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【J2:第22節 水戸 vs 愛媛 プレビュー】13位水戸と12位愛媛のボトム対決だが、両チームとも成長著しく、好ゲーム必至。人もボールもよく動くアクションサッカーで日本サッカーを明るく照らせ!(07.06.17)

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6月17日(日)J2 第22節 水戸 vs 愛媛(14:00KICK OFF/水戸)
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 13位水戸と12位愛媛。順位だけを見ればボトム対決ということになるが、両チームともに調子を上げてきており、好ゲームが期待される。水戸は前節山形に2-1で勝利。山形・樋口監督が「完敗だった」と認めたように、結果だけでなく内容でも上回っての勝利だけにチーム全体に自信がみなぎっている。愛媛も前節は首位札幌を撃破。相手に2人の退場者が出るというアクシデントが起きたこともあるが、そういう事態を作ったのも愛媛が果敢に攻め立てたからこそ。今季初の連勝を飾り、反撃の狼煙を上げようとしている。

 両チームに共通しているのはボールも人も動くアグレッシブなサッカーを目指しているということ。前線から激しくプレスをかけて、そしてボールを奪うと素早く攻撃に移る。「個」に頼るのではなく、全員の連動性が生命線であり、攻守において組織的な動きで主導権を握ることが狙いだ。ともに最近は攻撃面での成長が著しく、特にサイドの攻防は見ごたえ十分の展開となるだろう。
 ただ、攻撃面の向上が見えるようになってきたのも守備が安定したからに他ならない。水戸はキャプテンの吉本が復帰して以来、チーム全体に落ち着きが生まれ、攻守のバランスが良くなった。愛媛も左サイドバックに星野を起用してから守備が安定。右サイドバックの森脇が攻撃参加を繰り返してもバランスが崩れないのは左サイドで星野が絶妙なポジショニングをしているからであり、左MF江後も星野の存在により、突破力が生きるようになっている。攻撃と守備の一体感が両チームを支えているのである。

 アクションサッカーを目指す両チームだが、「愛媛の方が攻撃的ですよ」と前田監督は話す。次から次へと選手が飛び出して攻撃を繰り出す愛媛に対し、水戸はバランスを保ちながら攻撃を仕掛けるという違いがあるという。水戸にとって、その戦い方が実を結んだのが前節山形戦( /jsgoal_archive/result/20070200030220070613_detail.html )だ。前半は「ある程度自分を犠牲にした」と村松が言うように、ボランチが攻撃を自重。相手の攻撃を摘むことに専念した。そして、後半に入り、相手の運動量が落ちたところで果敢に前に飛び出して行き、チャンスメイク。勝ち越し点も小椋のFWを追い越す動きから生まれた。「守」から「攻」への切り替えこそが水戸の最大の武器。アグレッシブに攻撃をしてくる愛媛をしっかり食い止め、速攻からゴールを脅かすことで勝機を見出したい。

 アクションサッカーが着実に実になりつつある水戸。今節もアグレッシブなサッカーを見せてくれることだろう。ただ、今節は内容よりも結果が求められる。どんなに悪い内容でも勝たなくてはいけない。というのも、今季これまでホームで勝利がなく、今節勝利を逃すようだとホームゲームでの連続勝利なし試合が16となり、J2の記録を更新してしまう。常に温かい応援をしてきたサポーターに対して、これ以上の辛苦を味わわせてはいけない。
 そして、今節の会場である水戸市立陸上競技場は今秋から改修され、平成21年には水戸のホームスタジアムとなるのである。改修前最後のこの試合で勝利して、2年後の来たるべき日を待ちたい。勝利こそが至上命題の試合と言っていいだろう。そして、最下位を脱出するためにも12位の愛媛との差(勝点7差)をこれ以上つけられるわけにはいかない。水戸にとって「真価が問われる試合」(吉本)である。

 J2で下位に低迷する両チームだが、目指すサッカーの「志」は高い。ここまで結果こそ出てはいないが、チームの方向性にブレはなく、内容面での成長は著しい。お互いに資金面に恵まれておらず、スター選手はいない。それでも人を魅了するサッカーができるということを証明してほしい。それは日本サッカーにおいても輝かしいこととなるだろう。それだけにこの試合の価値は大きいのである。最高に魅力的なボトム対決となる予感は、しっかりと漂っている。


以上

2007.06.16 Reported by 佐藤拓也
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