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【J1:第12節 G大阪 vs 柏 レポート】『らしい』サッカーは示せなくとも、全員の意思統一の中で4試合ぶりの白星を手堅く奪ったG大阪が首位をキープ(07.05.19)

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5月19日(土) 2007 J1リーグ戦 第12節
G大阪 2 - 1 柏 (13:00/万博/13,765人)
得点者:'23 バレー(G大阪)、'38 二川孝広(G大阪)、'44 李忠成(柏)

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攻撃的サッカーをウリにするG大阪が、この日のゲームで放ったシュートはわずかに8本。うち2本を、FWバレー、MF二川がゴールへと繋げ、効率よく勝利を引き寄せたが、これはある意味G大阪の狙いだったとも言える。試合を終えたMF橋本の言葉がそれを物語る。
「向こうはカウンター主体のチーム。僕らがボールを持つより、相手にボールを持たせた方がカウンターは仕掛けられませんからね。実際、相手も僕らにボールを持たせたいと思っていた部分もあったと思いますよ」
それに対し、柏のDF古賀が橋本の言葉に同調するかのように、象徴的な言葉を残す。
「なかなか攻撃時に自分たちの形でフィニッシュまで持って行けなかった。ガンバがもう少し前がかりににきてくれれば…結果的に、自分たちはボールを持てるけれど、いざここから、という時に形が作れなかった。さっき(元柏の)明神と話したらガンバの方が疲れているということだったが、それは僕らにとってやりづらさになったかもしれない」

ボールを支配している時間で見れば、確かに柏が上回った一戦だった。特に後半は相手エリアでプレーする時間も長く、G大阪の攻撃はカウンターに終始する。だが、がっちり守られた相手に対し、ボールを持たされた感のある柏は、いつものカウンターを仕掛けられない。橋本の言葉の通りに、だ。しかも、柏がボールを保持した後の展開の遅さもより柏を苦しめる結果になる。
本来、ボールを奪った後の攻撃がスピードアップすればするほどG大阪は苦しめられるはずだが、結果的に柏の攻撃はボールを持ってもスピードアップすることはなく。シュート数6本にも表れているように、見た目にはボールを動かしているようにも見えるものの、そこに攻撃の意図が感じられず、エースFWフランサも孤立する時間が増えることで、フィニッシュまで持ち込めない。結果、G大阪ががっちり築いた鉄壁の中でボールを奪い、易々と攻撃へと転じることになる。

ただ、これはある意味、結果論とも言える。事実、キックオフ前からG大阪の選手たちは「それを言い訳には出来ない(DF山口)」としながらも、前半でDF安田が体調不良を訴えて交代するなど、チーム内に連戦による疲労感が漂っていたのは否めなかったし、相手にボールを『持たせた』ようにも見える一方で、疲労感から全体の運動量が減り、守備的な展開になったという見方も出来るからだ。
それでも、少ないチャンスから好機を引き寄せ、1点を返されながらも全員の意思統一の中でリードを守りきったという戦いは、ここ最近、G大阪の西野監督が口にすることの多かった『リーグリーダーとしてのプライド』を感じさせるもの。

結果が全てのこの世界。例えシュート数が少なくても、いつものような『らしい』展開に持ち込めなくても、相手より多い数のゴールを決めた方が勝利を手に入れる。それを改めて再認識できたことは、4試合ぶりの白星を奪い首位の座をキープしたG大阪にとって、何よりの収穫になったのかも知れない。


以上

2007.05.19 Reported by 高村美砂

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