6月27日（水）J2 第24節 愛媛 vs 福岡（19:00KICK OFF/愛媛陸）
-ゲームサマリーはこちら-

-勝敗を予想して豪華賞品を手に入れろ！J2グランプリ27日19:00投票締切！-
----------

水戸、仙台とアウェイ連戦が続き、ともに0対3で敗れた愛媛。2試合ともＰＫからの失点という不運もあったとはいえ、結果的には完敗となり19節、21節で東京Ｖ、札幌から奪った今季初の連勝の勢いもトーンダウンした。前節・仙台戦の直前にはボランチ青野の負傷もあり、鳥栖から加入したばかりの宮原を起用。ＦＷには内村、ＧＫでは川北を起用してセンターラインも入れ替えたが「失点して大人しくなってしまった」とボランチの井上が反省した今季の負けパターンに陥ってしまった。

逆に前節、粘る山形を振り切った福岡は2連勝。しっかりと最終ラインからビルドアップすると、山形の隙を見つけてはタテへとスピードアップしてゴールに迫った。「アレックスや久藤ら気の利いた選手が多い」とは福岡をよく知る宮原の表現だが、ボランチ布部や左サイドの久永ら試合のツボを知るベテランたちは若い愛媛にとってやはり怖い存在。第1クールの対戦(4/15＠博多球)でも最後の80分、途中から出てきた久藤のアシストからリンコンの決勝点が生まれ、福岡が勝点3をもぎ取ったことを忘れてはならないだろう。

今節はそのリンコンが出場停止となり、前節で負傷退場したＤＦ川島の状態は福岡にとって気がかりなところだが、それでも愛媛としては自分たちのサッカーを見つめ直すことが先決になる。「ボールの奪いどころがはっきりせず、バランスを崩してしまった」とＤＦ金守が振り返った部分ではもう一度、チームがどこで奪いに行くのか意識を一致させる作業が必要だろう。「取れるところでの押し上げ、それができないときにしっかり守ること」を望月監督も実戦形式のトレーニングの中で繰り返し修正を続けているが、しっかりとポゼッションをしてくる福岡に対して愛媛がどの位置で仕掛けるかは今節のポイントにもなりそうだ。

「綺麗に繋ごうとすれば大事にするし、早くやろうとすれば雑になる」と望月監督が語る愛媛の攻撃も、成熟するにはまだまだ時間が必要な状況。攻守に不安定な状態の愛媛にとっては試練の中盤戦が続いている。ただし、今節に限れば福岡は山形に続いて中3日でのアウェイ2戦目。山形戦でも後半途中から足が止まり始め、ミスも目立ち始めたことを考えれば終盤には愛媛にもチャンスは生まれてくるはず。今節でも先に愛媛がゴールを奪うまで、まずは耐えることがホームでの2連勝を引き寄せるための必須条件となりそうだ。

シーズンも中盤に入り、未だチームのスタイルを確立しようとトライを続ける愛媛。そのチームと同じようにサポーターもまた、選手を後押しする愛媛のスタイルを模索し続けている。そのひとつが前節の仙台戦で実施したパブリックビューイング(ＰＶ)。昨季は愛媛県民文化会館で実施(6/7第20節・湘南戦)したＰＶの舞台を今季は松山市中央商店街に移し、1,414人がモニターを通して仙台戦を見届けた。

昨季はＰＶ実施と時を同じくするようにチームの成績も上向き始めた。現実はそう簡単にことが運ぶわけではないが、サポーターはその再現を願っている。チームの成績、観客動員、ともに伸び悩み苦しむ愛媛。これを2年目のジンクスと言ってしまえばそれまでかもしれないが、この状況を打ち破るにはクラブもサポーターも一丸となって戦い続けるしかない。
そのきっかけをつかむための勝点3を目指す今節の福岡戦。
熱くなれ、この街のために。

以上

2007.06.26 Reported by 近藤義博