★トレーニングマッチ ※30分ハーフ ×2試合
1本目: 日本代表 1-0 流通経済大学
得点者:'40 佐藤寿人(日本代表)
2本目: 日本代表 1-0 流通経済大学
得点者:'27 阿部勇樹(日本代表)
★トレーニングキャンプ参加メンバー
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★キリンカップサッカー2007〜ALL FOR 2010!〜
6月1日(金)日本代表 vs モンテネグロ代表@エコパ
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サイドを起点とした攻めからの得点、そしてアウトサイドの人材発掘を大きなテーマに行われた今回の日本代表候補合宿。その集大成となる流通経済大学との練習試合が16日午後、千葉県内のグランドで行われたが、結果は2−0。外を使った攻めも思ったように機能せず、素早いボール回しも影を潜めるなど内容的にも不満が残った。
「ピッチ上でのお互いの意思疎通がまだうまくいっていない。自分の生き方、生かされ方をそれぞれがアピールし、特徴を周りに理解してもらわないといけない」と鈴木啓太(浦和)が苦言を呈する一方、左サイドとボランチの2つのポジションを担った橋本英郎(G大阪)も「試合中に問題点を修正できなかった」と反省していた。オシム監督も「サッカーにはオートマティズムが必要だが、核となる選手の中で負傷している人間が4〜5人もいる。そういう状況ではオートマティズムの心配はできない」と困り顔で話していた。
それでも2週間後にはキリンカップ(モンテネグロ、コロンビア戦)が迫っている。収穫も少なからずあった。気持ちを切り替えて今後の戦いにのぞむことが肝要だろう。
合宿最終日に設けられた好例の練習試合。この日は流通経済大学との対戦だった。流経大はJFLにも参戦しており、関東大学リーグ1部でもトップクラスの実力を誇る。オシムジャパンの進化を図るにはいい相手だ。
1試合目(30分×2本)のスタメンは広島、G大阪、磐田勢を軸とした構成。GK川口能活(磐田)、センターバックに中澤佑二(横浜FM)と坪井慶介(浦和)、左サイドに駒野友一(広島)、MFに鈴木と遠藤保仁(G大阪)が入るなどレギュラー組に近い陣容だった。途中から森勇介(川崎F)と交代した橋本は複数ポジションをこなした。システムは4−3ー3。これは4月の代表合宿の時と同じだ。昨年までのオシムジャパンは3バックで相手FW陣をマンマークする形の守備がベースとなっていたが、今年からは4枚にもトライしている。今野泰幸(F東京)は「いつでも守り方を変えられるように準備しているのではないか」と話したが、これもアジアカップ対策の一環なのだろう。
しかし1試合目はオシム監督が目指すスピーディーなボール回しが出ず、重い展開が続いた。右サイドに起用された森は攻撃参加の回数が少なく、左FWの佐藤寿人(広島)も前半は外をえぐる動きが物足りなかった。「今回のテーマはサイドを突破することだったけど、回数が少なく、難しい部分があった」と彼自身も話したほどだ。中盤から右の外でプレーした太田吉彰(磐田)は自慢の快足を見せたが、右FWの播戸竜二(G大阪)とのバランスを見出すのに苦労していた。
後半10分に鈴木啓太から播戸竜二(G大阪)へクサビのボールが入り、ゴール前へ走りこんだ佐藤寿人がようやく1点を挙げたが、得点シーンはこれだけ。その後は疲労からか運動量も低下。鈴木が下がりパス出し役が遠藤1人になった影響もあり、最後までボールが走らなかった。選手たちは3トップを生かした外からの攻めにトライはしたものの、明確な成果を挙げられなかった。
2試合目はメンバーが交代。川崎F、千葉らを軸とした構成で4−3−3システムを取った。注目の小宮山尊信(横浜FM)が右サイドバック、村井慎二(磐田)が左サイドバックに入り、杉本恵太(名古屋)と黒津勝(川崎F)の両新戦力も巻誠一郎(千葉)の外側を衛星的に動くウイング的FWとしてプレー。途中で羽生直剛(千葉)が入るなど、メンバー交代もあった。
こちらの前半は1試合目よりもアグレッシブだった。杉本の動きを見ながら小宮山が右サイドを上がってクロスを入れるなど、前日の練習でやっていた「サイドで数的優位を作りながらの攻め」が何度か見られた。中盤に入った藤本淳吾(清水)や中村憲剛(川崎F)のパス交換や連携も悪くなく、リズムもあった。が、しばしばミスパスを拾われ、流経大にカウンターを食らってしまう。前半だけで2度の決定機を作られるなど、あわやリードを許しそうな雰囲気もあった。
この展開を修正すべく、オシム監督はハーフタイムに「ボールをヘンに奪われてカウンターを食らうなど相手に合わせたサッカーをやっているので、自分たちの速いパス回しをしよう。もっとシンプルにやれ」と指示を送る。指揮官の話は普段以上に長く、完全に流れをつかめない苛立ちが見て取れた。
そして後半を戦ったが、依然としてゴールが奪えない。チャンスは1試合目より圧倒的に多いのだが、決定力不足が続く。「この問題は将来もっと深刻になるかもしれない」とオシム監督も嘆く状況だった。それでも終盤、阿部 勇樹(浦和)が何とかゴールを決め、1−0で終了。大学生相手にドローという結果だけは免れた。が、小宮山が「これでは満足できない」というように、チーム全体にモヤモヤ感の残るゲームだった。この2試合で加地亮(G大阪)や駒野に匹敵するアウトサイドを見出すこともできなかった。
それでも4月に続けて4バックにトライし、守備陣の柔軟性と適応力は確実に高まっている。攻撃面では外から崩す意識も上がっている。顔をあわせる機会が増えたことで選手同士の意思疎通もよりスムーズになった。こうした前向きな材料をキリンカップやアジアカップに生かしていくしかない。
6月初旬のキリンカップはオシム監督が強調する「オートマティズム」を向上させる重要な機会。今回の合宿の収穫と課題を糧にすることがチームの前進につながるのだ。
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★トレーニングマッチ 先発メンバー
1本目:
GK 川口 能活(磐田)
DF 森 勇介(川崎F)、中澤 佑二(横浜FM)、坪井 慶介(浦和)、駒野 友一(広島)
MF 鈴木 啓太(浦和)、太田 吉彰(磐田)、遠藤 保仁(G大阪)
FW 播戸 竜二(G大阪)、矢野 貴章(新潟)、佐藤 寿人(広島)
2本目:
GK 川島 永嗣(川崎F)
DF 小宮山 尊信(横浜FM)、今野 泰幸(F東京)、近藤 直也(柏)、村井 慎二(磐田)
MF 阿部 勇樹(浦和)、藤本 淳吾(清水)、中村 憲剛(川崎F)
FW 杉本 恵太(名古屋)、巻 誠一郎(千葉)、黒津 勝(川崎F)
以上
2007.05.16 Reported by 元川悦子
J’s GOALニュース
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