの積極的な攻撃参加が功を奏し、90分間で17回もの決定機を創出した。スコアこそ2−2だったが、内容は広島の圧勝。取材していたトルコ人のサッカー・ジャーナリストが「広島はすばらしいサッカーをしている」と絶賛したほどの内容だった。
実際、広島のサッカーは「サッカーキャンプの街」の現地=トルコ・アンタルヤでも話題になっていた。練習や試合の見学者が目に見えて増加し、ロコモティブ・モスクワなど、この地でキャンプをしているチームの監督たちがペトロヴィッチ監督のもとを訪れ、「アンタルヤに来たチームの中でもっともアイディアに満ちたサッカーをしている」と賛辞を述べた。もちろん、社交辞令も含まれていよう。しかし、その賛辞にふさわしいサッカーを広島が展開していたことは、間違いない事実である。
「強いチームもそうでもないチームも含めて、日本にはいないタイプのチームとやれたことはよかった」と今年もキャプテンを務める戸田和幸は語る。が、一方で「結局、無失点の試合ができなかったのは気分がよくないし、相手にも個の強さで勝負してくるFWはいなかった。ここは忘れてはいけない」とチームの雰囲気を引き締めるコメントも口にした。また、ペトロヴィッチ監督も「我々はもっとできるはずだ」とさらなる成長を促した。
その「もっとできる」という言葉が、そのまま当てはまるのが、チームの底上げを担うべきサテライトチームである。4試合で19失点。2・8・4・5と並んだ失点数を、試合を見ていない日本のサンフレッチェ・サポーターは、信じがたいだろう。が、これが現実である。
サテライトチームは、練習でも散々だった。ハーフコートの実戦練習で数的優位の状況にもかかわらず、20分間で20点近くぶち込まれるなど、まるでトップに歯が立たない。気持ちを入れなおして何度か戦いを挑み、ようやく練習では何とかトップと戦えるようになっても、試合ではまるで自分たちのよさを発揮できない。高柳一誠や桑田慎一朗、田村祐基など、このキャンプで監督から評価を受けた若者たちも、サテライトを引っ張ることはできない。
このキャンプ最後の試合となったFCジンブル(モルドバリーグで常に優勝を争うチーム)との戦いでは、チャンスすら創らせてもらえず、相手の厳しいプレスの前に自滅して5失点。その内容を考えれば、2桁失点しても不思議ではなかった。
試合後、高柳や桑田、槙野智章(U-20日本代表)らは悄然として下を向き、肩を落としてバスに乗り込んだ。すべての試合でゴールを守ったGK河野直人は「アップの時からもっと集中しないと。大差で負けるような相手ではないのに…」と言葉を搾り出すのが精一杯。いつもは陽気な彼らだが、帰りのバスの中で口を開く者は一人もいなかった。
すべての面でレベルの違いを見せ付けられたサテライトの選手たち。トップがすばらしいだけに、そのコントラストは鮮やかすぎる。佐藤寿人選手会長は「よくなっている選手もいるが、チームを引っ張るリーダーシップをもっと見せてほしい」と檄を飛ばす。たとえば、久保竜彦(横浜FC)や服部公太、下田崇、そして森崎兄弟や駒野友一らは、サテライトで圧倒的な存在感を見せ、トップチームと戦ってもまるで引けをとらなかった。そういう存在が出てこないと、チームのレベルアップは期待できない。
ペトロヴィッチ監督はキャンプの後半から、トップをポポヴィッチコーチにある程度任せ、サテライトの指導に全精力を注入するようになった。トップの監督としては異例の姿勢に、果たして若者たちが応えることができるか。その成果をまず、18日からの宮崎キャンプで見せてほしい。
以上
2007.02.16 Reported by 中野和也
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★トルコキャンプ トレーニングマッチ結果
・2月4日(日)15:30 キックオフ
【トップ】広島 3-1 ボズドバツ(セルビア)
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・2月4日(日)17:30 キックオフ
【サテライト】広島 1−2(前半0−2) リエカ(クロアチア)
広島得点:入船
・2月6日(火)17:00キックオフ
【サテライト】広島 3−8 リテクス(ブルガリア)
/jsgoal_archive/club/hiroshima/00043940.html
・2月6日(火)19:00キックオフ
【トップ】広島 2-2 リテクス(ブルガリア)
/jsgoal_archive/club/hiroshima/00043940.html
・2月9日(金)11:00キックオフ
【サテライト】広島 2-4 ラピッド・ウィーンB(オーストリア)
/jsgoal_archive/club/hiroshima/00044085.html
・2月9日(金)14:00キックオフ
【トップ】広島 4-1 シュトルム・グラーツ(オーストリア)
/jsgoal_archive/club/hiroshima/00044084.html
・2月10日(土)15:45キックオフ
【トップ・サテライトシャッフル】広島 0-1 チェルノモレッツ(ウクライナ)
/jsgoal_archive/club/hiroshima/00044110.html
・2月12日(月)14:30キックオフ
【トップ】広島 1-2 浦項スティーラース(韓国)
/jsgoal_archive/club/hiroshima/00044112.html
・2月13日(火)14:00キックオフ
【トップ】広島 2-2 グールニク・サブジエ(ポーランド)
/jsgoal_archive/club/hiroshima/00044139.html
・2月13日(火)16:00キックオフ
【サテライト】広島 0-5(前半0-2)FCジンブル(モルドバ)
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一覧へ【2007広島 トルコキャンプ:レポート】成長を感じさせたトップと打ちのめされたサテライト。あまりに対照的な内容を描いた広島のトルコキャンプ(07.02.16)















