5月23日（水）J2 第17節 京都 vs 愛媛（19:00KICK OFF/西京極）
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17節、京都にとって最大の関心事はエース・パウリーニョの出場停止だ。
ここまで全試合先発出場を果たし、攻撃の中心的役割を担ってきた背番号10が前節の草津戦の警告で今節出場できない。
守備から攻撃に移る1本目のパスの先には判断早くスペースに走り込んでいるパウリーニョの姿があった。パスを受けて自ら持ち込む、または、走り込む味方につなげる、京都の速攻の成否がパウリーニョの走り出しによると言っても決して大げさではないだろう。そのエースＦＷの欠場、その影響が小さいとはとても言えない。
ＦＷには、裏への飛び出しで何度も決定機を作り出す中払大介や、高さとボールキープに優れ、また、瞬間でDFの裏へ抜け出すスピードもある西野泰正がおり、彼らとアンドレとのコンビが濃厚だろうが、何よりも速攻の受け手としての仕事を果たさなければ、京都の攻撃力は「激衰」するだけに、美濃部監督の采配とゲームプランに注目が集まる。

第1クール（第10節）では愛媛に屈辱的な3失点で勝点3を献上した京都。
愛媛の赤井秀一、江後賢一の両サイドハーフの早いチェックに苦しみ、青野大介を中心としたサイド展開に翻弄された。先制点はそのサイド展開から田中俊也が頭で合わせたものだった。
この愛媛のアグレッシブすぎるサッカーでは後半に息切れするのでは？　の問いに望月監督は「うちはこのサッカーを目指してやってきた。普段ならもっと走れる」と強気と自信を見せていた。前節Ｃ大阪に快勝し、アグレッシブサッカーが復活するだろう愛媛は決して順位（12位）通りの相手ではない。
京都は石井俊也、斉藤大介で、青野大介ら愛媛ボランチにどれだけ優位に立てるかがポイントになるだろう。
愛媛は中2日で17節を迎える、しかもアウェー連戦。疲労が試合にどの程度影響するのか、愛媛の立ち上がりの戦いぶりにも注目したい。

愛媛のゴールゲッター田中俊也は前節でも頭で得点を決めており、高さ、そして、強さは折り紙つき。愛媛の高さは大きな武器、角田誠、チアゴ対田中俊也の空中戦は今節の見所だ。
角田誠は前節、草津ＦＷ松浦宏治の飛び出しにも抜群の対処を見せた。試合ごとにディフェンスリーダーとしての風格が出てきているだけに、今節でもチアゴとの関係をさらに高めて無失点に抑えたいところだ。

10節の自滅から6試合こなし、だいぶまとまりが出てきた京都。特に15節・福岡では2点差を逆転しメンタルのコントロールができることを証明。前節の草津では苦しみながらも1-0で勝ちきり勝負強さも見せ始めた、前回の愛媛戦から着実に段階は踏んでいる。
パウリーニョの欠場は痛いが、チーム力でどこまで挽回できるのか、今節の一番の焦点はそこだろう。角田誠を中心としたラインコントロール、斉藤大介が中心になる守備と攻撃の切り替え、そして両サイドバックの攻撃参加。これらの個々の判断がどこまでチーム連携となって流れを掴めるか。今季二度目の3連勝を目指す京都の17節はチーム力を試される試練となりそうだ。

4/25の前回のナイトゲームでは、スーツ姿から高校生の制服姿まで平日独特の観戦風景となった西京極。リベンジをかけ熱戦で盛り上がるであろう今節、ディフェンスラインからＦＷまですべてを見渡せるスタジアム観戦を是非。


以上

2007.05.22 Reported by 武田賢宗