7月21日(土) 2007 J2リーグ戦 第29節
水戸 1 - 2 京都 (19:04/笠松/2,579人)
得点者:'20 パウリーニョ(京都)、'49 田原豊(京都)、'56 小椋祥平(水戸)
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水戸にとってこれまで何度も見たことのある光景が90分間繰り広げられた。
「結果は良かったが、内容は苦しんだ。水戸のアグレッシブなサッカーは脅威だった」と美濃部監督が振り返るように、試合は終始水戸ペース。岩舘、塩沢の2トップが果敢に動き回り、そしてビジュと村松がうまく攻撃に絡んで、水戸が中盤を支配。11分には空中戦でGKとの競り合いに塩沢が勝利し、ゴールに押し込もうとするが、三上が懸命にブロック。31分には金澤、ビジュとダイレクトパスをかわし、ビジュからのスルーパスを受けた塩沢がシュート。角田のスライディングで防がれたものの、水戸が再三京都ゴールを脅かす展開が続いた。
だが、ミスから失点を喫してしまう。20分、水戸の最終ラインのパス回しにパウリーニョが猛プレス。小椋がフィードしようとしたボールがパウリーニョに当たり、そのままゴールに吸い込まれることとなった。そして、49分には京都のロングボールを吉本が「目測ミス」(吉本)をしてしまい、後逸。そこから与えたCKで失点を喫してしまった。
「一番やってはいけないミスを2回やってしまった」(吉本)水戸。ただ、これはこの試合に限ったことではないから根は深い。ここまでわずか3勝だが、「どのチーム相手にもウチの目指すサッカーができている」と前田監督が言うように内容的には相手を上回る試合が続いている。しかし、勝てないのは自らのミスで一瞬の隙を作ってしまうこと。そして、そこで失点を喫してしまうことである。「単純な失点をなくしていけばいい方向に行くと思う」と前田監督は言うが、なかなかその兆しは見られない。「京都と力の差は感じなかったけど、チャンスという時に必ず枠に飛んでくるし、自分たちが嫌なことをやってきた。そういう面で経験の差を感じた」と吉本。これまで何度も選手たちが口にした「経験の差」。果たしていつ埋まることができるのか。選手たちの日々の意識にかかっているとしか言えないだろう。
ただ、56分の得点シーンは鮮やかだった。左サイドで椎原が起点を作り、その間に左サイドバックの小椋がオーバーラップ。椎原が中央に折り返したボールを受けた村松がDF裏にループパス。それを小椋がゴールに流し込んだ。完全に京都の守備を崩しての得点。今季の水戸の特徴であるアグレッシブな姿勢が生んだゴールである。その後も水戸が攻め立て、62分、67分、68分とチャンスを迎えるが、ゴールを割ることはできなかった。しかし、「最後の最後まで点を取ろうという意識が選手たちにはあった」と前田監督が言うように攻撃的姿勢を貫いたことは評価していいだろう。
そして、2位の京都を完全に押し込む試合展開に持ち込んだこともチームの成長を表している。フィニッシュの精度という永遠の課題は残るが、「これを続けていくしかない」という前田監督の言葉通り、アクションサッカーの結実までとにかく前へ突き進むしかない。苦しい状況だからこそ、顔を上げて前を向いて、壁を越えてほしい。もはや後戻りはできない。
一方、京都は苦しみながらも貴重な勝ち点3を獲得。首位札幌に勝ち点差1に肉薄する勝利だけに「この勝ちは大きい」と石井は喜びを噛み締めた。だが、内容はよくない。水戸に主導権を握られ、攻撃はパウリーニョ頼り。得点は2点とも水戸のミス絡みであり、それ以外に流れの中でチャンスをほとんど作れなかった。
金澤を封じた三上の働きや角田の体の張った守備など個々人が最後のところで粘り強さを見せたものの、「もう少し安定した戦いをしないとしんどい」と美濃部監督が厳しい表情で語ったようにチームとして機能したいたとは言い難い。8戦負けなしという結果を出せるチームにはなってきた。だからこそ、ここでしっかりとチームを見つめ直したい。勝って兜の緒を締めて、水曜日の湘南戦を迎えたいところだ。
以上
2007.07.22 Reported by 佐藤拓也
J’s GOALニュース
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