7月21日(土) 2007 J2リーグ戦 第29節
鳥栖 2 - 1 徳島 (19:03/鳥栖/4,533人)
得点者:'27 藤田祥史(鳥栖)、'64 高地系治(鳥栖)、'89 片岡功二(徳島)
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110m×68mのサッカーコート。その広さをどのように使うのか・・・。
監督は戦術を練り、選手はフィジカルとテクニックを駆使して攻防を魅せる。今節は、新加入のFWがどのような連携を見せるのかがひとつのポイントだった。
鳥栖は金信泳がデビューした。
186cmの高さと強さのフィジカルを持ち、「1対1を突破できる」(岸野監督/鳥栖)テクニックを持っている。水曜日にチームに合流したばかりだが、鳥栖のサッカーに積極的に溶け込んでいる。
その積極的な姿勢を見せたのは27分。左CKからの弧を描いたボールは、ゴール前の混戦の中で金信泳の足元に入った。ワンタッチ後、ゴール正面を向く。立ちはだかっていたのは徳島GK鈴木一人、当然のごとくシュート体制に入った。徳島DFが後ろから彼のシュートを阻止したことにより、PKを得ることになる。金信泳の積極姿勢から生まれた先制のチャンスだった。これを藤田が決めて、鳥栖が優位な形で前半を進めることができた。
徳島は長谷川がデビューした。
166cmと小柄だが、スピードがあり、「DF裏に抜ける」うまさには定評がある。「この一週間、積極的に動いて連携を図った」(長谷川/徳島)という言葉どおり、前半から再三鳥栖DFの裏を狙って動き回っていた。この試合では、チームシュート6本中3本を打つ積極性を見せていた。
試合終了を意識し始めた89分、一連の流れの中で鳥栖DFの裏に抜けてシュートを放った。このシュートはGK浅井の巧技に阻まれたが、このシュートが決まっていれば、徳島の敗戦はなかったことになる。4分のアディショナルタイムで、逆転の可能性もある勢いを徳島は見せていたので、勝ち点3を得ていたかもしれない。「最後のチャンスに決め切れなかったことが、とても残念」(長谷川/徳島)と試合後に振り返った。
お互いにチームに合流してわずかな時間しかない中で、監督の戦術を理解し、その存在をしっかりと見せてくれた。しかし、決勝点は64分の鳥栖が少ないチャンスの中で奪っていた。左サイドの廣瀬から折り返されたボールを、高地が渾身の力で降りぬいた左足から生まれていた。この得点以降、鳥栖はパスミスを連発し、いつものパス回しができていなかっただけに貴重な得点となった。
新規に加わった選手と連携を図り、その個性を発揮させるためには時間がかかる。それを補うためには、大きな声でコミュニケーションを行い続けないといけない。丸いボールに出し手の「意図」を込め、受け手は「存在」を示し連携を図る。
この日の鳥栖は、この「意図と存在」の示し方が弱かった。インターセプトされるパスが多く、自ら不利な状態を招くシーンも多かった。一方の徳島も、ポゼッションはできるもののFWまでにボールを渡す工夫に欠けた。鳥栖のプレスが甘かっただけに、長いフィードだけでなくサイドを使う工夫を見せれば、多くの好機を迎えたに違いない。どちらも試合の運び方に課題が残る内容だった。
新たな戦力を加えた緒戦となった鳥栖スタジアム。連携に課題は残したものの、今後の可能性は見せてくれた。上の順位を狙うための準備期間は短いが、第3クールに入ったばかり。これから、チーム力を示す試合が続いていく。次の試合までにどれくらいの連携が図れるのか、期待だけが高まっている。
110m×68mのサッカーコート。その中で、22人の選手が声を出し合う。ベンチサイドから監督の指示が出る。スタンドからは、歓声と怒号が降り注ぐ。
この中で選手たちは1個のボールを追う。戦術を遂行するためには、ミスは許されず、プレーに集中しないといけない。
サッカーにはコミュニケーションが欠かせない。サッカーの面白さは、チームプレーの醍醐味でもある。
以上
2007.07.22 Reported by サカクラゲン
J’s GOALニュース
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