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【J2:第31節 水戸 vs 草津 レポート】リアクションサッカーの域から抜け出せない水戸。草津を攻めきれず、またもスコアレスドロー。(07.07.29)

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7月28日(土) 2007 J2リーグ戦 第31節
水戸 0 - 0 草津 (19:04/笠松/2,773人)

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 分け合った勝点1の意義を吟味するならば草津の方が大きいだろう。キャプテンのチカを欠いたことで最終ラインは安定感を失い、序盤から簡単に水戸の2トップに裏を取られ続けた。また、中盤も水戸の小椋とビジュの巧みな動きで支配され、最終ラインと前線とが完全に分離することとなってしまった。攻め手は最終ラインに下がった櫻田からのロングボール主体で、ペナルティエリア近くで起点を作ることができず。ポゼッションを大切にする草津らしいサッカーをすることはできなかった。ただ、そんな悪い流れの中でも勝点1を取れ、そして連敗を阻止できた意義は小さくない。「連敗していて、前節も大敗している中での難しい試合」(植木監督)を慎重に戦い、無失点で切り抜けたことにより、自信は多少取り戻せたはずだ。

 また、この試合で新外国籍選手FWカレカがデビュー。周囲との連携が合わず、力を発揮できたとは言い難いが、「可能性は見えた」と植木監督が言うように、今後の成長によってはチームの切り札となり得るプレーを見せた。今後に向けての可能性を秘めた勝点1と言っていいだろう。

 一方、水戸は勝点2を失った感が強い。「守備のベースはできている」と前田監督が言うように、コンパクトな組織的な守備は崩れることはなく、2戦連続で無失点に抑えた。チームの安定感という点では草津を上回っていた。それだけに攻撃のつたなさが目立った。

 序盤からロングボールを主体に攻めながらも、機を見て中盤の小椋とビジュが顔を出し、細かいパスでチャンスメイク。大きな展開と小さな展開をうまく混ぜ合わせながらペースを握った水戸。試合開始早々に鈴木孝と塩沢のコンビでチャンスを作ったのを皮切りに、7分には右サイド椎原のクロスのこぼれ球を鈴木孝がシュート。10分には鈴木良のクロスを塩沢がヘッド。28分にもDF裏をうまく突いた鈴木孝がクロスをあげるなど草津ゴールを襲った。だが、相変わらずゴールが入らない。ただでさえ、決定力が課題の水戸。今節は金澤を出場停止で欠いたことにより、ゴールはさらに遠くなった。

 しかし、得点が入らない理由を「決定力不足」という点に求めるのは安易すぎる。その原因はさらに奥深いところに眠っているのではないだろうか。「前節と同じような試合になると思った」と前田監督が言うように、前節の愛媛同様、草津は水戸のコンパクトな守備を嫌い、ロングボールを蹴りこんできた。そのため、ボールを取る位置が低くなり、攻撃に移るまでに時間がかかった。この試合でのシュートは9本、前節も5本という少なさだ。第26節東京V戦では18本、第29節京都戦では14本のシュートを放つなど積極的な展開に持ち込んだことを考えると、物足りなさが残る90分であった。「下位相手だとスペースがないけど、それでもしっかりつないでいかないといけない」と鈴木和が言うように、パスをつないで攻め込んで来ようとする上位に対してアグレッシブに戦えているにも関わらず、手探りで攻撃を仕掛ける下位チーム相手にはそのサッカーにお付き合いしてしまう。つまり、自らが能動的に試合を繰り広げることができていないのが現状なのである。今季はアクションサッカーを標榜してはいるものの、まだリアクションサッカーの域から抜け出せていないということをこの2戦で露呈してしまったのではないだろうか。

決めるところを決めるということも大事だが、「2トップだけでは点は取れない。ボランチも含めてゴール前に入っていかないといけない」と前田監督の言葉通り、チーム全体でゴールをこじ開ける意識がさらに必要だ。この日の中盤でビジュ以外にシュートを打った選手はいない。それではゴールが決まるはずはない。全員がもっとリスクを背負って、ゴールへ向かう姿勢が現状打破のために必要なのである。けが人が多く、苦しい状況だからこそ、今まで以上に強い気持ちでゴールへ向かわなければならない。アクションサッカーの完成は個人個人の意識にかかっている。

以上

2007.07.29 Reported by 佐藤拓也
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