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【J2:第26節 札幌 vs 山形 レポート】プラン通りに試合を進めた山形が終始主導権を握る。しかし、したたかな首位・札幌がダヴィのゴールで追いつきドローゲームに。(07.07.07)

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7月7日(土) 2007 J2リーグ戦 第26節
札幌 1 - 1 山形 (14:03/札幌厚別/8,378人)
得点者:'29 宮沢克行(山形)、'43 ダヴィ(札幌)

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前半に1点を取り合って1−1のスコアでのドローゲーム。シュート数は札幌が11本で山形が14本とほぼ互角だが、ゲーム内容は山形の方に分があったと言っていい。守備の堅い札幌を相手に、90分を通して狙いを持った攻撃から何度も効果的なチャンスを作っていた。札幌・三浦監督は「チャンスの数はどちらも同じくらい」と話していたが、その質に関しては山形の方が上だった印象が強い。

ゲームの進め方はどちらも似ていた。4−4−2のシステムで、前線から最終ラインまでが一定の距離を保ってゾーンディフェンスをする札幌に対し、山形も同じく4−4−2のシステムで、最終ラインの前に4人のMFがラインを敷いてしっかりスペースを埋める。そしてどちらもロングボール主体の攻撃。慎重な立ち上がりの両チームだった。

「基本的には我々のプラン通りにコントロールできる時間帯が長かったと思う」と山形・樋口監督は振り返る。そう、互いに似たスタイルで試合を進めてはいたが、選手個々の動きに冷静さや鋭さがあったのは山形のほう。前半に風上を取った山形は札幌の最終ラインの裏へロングボールを蹴り込み、同時に、札幌のDFラインが押し上げるタイミングを狙って2トップや中盤の選手が裏のスペースへ走り込むことで札幌守備陣に揺さぶりをかけた。そうしてロングボールやフリーランニングをケアし続けるうちに札幌は全体が間延びしてしまい、守備的MF秋葉を中心にパスを展開する山形に主導権を握られた。そして29分、札幌DF陣の隙をついて裏のスペースへ抜け出した宮沢がシュートを決めてアウェーの山形が先制する。

「先に点を奪われてリズムを悪くしてしまった」。札幌は多くの選手がこう振り返る。ロングボールやフリーランニングに揺さぶりを掛けられ全体が間延びしてしまった札幌は、まずはゲームテンポを落として全体のバランスを整えたかったが、先制点を奪われた焦りからかボールを持つとすぐに縦へ蹴ってしまい、そしてもちろん全体が間延びしたままなわけだから、前線のダヴィ、中山が空中戦に競り勝ってもセカンドボールが拾えず攻撃の形を作れないという場面が多かった。ブルーノ クアドロスや大塚といった経験豊富な選手や西谷というキープ力のある選手がいるのだから、どこかのタイミングでゆっくりとボールをキープして全体の距離を再確認していれば、試合の展開はもう少し違ったものになっていたかもしれない。

こうして試合は、山形のプラン通りに推移していった。だが、「結果を出す」ということを最優先に考えた場合には、山形の方にもゲーム運びの拙さがあったことは否めない。アウェーゲームで前半に先制点を奪うという理想的な形に持ち込むことができたのだから、その後は守備のパワーバランスを高めて徹底して逃げ切りを図るという策もあったはず。しかし、この日の山形はそうしたことはせず、攻撃の選手は終始ゴールを目指し、DFラインも高いゾーンを保ち、オフサイドトラップを積極的に仕掛けるアグレッシブな攻守を見せた。そうした結果、前半終了間際という大事な時間帯にカウンターからダヴィに同点ゴールを奪われてしまったのだ。

しかし、これが山形の目指すサッカーなのだろう。樋口監督は「やはり我々は常にアクションを起こしたい。攻撃も守備も、アクションを起こすことでイニシアチブを握れる」と目指すサッカーの方向性を語る。勝点3こそ奪えなかったが、首位・札幌を相手に自分達のプランで試合を進め、敵地で勝点1を得たことは今後に向けて大きな収穫となったかもしれない。そして、ゾーンディフェンスを間延びさせられ苦しい試合となったが、それでも引き分けに持ち込んで勝点を積み上げた札幌のしたたかさも、さすがと評するしかない。

しかし、「シーズンはまだ半分しか終わっていない」(札幌・西嶋)。残り半分が終わったその時、どういったスタイルのチームがどういった結果を手にしているのか。楽しみでならない。

以上

2007.07.07 Reported by 斉藤宏則
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