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【J1:第15節 横浜FC vs 磐田 レポート】磐田が、成岡、前田のゴールで気迫の逆転勝利。横浜FCは、先制後にラインを下げすぎたことが悔やまれる。(07.06.17)

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6月16日(土) 2007 J1リーグ戦 第15節
横浜FC 1 - 2 磐田 (19:04/日産ス/13,605人)
得点者:'5 平本一樹(横浜FC)、'23 成岡翔(磐田)、'49 前田遼一(磐田)

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■注目プレイヤー: 前田 遼一選手(磐田)
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「サポーターのためにも絶対に勝たなければいけない試合でした」(前田)など、勝利への想いをほぼすべての選手が口々に語り、「今日は気持ちが全員出ていた。その面が出てチーム一丸となれた」(村井)という磐田が気迫の逆転勝利。横浜FCは、「前半ゼロにおさえようとする意識が強すぎてラインが下がってしまった」(中島)、「引いてしまったのは気持ちの問題」(根占)など、先制ゴールをあげたあとに消極的な試合運びをしてしまったことが悔やまれる。磐田の気迫、横浜FCの消極、これが勝負の明暗を分けたのではないだろうか。

試合開始直後は、横浜FCが積極的な守備からの攻めを見せる。選手間の距離も適度に保たれ、セカンドボールをことごとく拾い攻撃につなげていた。そして先取点がもたらされたのは5分。磐田DFのクリアボールが、横浜FC・FW平本に当たりその足下へ転がる。これを2、3歩ドリブルで持ち運んだ平本は、ペナルティエリアやや外、誰もが強烈なシュートを予測する位置から、左足でフワリと浮かせるループシュートを決めてみせた。

しかし冒頭にも記したように、ここから徐々に横浜FCのラインが下がりはじめ、磐田が次第に優勢に。23分には、前田が相手DF前のスペースへ出したボールに対し、勢いよく走り込んだ成岡が、ドリブル突破から豪快な一撃を叩き込み同点に追いついた。

試合が振り出しに戻ったこともあり、高木監督が「後半は、選手たちは前から積極的にいってくれた」と語ったように、横浜FCは高い位置でのボール奪取に活路を見出そうとする。しかしながら、一度下がりすぎてしまったDFラインの修正はいかんともしがたく、結果、中盤と最終ラインの間に大きなスペースができてしまうことに。そこを利用して磐田が、船谷や太田といったドリブラーを起点に相手ゴールに襲いかかる。

横浜FCのDFラインが下がりすぎたため生じた、もう一つの弊害は、選手間の距離が広がりすぎてしまったこと。そうした状況のなかでは、後方からの配球のほとんどが、浮き球、グラウンダー問わず、強めの長いフィードになってしまう。すると攻撃の選手がボールを収めるのに手を焼き、トラップミスも散見されるという事態に。ファブリシオをはじめとする磐田の中盤は、それを見逃さずに猛プレスを仕掛け、難なくボールを奪取する。この強烈な守備は試合終了まで続き、磐田の選手たちは誰一人足を止めようとしない。さらに、奪ったボールは、相手DFラインの前にある広大なスペースを利用することで、効果的なカウンターにつなげていった。

磐田の逆転ゴールも、カウンターからもたらされたもの。49分、右サイドを抜け出した太田が中央へクロス、これを中央で前田が合わせネットを揺らす。太田がクロスを蹴る直前に、一瞬、ファーに逃れると見せかけ、得点の瞬間だけニアに一歩前に出るという、前田の技巧的な動きが生んだ素晴らしいゴールだった。

磐田はリーグ戦2連勝。試合後、成岡は「信頼を少しでも回復するためにも毎試合勝っていきたい」との言葉を残したが、この日の磐田の気迫は、それを可能にしてしまうのではないかと感じられるほどのものだった。一方の横浜FCも、気持ちを全面に押し出した磐田に対し、圧倒されるばかりでなく、時おり反撃を試み見せ場をつくるなど、チーム状態向上の兆しはうかがえる。互角に近いシュート数やCK数などのスタッツは、それを証明するものだろう。自信を失わずに、次節以降の戦いに臨んでいいはずだ。

以上
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