5月19日(土) 2007 J1リーグ戦 第12節
名古屋 1 - 2 浦和 (14:02/豊田ス/34,347人)
得点者:'27 ネネ(浦和)、'35 ヨンセン(名古屋)、'84 ワシントン(浦和)
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前節に引き続き、4バックで臨んだ名古屋。浦和の得点王のワシントンはもちろん、サイドの相馬崇人の突破を止めるためにサイドに人数をかけるという守備面のほかに、サイドバックからのビルドアップやクロスなど攻撃面での戦術も考えられる布陣となった。一方、浦和は3バックでこれに対応。中盤に人数をかけ、早いプレッシャーで名古屋に中盤でボールをつながせないといった形だ。
序盤、日本代表に初招集され合宿で何かを学んで来た杉本慶恵太が、持ち前のスピードでチャンスを作る。その後、浦和にいくつかチャンスを作られるが、そんな中でも本田圭佑のFKなどで見せ場を作り、互角の戦いを続ける。しかし27分、セットプレーからわずかなスキを突いたネネにヘディングの先制弾を浴びた名古屋。その後、ワシントンの突破を許し、GK楢崎正剛と1対1になる場面を作られるが、ここは楢崎のスーパーセーブで逃れる。そんな楢崎の気迫に触発されるように、35分、阿部翔平からのセンタリングに、ゴール正面の金正友が飛び込むもスルー。が、ファーサイドにいたヨンセンが右足を伸ばし、これがボールにヒット。同点弾を叩き込んだ。
同点に持ち込んだ名古屋は後半立ち上がり、勢いに乗ろうと立て続けにシュートを放つも枠外。逆に徐々に浦和のプレッシャーがきつくなり、中盤から前にパスがつながりにくくなる。2トップとボランチの距離が空き、そのスペースを浦和に消されてうまく使えない。サイドからの攻撃も、前線へ飛び出す中盤の数が足りず、効果的に行うことができなかった。前半以上に左サイドの相馬のアタックが効き、徐々に浦和ペースで進んで行く。
最後の頼みは本田のFKという様相になるが、本田の「悪魔の左足」も今日はゴールネットを揺らせない。そして後半も終盤にさしかかった39分、中央約13メートルのミドルをワシントンが豪快に決め、浦和が勝ち越しに成功する。ここで名古屋は守備的な藤田俊哉から攻撃的な片山奨典に代えて、ゴールを目指して粘るが、ついに浦和のゴールを破ることはできなかった。
名古屋の試合運びは決して悪くはなかった。が、「クオリティの差が個々の1プレーで出ることもある」というような見解を見せたフェルフォーセン監督。確かに逆転の場面はそうだった。
しかし、シュート数を見ても10本ずつの互角。「決めるべき場面で決められなかった」と振り返った本田の言葉が、今日のすべてだった。せっかくいい形で守備から攻撃に行けていても、フィニッシュが決まらなければ勝点は稼げない。もう一歩上を目指すならば、攻撃面でもう一皮剥けなければ上位戦線に踏みとどまるのは難しいと感じる。
逆に浦和は苦手意識を払拭し、さらに3試合連続ドローの勝ちきれないスパイラルから抜け出した。この一戦が、名古屋と浦和の明暗を分けるものとなってしまうのか? 名古屋の次節、連敗しないことを期待したい。
以上
2007.05.19 Reported by 茂木美佐子
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■注目プレイヤー: ヨンセン選手(名古屋)
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