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【J2:第24節 水戸 vs 仙台 プレビュー】最下位水戸と2位仙台。だが、以前のように「攻める仙台、守る水戸」とはいかないだろう。水戸は「真っ向勝負」で仙台から初の勝利を狙う。(07.06.27)

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6月27日(水)J2 第24節 水戸 vs 仙台(19:00KICK OFF/笠松)
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 第21節山形と第22節愛媛に連勝し、波に乗って突入した上位チーム(京都、仙台、福岡)との3連戦。水戸にとって「真価が問われる戦い」(岩舘)であり、前田監督が「真っ向勝負で挑む」と言っているように、現状での水戸の力量が如実に表れる3試合となる。

 その第1戦となる前節京都戦では1対2の惜敗。2失点ともミス絡みだっただけに「もったいない試合」(吉本)であった。しかし、内容では互角の展開に持ち込み、小椋と村松を中心に中盤での主導権争いでは水戸がリードしていた。豪雨の中での試合でピッチ状態は悪かったものの、リズムのよいパス回しからチャンスを作り出していったのは水戸であった。第19節鳥栖戦以降、どの試合でも中盤を支配することができるようになっており、今季水戸の目指すポゼッションサッカーは着実に進歩していることを証明している。

 だが、前節はチャンスこそ作ったが、京都の老獪な守備を崩しきれず、得点はCKからのオウンゴールのみとなってしまった。「工夫と個人の力の差が出た」と前田監督が言うように、FWにいい形でボールが渡りながらもシュートまでいけないシーンや縦のスペースを消された金澤が中央に切り込んでシュートを打つものの力なくGKにキャッチされるシーンなどフィニッシュにおける非力さが目立った。「形」をいかに「結果」につなげるか。特に上位チームの堅固な守備をかいくぐるためにはさらなる工夫が必要である。「京都戦では中に入ってシュートを打ったけど、力んでしまった。ただ、僕としてはそういうプレーに挑戦していくだけ」と力強く話す金澤をはじめ、チーム全体としてゴールを狙う姿勢を強く持つことでこの壁は乗り越えられるはずだ。

 だが、2位の仙台もそう簡単にゴールを許してはくれないだろう。右の菅井、左の田ノ上という超攻撃的なサイドバックを擁し、攻撃的なイメージの強い仙台だが、絶妙なポジショニングでバランスを取るボランチのジョニウソンとセンターバックのトライアングルでバイタルエリアをしっかりとケアする仙台の守備は堅い。水戸としては序盤はロングボールを多用し、最終ラインと中盤の間を空け、そこで起点を作りたいところ。また、前線から激しくプレスをかけ、高い位置でボールを奪って手数をかけずにシュートへ結び付けたい。ジョニウソンを後ろ向きで守備をさせる回数を増やすことがポイントとなるだろう。

 また、守備においては仙台の中心であるロペスを抑えたい。前節愛媛戦でもロペスは見事なスルーパスで2点目をお膳立てしており、彼の個人技が仙台の最大の武器である。しかし、足元でボールを受ける機会が多いロペスを起点に攻めてくる仙台は前節のロングボールを多用してきた京都と比べれば組みし易しな相手のはず。イメージとしては前々節の京都の守備の手法か。チーム全体でコンパクトな組織を保ち、ロペスがボールを持ったところで激しくプレスに行き、前を向かせないことで仙台の攻撃力を半減させる。そのために必要なものは攻守の切り替えの早さ。そして、攻撃時のリスクマネジメントも重要だ。一瞬でも気を緩めるようだと毒牙に刺されることとなるだけに90分間高い集中力を保ち、ケアしないといけない。昨季までは小椋をマンマークにつけるなどの策を投じてきたが、今回の対戦では組織力でロペスを封じに行く。水戸の組織力がどこまで通用するか。そこもこの試合の見どころである。

 2位仙台と最下位水戸という順位だけでなく、仙台は一度も水戸に負けたことがないという過去の戦績から見ても昇格争いのためにも絶対に落とせない一戦。勝ち点3が至上命題である。しかし、以前のように「攻める仙台、守る水戸」という構図にはいかないはず。「攻める仙台、守る水戸」「攻める水戸、守る仙台」というめまぐるしく変わる戦況の中で確実にチャンスをモノにできるかが勝敗を分けることとなるだろう。

 水戸にとっては「自分たちができるということを証明する」(金澤)チャンスである。過去1度も勝利したことのない相手に勝つことで自信を確信に変え、本物の力を手に入れたい。アクションサッカー、個々の成長、負けた悔しさ、大和田や倉本などけがでピッチに立つことのできない選手の思い、サポーターの愛情などなど、ここまで蓄積してきたものすべてを90分に集積して歴史を変える勝ち点3をつかみに行く。今の水戸ならば、それができてもなんら不思議ではない。いざ、真っ向勝負!

以上

2007.06.26 Reported by 佐藤拓也
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